


子供の相続税は、親の遺産額と子供の人数、もう一方の親が生きているかで決まります。遺産1億円・子供2人なら、母がいる場合は2人で315万円、子供だけなら770万円です。
相続税がかかるのは、遺産が基礎控除を超えたときだけです。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、子供が多いほど大きくなります。
子供1人が実際に納める額は、家族全体の相続税を取得した割合で分けた額です。子供が未成年か、障害があるか、海外に住んでいるかで、使える控除も変わります。
相続税は財産を受け取った子供本人が納めます。親が代わりに払うと、その分が贈与とみなされることがあります。
父が先に亡くなる一次相続で母が多く取得すると、母が亡くなる二次相続で子供の税金が増えます。子供の負担は、一次と二次の合計で考える必要があります。
本記事では、子供の相続税の人数別早見表と計算方法、子供1人の手取り、子供の状況で変わる控除、親ができる生前対策の効果を解説します。
▼ この記事の3行まとめ

子供が納める相続税を、遺産額と子供の人数別にまとめました。母(配偶者)がいるかどうかで、同じ遺産でも税額は大きく違います。遺産1億円・子供2人なら2.4倍です。
父が亡くなり、母と子供が相続する一次相続の税額です。母の分は配偶者の税額軽減で0円になるため、表の金額は子供全員で納める額です。
| 遺産額 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 | 子供4人 |
|---|---|---|---|---|
| 5,000万円 | 40万円 | 10万円 | 0円 | 0円 |
| 6,000万円 | 90万円 | 60万円 | 30万円 | 0円 |
| 7,000万円 | 160万円 | 112.5万円 | 80万円 | 50万円 |
| 8,000万円 | 235万円 | 175万円 | 137.5万円 | 100万円 |
| 9,000万円 | 310万円 | 240万円 | 200万円 | 162.5万円 |
| 1億円 | 385万円 | 315万円 | 262.5万円 | 225万円 |
| 1億5,000万円 | 920万円 | 747.5万円 | 665万円 | 587.5万円 |
| 2億円 | 1,670万円 | 1,350万円 | 1,217.5万円 | 1,125万円 |
| 3億円 | 3,460万円 | 2,860万円 | 2,540万円 | 2,350万円 |
表の見方:母が法定相続分の2分の1を取得し、子供が残りを均等に分けた場合です。子供2人で遺産1億円なら315万円を2人で納め、1人あたり157.5万円です。
計算ロジック:【前提】遺産額は借入金や葬式費用を差し引いた後の課税価格の合計です。配偶者の税額軽減を使い、小規模宅地等の特例や生命保険の非課税枠は入れていません(相続税法16条・19条の2)。
母がすでに亡くなっている、または離婚している場合の税額です。配偶者の税額軽減がないため、同じ遺産でも税額は大きくなります。
| 遺産額 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 | 子供4人 |
|---|---|---|---|---|
| 5,000万円 | 160万円 | 80万円 | 20万円 | 0円 |
| 6,000万円 | 310万円 | 180万円 | 120万円 | 60万円 |
| 7,000万円 | 480万円 | 320万円 | 220万円 | 160万円 |
| 8,000万円 | 680万円 | 470万円 | 330万円 | 260万円 |
| 9,000万円 | 920万円 | 620万円 | 480万円 | 360万円 |
| 1億円 | 1,220万円 | 770万円 | 630万円 | 490万円 |
| 1億5,000万円 | 2,860万円 | 1,840万円 | 1,440万円 | 1,240万円 |
| 2億円 | 4,860万円 | 3,340万円 | 2,460万円 | 2,120万円 |
| 3億円 | 9,180万円 | 6,920万円 | 5,460万円 | 4,580万円 |
表の見方:子供全員で納める合計額です。子供2人・遺産1億円なら770万円で、法定相続分どおりに分ければ1人385万円です。
重要ポイント:遺産1億円で比べると、母がいる場合の315万円に対して子供だけでは770万円です。母が亡くなったときの二次相続の税額は、この表で見積もります。
基礎控除は、法定相続人が1人増えるごとに600万円増えます。子供1人と4人では、基礎控除に1,800万円の差があります。
| 子供の人数 | 母がいる場合の基礎控除 | 子供だけの場合の基礎控除 | 生命保険金の非課税枠(子供だけ) |
|---|---|---|---|
| 1人 | 4,200万円 | 3,600万円 | 500万円 |
| 2人 | 4,800万円 | 4,200万円 | 1,000万円 |
| 3人 | 5,400万円 | 4,800万円 | 1,500万円 |
| 4人 | 6,000万円 | 5,400万円 | 2,000万円 |
表の見方:遺産がこの基礎控除以下なら、相続税はかからず原則として申告も不要です。生命保険金の非課税枠も「500万円×法定相続人の数」で、母がいれば1人分増えます。
基礎控除の計算と、いくらまで相続税がかからないかは、下記の記事で解説しています。

早見表は、法定相続分どおりに分けて特例を使わない場合の目安です。次の5つに当てはまると、実際の税額は早見表から上下します。
| 当てはまること | 税額の動き | 理由 |
|---|---|---|
| 実家の土地を同居の子などが取得する | 下がる | 小規模宅地等の特例で土地の評価が最大80%下がる |
| 死亡保険金・死亡退職金がある | 非課税枠を超えると上がる | 超えた部分が遺産に加わる |
| 亡くなる前の贈与がある | 上がる | 暦年贈与は3年以内(段階的に7年)、精算課税は110万円超の部分が加わる |
| 未成年・障害のある子がいる | その子の分が下がる | 未成年者控除・障害者控除を差し引ける |
| 孫が遺言や養子で取得する | その孫の分が上がる | 代襲相続人でない孫は2割加算 |
重要ポイント:実家の土地の割合が大きい家庭ほど、早見表より実際の税額は低くなる傾向があります。逆に、子供名義の預金や生前贈与がある家庭は早見表より高くなります。
早見表は、遺産を法定相続分どおりに分けた場合の目安です。実家の土地や生命保険がある場合は、特例や非課税枠で税額が下がります。
遺産額ごとの詳しい計算や、母にいくら渡すのがよいかは、金額別の記事で解説しています。



相続税の金額だけでなく、子供1人が実際にいくら受け取れるかも大切です。子供2人だけで遺産1億円なら、相続税を払っても1人約4,600万円が手元に残ります。
子供2人が法定相続分どおりに取得した場合の、1人あたりの金額です。子供だけの相続でも、遺産1億円なら負担率は7.7%にとどまります。
| 遺産額 | 母あり:子1人の取得額 | 相続税 | 手取り | 子供だけ:子1人の取得額 | 相続税 | 手取り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 6,000万円 | 1,500万円 | 30万円 | 1,470万円 | 3,000万円 | 90万円 | 2,910万円 |
| 8,000万円 | 2,000万円 | 87.5万円 | 1,912.5万円 | 4,000万円 | 235万円 | 3,765万円 |
| 1億円 | 2,500万円 | 157.5万円 | 2,342.5万円 | 5,000万円 | 385万円 | 4,615万円 |
| 1億5,000万円 | 3,750万円 | 373.8万円 | 3,376.2万円 | 7,500万円 | 920万円 | 6,580万円 |
| 2億円 | 5,000万円 | 675万円 | 4,325万円 | 1億円 | 1,670万円 | 8,330万円 |
| 3億円 | 7,500万円 | 1,430万円 | 6,070万円 | 1億5,000万円 | 3,460万円 | 1億1,540万円 |
表の見方:母がいる場合、子1人の取得額は遺産の4分の1です。残りの2分の1は母が取得するため、子の手取りは母が亡くなったときにもう一度増えます。
計算ロジック:手取りは「取得額−相続税」です。相続税は、家族全体の相続税を取得した割合で分けた額です(相続税法17条)。
受け取った額に対する相続税の割合(負担率)は、遺産が大きいほど上がります。子供だけで遺産3億円・子供1人なら、負担率は30.6%です。
| 遺産額 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 |
|---|---|---|---|
| 1億円(母あり) | 7.7% | 6.3% | 5.2% |
| 1億円(子供だけ) | 12.2% | 7.7% | 6.3% |
| 2億円(母あり) | 16.7% | 13.5% | 12.2% |
| 2億円(子供だけ) | 24.3% | 16.7% | 12.3% |
| 3億円(子供だけ) | 30.6% | 23.1% | 18.2% |
表の見方:子供の取得額に対する相続税の割合です。相続税率の10〜55%は法定相続分の額にかかる税率で、受け取った額全体にかかるわけではありません。
重要ポイント:税率が50%以上になるのは、法定相続分の額が3億円を超える部分だけです。遺産1〜2億円の家庭では、受け取った額の1〜2割程度に収まります。
遺産1億円を子供だけで分ける場合、子供が1人なら手取り8,780万円、3人なら1人3,123.3万円です。人数が増えると1人の取り分は減りますが、税額の割合も下がります。
| 子供の人数 | 母あり:子1人の手取り | 母あり:子1人の相続税 | 子供だけ:子1人の手取り | 子供だけ:子1人の相続税 |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 4,615万円 | 385万円 | 8,780万円 | 1,220万円 |
| 2人 | 2,342.5万円 | 157.5万円 | 4,615万円 | 385万円 |
| 3人 | 1,579.2万円 | 87.5万円 | 3,123.3万円 | 210万円 |
表の見方:母がいる場合は遺産の半分を母が取得するため、子の手取りは子供だけの場合の半分程度です。母の取得分は、母が亡くなったときに子供へ引き継がれます。
計算ロジック:遺産1億円を法定相続分どおりに分け、配偶者の税額軽減を使った場合です。子1人の相続税は、家族全体の相続税を子の人数で割った額です。
相続税は現金で一括して納めるのが原則です。相続した預金が少なく、不動産が多い子供は納税資金が足りなくなることがあります。
子供2人だけで遺産1億円(自宅6,000万円・預金4,000万円)を、兄が自宅、妹が預金で分けると、相続税は兄462万円、妹308万円です。妹は受け取った預金で払えますが、兄は自分の預金から462万円を用意する必要があります。
| 相続人 | 取得した財産 | 相続税 | 相続した現金で払えるか |
|---|---|---|---|
| 兄 | 自宅6,000万円 | 462万円 | 払えない(自分の預金から出す) |
| 妹 | 預金4,000万円 | 308万円 | 払える |
重要ポイント:預金が足りない場合は、分け方で預金を多めに受け取る、生命保険金を納税にあてる、延納(分割払い)を申請するといった方法があります。延納は原則として担保が必要で、利子税がかかります。

相続税は4つの段階で計算します。税率をかけるのは子供が実際に受け取った額ではなく、法定相続分で分けた額です。
計算は、基礎控除を引く、法定相続分で分けて税率をかける、合計する、実際の取得割合で分ける、の順です。最初の3つは、遺産をどう分けたかに関係なく決まります。
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重要ポイント:子供が相続しなかった場合でも、その子供は法定相続人として基礎控除の人数と法定相続分の計算に入ります。
遺産額には、親の名義の財産だけでなく、子供名義でも親のお金で積み立てた預金や、死亡保険金も含まれます。逆に、お墓や借入金は差し引けます。
| 区分 | 主なもの | 遺産額への入れ方 |
|---|---|---|
| 親の財産 | 預金・不動産・株式・投資信託 | 相続税評価額で加える |
| 子供名義の預金(名義預金) | 親が入金し、通帳と印鑑を親が管理していた預金 | 親の財産として加える |
| みなし相続財産 | 死亡保険金・死亡退職金 | 非課税枠(500万円×法定相続人の数)を超えた分を加える |
| 生前贈与 | 亡くなる前3年以内の暦年贈与、相続時精算課税の贈与 | 贈与した時の価額で加える |
| かからない財産 | 墓地・仏壇・仏具 | 加えない |
| 差し引く財産 | 借入金・未払いの税金・葬式費用 | 遺産額から差し引く |
重要ポイント:子供名義の預金は、税務調査で最も多く指摘される財産の一つです。子供がその口座の存在を知らず、親が通帳を管理していた場合は親の財産として申告してください。
母が5,000万円、子供2人が2,500万円ずつ取得した例です。相続税の総額は630万円で、母の分は0円、子供2人で315万円を納めます。
| ステップ | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 3,000万円+600万円×3人 | 4,800万円 |
| 課税遺産総額 | 1億円−4,800万円 | 5,200万円 |
| 母の法定相続分の税額 | 5,200万円×1/2=2,600万円×15%−50万円 | 340万円 |
| 子1人の法定相続分の税額 | 5,200万円×1/4=1,300万円×15%−50万円 | 145万円 |
| 相続税の総額 | 340万円+145万円×2人 | 630万円 |
| 子供2人が納める額 | 630万円×1/2(子供2人の取得割合) | 315万円 |
表の見方:母の按分額315万円は配偶者の税額軽減で0円になり、子供は1人157.5万円ずつ納めます。
計算ロジック:速算表は、1,000万円超3,000万円以下が15%・控除50万円です。円未満の端数処理は省略しています。
重要ポイント:配偶者の税額軽減で母の納める額が0円でも、軽減を使うには申告書の提出が必要です。
同じ1億円を子供2人だけで分けると、相続税は770万円で、1人385万円です。母がいる場合の2.4倍になります。
| ステップ | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 3,000万円+600万円×2人 | 4,200万円 |
| 課税遺産総額 | 1億円−4,200万円 | 5,800万円 |
| 子1人の法定相続分の税額 | 5,800万円×1/2=2,900万円×15%−50万円 | 385万円 |
| 相続税の総額 | 385万円×2人 | 770万円 |
計算ロジック:子供だけの相続では、配偶者の税額軽減がなく、法定相続人も1人少ないため基礎控除が600万円下がります。
重要ポイント:子供だけの相続なら、兄が7割、妹が3割と偏って分けても総額は770万円のままです。兄が539万円、妹が231万円を納めます。
死亡保険金は遺産分割の対象外ですが、非課税枠を超えた部分は受け取った子の課税価格に加わります。子供2人だけで遺産1億円、兄が保険金2,000万円を受け取った例です。
| 相続人 | 遺産(1億円を半分ずつ) | 保険金の課税部分 | 相続税 |
|---|---|---|---|
| 兄(保険金2,000万円の受取人) | 5,000万円 | 1,000万円 | 523.6万円 |
| 妹 | 5,000万円 | 0円 | 436.4万円 |
| 合計 | 1億円 | 1,000万円 | 960万円 |
計算ロジック:保険金2,000万円から非課税枠1,000万円(500万円×2人)を引いた1,000万円が課税されます。課税価格の合計1億1,000万円から総額960万円を出し、各人の課税価格で按分しています。
重要ポイント:保険金がなければ総額は770万円でした。保険金を受け取らなかった妹の相続税も、385万円から436.4万円に増えます。総額が増えると、全員の負担が増えるためです。
参照元:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金
相続税の計算の詳しい手順と端数処理は、下記の記事で解説しています。


早見表で0円になっても、申告が必要な場合があります。特例や控除を使って0円になるときは、申告書を出さないと特例が使えません。
申告が必要かどうかは、特例を使う前の遺産額が基礎控除を超えるかで決まります。
| ケース | 申告 | 理由 |
|---|---|---|
| 遺産が基礎控除以下 | 不要 | もともと相続税がかからない |
| 配偶者の税額軽減で母が0円になる | 必要 | 軽減は申告した場合だけ使える |
| 小規模宅地等の特例で基礎控除以下になる | 必要 | 特例は申告した場合だけ使える |
| 生命保険金の非課税枠を引くと基礎控除以下 | 不要 | 非課税枠は申告しなくても差し引ける |
| 未成年者控除・障害者控除で子供の税額が0円 | その子は不要 | 税額控除で0円になった人は申告しなくてよい |
重要ポイント:子供2人だけで遺産6,000万円、うち実家の土地3,000万円の場合、特例で土地が600万円になれば基礎控除4,200万円以下に収まります。それでも申告書を出さなければ、180万円の相続税がかかります。
申告と納税の期限は、親が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。子供が何人いても、申告書は1通にまとめて出すのが一般的です。
期限までに遺産の分け方が決まらなければ、法定相続分で分けたものとして申告します。この場合、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例はいったん使えません。
重要ポイント:申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を付けておけば、3年以内に分けたときに特例を使って税金を取り戻せます。
相続税がかかるのに期限までに申告しないと、無申告加算税と延滞税が上乗せされます。特例で0円になる場合も、期限後に申告すれば特例を使える場合がありますが、加算税の対象になることがあります。
| ペナルティ | 割合 | かかる場面 |
|---|---|---|
| 無申告加算税 | 納める税額の15%(50万円超の部分20%、300万円超の部分30%) | 期限までに申告しなかった |
| 無申告加算税(自主的な期限後申告) | 5% | 税務調査の通知前に自分から申告した |
| 延滞税 | 納付が遅れた日数に応じた年率(期限の翌日から2か月を過ぎると割合が上がる) | 期限までに納めなかった |
重要ポイント:税務署は、死亡届の情報や親の預金・不動産の記録から、相続税がかかりそうな家庭に「相続税についてのお尋ね」を送ります。届いたら早めに税理士に相談してください。
配偶者の税額軽減と申告が不要なケースは、下記の記事で解説しています。


同じ「子供」でも、年齢や住んでいる場所によって使える控除が変わります。海外に住む子は、未成年者控除は使えても障害者控除は使えません。
子供の状況ごとに、使える控除と注意点を一覧にしました。
| 子供の状況 | 使える控除・扱い | 注意点 |
|---|---|---|
| 18歳未満の子 | 未成年者控除(18歳までの年数×10万円) | 控除しきれない分は扶養義務者の相続税から引ける |
| 障害のある子 | 障害者控除(85歳までの年数×10万円、特別障害者は20万円) | 国内に住所がある場合に限る |
| 海外に住む子(日本国籍) | 未成年者控除は使える。障害者控除は使えない | 親が国内に住んでいれば、海外の財産も含めて課税される |
| 養子 | 実子と同じ取り分。基礎控除で数えるのは実子がいれば1人まで | 孫を養子にすると2割加算 |
| 先に亡くなった子の子(孫) | 親の代わりに相続(代襲相続) | 2割加算はかからない |
| 相続放棄した子 | 基礎控除の人数には入る | 生命保険金の非課税枠は使えない |
| 前の配偶者との子・認知した子 | 実子と同じ取り分 | 遺産分割協議に参加してもらう必要がある |
表の見方:未成年者控除は、海外に住む子も含めて相続人である18歳未満の子が使えます。障害者控除は、国内に住所がある子に限られます。
根拠:相続税法19条の3は国内の財産だけが課税される人を未成年者控除の対象外とし、19条の4は国内に住所がない人をすべて障害者控除の対象外としています。
参照元:e-Gov 法令検索 相続税法(第19条の3・第19条の4)
18歳未満の子は、18歳になるまでの年数×10万円を相続税から差し引けます。1年未満の端数は1年として数えます。
| 子の年齢 | 18歳までの年数 | 未成年者控除 |
|---|---|---|
| 5歳 | 13年 | 130万円 |
| 10歳 | 8年 | 80万円 |
| 15歳3か月 | 3年(端数を切り上げ) | 30万円 |
| 17歳 | 1年 | 10万円 |
重要ポイント:母と未成年の子が一緒に相続人になる場合、母は子の代理人として遺産分割協議に参加できません。家庭裁判所に特別代理人を選んでもらう必要があります。
未成年者控除の計算は、下記の記事で解説しています。

障害のある子は、85歳になるまでの年数×10万円(特別障害者は20万円)を差し引けます。40歳の一般障害者なら450万円、特別障害者なら900万円です。
控除しきれない分は、その子を扶養している兄弟など扶養義務者の相続税から差し引けます。以前の相続で障害者控除を受けたことがある場合は、使える額が減ります。
重要ポイント:障害者手帳がなくても、市区町村長などの認定を受けていれば対象になることがあります。精神障害者保健福祉手帳1級は特別障害者です。
障害者控除の要件と計算は、下記の記事で解説しています。

親が日本に住んでいれば、海外に住む子も国内外のすべての財産に相続税がかかります。日本国籍がない子でも同じです。
海外に住む子は、日本で書類を受け取る納税管理人を届け出るのが一般的です。印鑑証明書の代わりに、住んでいる国の日本領事館で取る署名証明書を遺産分割協議書に使います。
重要ポイント:海外に住む子は障害者控除が使えません。障害のある子が海外に住んでいる場合は、その分の税額が増えることを見込んでおいてください。
海外に住む家族がいる場合の相続税は、下記の記事で解説しています。

養子も実子と同じ取り分を持ちますが、基礎控除の人数に数えられる養子は、実子がいれば1人、いなければ2人までです。
| 子供の構成 | 基礎控除で数える子の人数 | 子供だけの場合の基礎控除 | 2割加算 |
|---|---|---|---|
| 実子2人 | 2人 | 4,200万円 | なし |
| 実子2人+養子1人 | 3人 | 4,800万円 | なし |
| 実子2人+養子2人 | 3人(養子は1人まで) | 4,800万円 | なし |
| 実子2人+孫の養子1人 | 3人 | 4,800万円 | 孫の分にかかる |
表の見方:孫を養子にすると基礎控除は600万円増えますが、孫の相続税は2割加算されます。子供が先に亡くなっていて孫が代襲相続人も兼ねる場合は、加算されません。
養子縁組でいくら安くなるかは、下記の記事で解説しています。

前の配偶者との子や、結婚していない相手との間に生まれ認知した子も、今の家族の子と同じ取り分を持つ法定相続人です。基礎控除の人数にも入ります。
遺産分割協議は、こうした子も含めた全員で行う必要があります。連絡先がわからない場合は、戸籍の附票で住所を調べて手紙を送るのが一般的です。
重要ポイント:協議に参加しない子がいると、遺産分割は成立しません。親が生きているうちに遺言を書いておけば、協議なしで財産を分けられます。ただし遺留分には配慮が必要です。
子供が親より先に亡くなっていれば、その子の子(孫)が代わりに相続人になります。これを代襲相続といい、孫の人数だけ法定相続人が増えます。
代襲相続人の孫には2割加算がかかりません。一方、子供が生きているのに孫を養子にした場合は、孫の相続税が2割加算されます。
重要ポイント:子供が2人で、そのうち1人が亡くなり孫が2人いる場合、法定相続人は3人です。基礎控除は母がいれば5,400万円、子供と孫だけなら4,800万円です。
代襲相続で相続税がどう変わるかは、下記の記事で解説しています。

子供の誰かが相続放棄しても、基礎控除の人数は放棄がなかったものとして数えます。放棄で相続税の総額が増えることはありません。
| 放棄した子の扱い | 内容 |
|---|---|
| 基礎控除・生命保険の非課税枠の人数 | 放棄がなかったものとして数える |
| 放棄した子が死亡保険金を受け取った | 相続税がかかる。非課税枠は使えない |
| 放棄した子の未成年者控除・障害者控除 | 保険金などで財産を取得すれば使える |
| 子供全員が放棄した | 親の親や兄弟姉妹が相続人になる。兄弟姉妹には2割加算 |
計算ロジック:子供2人のうち1人が放棄し、もう1人が遺産1億円をすべて取得しても、基礎控除は4,200万円で総額は770万円のままです。1人で数えると1,220万円になりますが、この計算はしません。
重要ポイント:借金が多くて放棄する場合は、亡くなったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申し立てます。生命保険金は放棄しても受け取れます。
相続放棄をしたときの相続税の扱いは、下記の記事で解説しています。


相続税は、財産を受け取った子供本人が、自分の分を納めます。親や兄弟が代わりに払うと、その分が贈与とみなされることがあります。
他の人の相続税を払う場合、後で返してもらう立て替えなら贈与になりません。返してもらわない肩代わりは、その額の贈与とみなされます。
| 払い方 | 贈与税 | 注意点 |
|---|---|---|
| 子供が自分の相続した預金から払う | かからない | 原則の払い方 |
| 母が一時的に立て替え、子供が後で返す | かからない | 返済の記録を残す |
| 母が肩代わりして返してもらわない | かかる(年110万円を超える部分) | 肩代わりした額が母から子への贈与になる |
| 分け方で子供に納税分の預金を多めに渡す | かからない | 遺産分割協議書に書いておく |
計算ロジック:母と子供2人で遺産1億円の場合、子1人の相続税は157.5万円です。母が肩代わりすると子1人あたり(157.5万円−110万円)×10%=4.75万円の贈与税がかかります。
重要ポイント:子供の納税資金を母が用意したいなら、肩代わりではなく、遺産分割で子供に納税分の預金を多めに渡す方法が安全です。
相続税は、申告期限と同じ10か月以内に、子供がそれぞれ自分の分を納めます。申告書は1通にまとめても、納付書は1人ずつ分けて使います。
| 納め方 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 金融機関・税務署の窓口 | 納付書で現金を納める | 原則の方法 |
| ダイレクト納付・インターネットバンキング | 口座から引き落とす | 事前の届出や登録が必要 |
| クレジットカード | 専用サイトで納める | 決済手数料がかかる |
| 延納 | 最長20年の分割払い | 原則として担保が必要。利子税がかかる |
| 物納 | 不動産などで納める | 延納でも払えない場合に限る |
重要ポイント:延納と物納は、申告期限までに申請書を出す必要があります。期限を過ぎてから延納にしたいと思っても、まず延滞税がかかります。
相続税には連帯納付義務があります。兄弟の誰かが相続税を払わないと、他の兄弟が受け取った財産の範囲で払うよう求められます。
払うよう求められるのは、受け取った財産の価額を限度とする額です。期限から5年以内に税務署から通知がなければ、この義務はなくなります。
重要ポイント:兄弟の誰かが期限までに払えそうにないときは、延納の申請や分け方の見直しを早めに相談してください。
連帯納付義務の限度額と期限は、下記の記事で解説しています。

税理士報酬は、誰が払うかの決まりはありません。母が払うと、二次相続で課税される母の財産が減ります。
子供が取得割合で分けて払う方法もあります。どちらにするかは遺産分割の段階で決めておくと、後で兄弟の間でもめません。
重要ポイント:税理士報酬は相続税の計算で遺産から差し引けません。葬式費用と違い、債務控除の対象外です。

父が亡くなり母と子供が相続する場合、母が多く取得すると、母が亡くなったときの二次相続で子供の相続税が増えます。
父の遺産2億円を母と子供2人で分ける例です。母がもともと持っている財産(固有財産)ごとに、一次相続と二次相続の税額の合計を比べました。
| 母の取り分 | 母の固有財産0円:一次 | 二次 | 合計 | 母の固有財産3,000万円:合計 |
|---|---|---|---|---|
| 0(子供2人が全部取得) | 2,700万円 | 0円 | 2,700万円 | 2,700万円 |
| 4分の1 | 2,025万円 | 80万円 | 2,105万円 | 2,495万円 |
| 2分の1(法定相続分) | 1,350万円 | 770万円 | 2,120万円 | 2,710万円 |
| 8割 | 540万円 | 2,140万円 | 2,680万円 | 3,580万円 |
表の見方:固有財産0円なら、母の取り分は4分の1〜2分の1で合計が最も低くなります。固有財産3,000万円なら4分の1が最も低く、8割との差は1,085万円です。
計算ロジック:【前提】一次相続は基礎控除4,800万円、二次相続は子供2人で4,200万円。母は相続した財産を使わずに残し、子供2人が均等に取得する。どの案も母の取得額が配偶者の税額軽減の範囲内のため、母が一次相続で納める税額は0円です。
重要ポイント:母の生活費や老人ホームの費用で財産が減る見込みなら、二次相続の税額は表より少なくなります。母の取り分は生活に必要な額を確保したうえで決めてください。
二次相続は、一次相続より子供の負担が重くなりやすい相続です。母がいないため、配偶者の税額軽減も1人分の基礎控除も使えなくなります。
| 項目 | 一次相続(父→母・子供2人) | 二次相続(母→子供2人) |
|---|---|---|
| 配偶者の税額軽減 | 使える | 使えない |
| 基礎控除 | 4,800万円 | 4,200万円 |
| 生命保険金の非課税枠 | 1,500万円 | 1,000万円 |
| 自宅の小規模宅地等の特例 | 母が取得すれば使える | 同居の子などに限られる |
重要ポイント:二次相続が一次相続から10年以内で、母が一次相続で相続税を納めていた場合は、相次相続控除で二次相続の税額が減ります。
一次相続で母が自宅を取得すると、二次相続で自宅の特例を使えるのは、母と同居していた子か家なき子だけになります。子供が全員持ち家に住んでいれば、二次相続では特例を使えません。
| 二次相続の状況(子供2人・遺産1億円、うち自宅の土地4,000万円) | 特例 | 相続税 |
|---|---|---|
| 子供が全員持ち家に住み、母と別居 | 使えない | 770万円 |
| 母と同居していた子が取得 | 使える | 290万円 |
計算ロジック:特例を使うと土地4,000万円が800万円になり、課税価格の合計は6,800万円です。基礎控除4,200万円を引いた2,600万円を2人で分けて、1人1,300万円×15%−50万円=145万円、合計290万円です。
重要ポイント:同居している子がいる場合は、一次相続でその子が自宅を取得する方法もあります。母が住み続けられるよう、配偶者居住権を組み合わせることもできます。
二次相続まで含めた母の取り分の決め方は、下記の記事で解説しています。


親が生きているうちなら、生命保険・小規模宅地等の特例・生前贈与の組み合わせで子供の相続税を大きく下げられます。
子供2人だけが相続し、遺産1億円(うち自宅の土地4,000万円、預金6,000万円)の場合で比べます。3つを組み合わせると、770万円の相続税が0円になります。
| 対策 | 課税価格の合計 | 子供2人の相続税 | 下がる額 |
|---|---|---|---|
| 対策なし | 1億円 | 770万円 | - |
| 預金1,000万円を生命保険に(受取人は子供) | 9,000万円 | 620万円 | 150万円 |
| 相続時精算課税で年110万円を2人に10年 | 7,800万円 | 440万円 | 330万円 |
| 子供が自宅の土地で小規模宅地等の特例を使う | 6,800万円 | 290万円 | 480万円 |
| 3つすべて | 3,600万円 | 0円 | 770万円 |
表の見方:生命保険は非課税枠1,000万円(500万円×2人)の分だけ課税価格が下がります。小規模宅地等の特例は、土地4,000万円が800万円になります。
計算ロジック:相続時精算課税の年110万円の基礎控除の範囲内の贈与は、相続税に足し戻されません。2人×110万円×10年=2,200万円が遺産から減ります。
重要ポイント:小規模宅地等の特例で基礎控除以下になっても、申告は必要です。3つすべてを使った例でも、申告書を出さなければ0円になりません。
参照元:国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
母がいない場合、自宅の土地で特例を使えるのは、親と同居していた子か、持ち家のない別居の子(家なき子)です。
| 取得する子 | 使えるか | 主な条件 |
|---|---|---|
| 親と同居していた子 | 使える | 申告期限まで住み続け、持ち続ける |
| 別居で持ち家のない子 | 使える場合がある | 親に配偶者も同居の相続人もいない。3年以内に自分や親族の持ち家に住んでいない |
| 別居で持ち家のある子 | 使えない | - |
重要ポイント:家なき子の特例は、同居していた子が1人でもいると使えません。母がいる場合も使えないため、母が先に亡くなった二次相続で使う場面が中心です。
小規模宅地等の特例の要件は、下記の記事で解説しています。

暦年贈与は年110万円まで贈与税がかかりませんが、亡くなる前の一定期間の贈与は相続税に足し戻されます。2027年以後の相続から、足し戻す期間は段階的に7年に延びます。
相続時精算課税は、年110万円の基礎控除の範囲内なら何年前の贈与でも足し戻されません。60歳以上の親から18歳以上の子への贈与で選べます。
| 項目 | 暦年贈与 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 年110万円以内の贈与税 | かからない | かからない |
| 相続税への足し戻し | 亡くなる前3年以内(段階的に7年へ) | 年110万円を超えた部分だけ |
| 110万円を超えたとき | 超えた部分に贈与税 | 累計2,500万円までは贈与税がかからない |
| 途中での切り替え | 精算課税に変えられる | 同じ親からは暦年贈与に戻れない |
重要ポイント:父からは精算課税、母からは暦年贈与のように、贈与する親ごとに選べます。子供が複数いれば、子供ごとにも選べます。
生前贈与で相続税がいくら安くなるかは、下記の記事で解説しています。

親が子供名義の口座に入金し、通帳と印鑑を親が管理していた預金は、贈与ではなく親の財産として相続税がかかります。これを名義預金といいます。
| 確認すること | 贈与と認められやすい | 名義預金とみなされやすい |
|---|---|---|
| 子供が知っていたか | 子供が口座の存在と入金を知っている | 子供が知らない |
| 通帳と印鑑の管理 | 子供が管理している | 親が管理している |
| 贈与の記録 | 毎年の贈与契約書がある | 記録がない |
| お金の使い道 | 子供が自由に使っている | 一度も引き出していない |
重要ポイント:生前贈与を対策にするなら、贈与のたびに契約書を作り、子供の口座に振り込んで子供自身に管理してもらってください。未成年の子の口座は、親権者が子のために管理していることがわかる記録を残します。
生命保険金の非課税枠は、相続人が受け取った保険金だけに使えます。孫や子供の配偶者を受取人にすると、非課税枠は使えません。
受取人を実家を継ぐ子にすると、その子が他の兄弟に払う代償金の原資にもなります。保険金は受取人固有の財産で、遺産分割の対象にはなりません。
重要ポイント:相続放棄した子が保険金を受け取ると、非課税枠は使えず全額が課税されます。受取人に指定した子が放棄する予定がないかも確かめてください。
参照元:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金

子供が複数いると、分け方で各人の相続税の負担と手取りが変わります。ただし子供だけの相続なら、相続税の総額は分け方で変わりません。
子供だけの相続で特例を使う財産がなければ、誰が多く取得しても相続税の総額は同じです。変わるのは、総額を誰がどれだけ負担するかです。
| 分け方(子供2人・遺産1億円) | 兄 | 妹 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 均等(2分の1ずつ) | 385万円 | 385万円 | 770万円 |
| 兄7割・妹3割 | 539万円 | 231万円 | 770万円 |
| 兄9割・妹1割 | 693万円 | 77万円 | 770万円 |
重要ポイント:総額が変わるのは、小規模宅地等の特例を使える子が自宅を取得する場合や、2割加算のかかる孫が取得する場合です。
遺言で偏った分け方をしても、子供には遺留分という最低限の取り分があります。母がいれば子1人あたり遺産の4分の1を子の人数で割った額、子供だけなら2分の1を人数で割った額です。
| 家族構成 | 子1人の遺留分 | 遺産1億円の場合 |
|---|---|---|
| 母と子供2人 | 8分の1 | 1,250万円 |
| 子供2人だけ | 4分の1 | 2,500万円 |
| 子供3人だけ | 6分の1 | 約1,666.7万円 |
重要ポイント:遺留分を請求できるのは、侵害を知った時から1年以内、相続開始から10年以内です。遺留分としてお金を受け取った子は、その分の相続税を納めます。
参照元:e-Gov 法令検索 民法(第1042条・第1048条)
子供が3人の場合の分け方と相続税は、下記の記事で解説しています。

遺産分割協議は、子供全員の合意がないと成立しません。1人が反対すれば、多数決では決められません。
まとまらなくても、相続税は10か月以内に申告します。法定相続分で分けたものとして申告し、分割見込書を付けておけば、3年以内に分けたときに特例を後から使えます。
重要ポイント:話し合いが進まないときは、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てます。調停中であれば、3年を過ぎても税務署の承認を受けて特例の期限を延ばせます。
未分割申告のやり方と特例の取り戻し方は、下記の記事で解説しています。

一人っ子は、基礎控除が最も小さく、遺産をすべて1人で取得するため税額が重くなります。子供だけで遺産1億円なら1,220万円で、子供2人の770万円より450万円多くなります。
分け方でもめることはありませんが、納税資金の準備と二次相続の対策がより重要です。
一人っ子の相続税の早見表と対策は、下記の記事で解説しています。


子供の相続税は、母の取り分と使える特例で、一次と二次の合計が数百万円変わります。分け方を決める前に、税理士に複数の案の試算を頼んでください。
子供が相続する場合、一次相続と二次相続を通して子供の負担を見られる税理士に頼むと、分け方の選び間違いを防げます。
【相続税の対応実績がある税理士に依頼する理由】
たとえば父の遺産2億円、母の固有財産3,000万円、子供2人の家庭です。A税理士は一次相続の税額が最も安い「母が8割を取得する」案を示し、一次と二次の合計は3,580万円でした。
B税理士は二次相続まで並べて「母が4分の1を取得する」案を示し、合計は2,495万円でした。分け方の提案だけで1,085万円の差がつきます。
複数の税理士から見積りを取ると、次の3つの判定ポイントで実務力を比較できます。
判定ポイント1:二次相続の比較。母の取り分を3〜5通りに変えた一次と二次の合計を示すか → 複数案を並べる税理士の方が、二次相続まで見通した経験が豊富と判定できます。
判定ポイント2:子供ごとの控除。未成年者控除・障害者控除と、海外に住む子の扱いを説明できるか → 説明できる税理士の方が、子供の状況に応じた申告に慣れていると判定できます。
判定ポイント3:生前対策の提案。保険・特例・贈与を組み合わせた効果を金額で示すか → 示せる税理士の方が、相続前からの相談まで任せられると判定できます。
子供だけで手続きを進めると、後から取り戻せない税金を払うことがあります。
【相談しないまま進めた場合に起きること】
どれも分け方を決める前に相談していれば避けられるものです。母がいる場合は、一次相続の段階で二次相続まで試算してください。
見積りを集めて比べる流れは4段階です。フォームの記入は5分程度で終わります。
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遺産額と子供の人数で決まります。遺産1億円・子供2人なら、母がいる場合は2人で315万円、子供だけなら770万円です。遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下ならかかりません。
後で返してもらう立て替えなら問題ありません。返してもらわない肩代わりは、その額が贈与とみなされ、年110万円を超える部分に贈与税がかかります。納税資金を渡したいなら、遺産分割で子供に預金を多めに渡す方法が安全です。
18歳になるまでの年数×10万円を、その子の相続税から差し引けます。10歳なら80万円です。控除しきれない分は、扶養義務者である母などの相続税から差し引けます。
親が日本に住んでいれば、海外に住む子も国内外のすべての財産に相続税がかかります。未成年者控除は使えますが、障害者控除は使えません。
子供だけの相続で特例を使う財産がなければ、総額は変わりません。取得した割合に応じて、各人の負担が変わるだけです。小規模宅地等の特例を使える子が自宅を取得する場合は、総額が下がります。
生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人の数)、自宅の土地の小規模宅地等の特例、生前贈与の3つが中心です。子供2人・遺産1億円の例では、3つを組み合わせると770万円の相続税が0円になりました。
子供の相続税について、重要なポイントを整理します。
今すぐ取るべき行動
※本記事は2026年10月時点の法令・情報に基づいて作成しています。税制改正により、内容が変更となる可能性があります。最新の制度については国税庁の公式サイトや相続税の対応実績がある税理士にご確認ください。