


代襲相続(だいしゅうそうぞく)とは、本来の相続人が相続開始前に亡くなったり、相続欠格・廃除によって相続権を失った場合に、その子(孫・甥・姪など)が代わりに相続人になる制度です。
代襲相続が発生すると相続人の顔ぶれが変わり、相続税の計算でも基礎控除の人数・法定相続分・2割加算の有無に影響が出ます。
この記事では、代襲相続が発生する3つの条件から、法定相続分の計算方法、孫と甥・姪で異なる2割加算の取り扱い、5パターンのケース別シミュレーション、手続きの注意点まで、順序立てて解説します。
代襲相続の税務上の影響を正確に把握しておくことで、申告ミスや節税機会の見落としを防ぎましょう。
▼ この記事の3行まとめ

代襲相続は「代わりに相続する」という意味の言葉です。本来の相続人(子または兄弟姉妹)が相続を受けられない状態になった場合に、その人の子が代わりに相続人の地位を取得します。代襲相続が発生する条件と発生しない条件を正確に理解することが、相続税計算の第一歩です。
最も多く発生する代襲相続のケースです。被相続人(祖父など)が亡くなる前に、本来の相続人(父など)がすでに亡くなっていた場合、本来の相続人の子(孫など)が代わりに相続人になります。
典型的な例として「祖父が亡くなる前に父が亡くなっており、孫が祖父の相続人として遺産を取得する」ケースが代表的です。
| 代襲の場面 | 本来の相続人 | 代襲相続人 | 代続代襲の可否 |
|---|---|---|---|
| 子が先に死亡した場合 | 子 | 孫(子の子) | 可能(曾孫→玄孫と無制限) |
| 兄弟姉妹が先に死亡した場合 | 兄弟姉妹 | 甥・姪(兄弟姉妹の子) | 不可(甥・姪止まり) |
代襲相続が発生するのは「相続開始前に本来の相続人が死亡した場合」のみです。被相続人が亡くなった後に相続人が死亡した場合は「数次相続」となり、代襲相続とは異なる処理が必要になります。
死亡以外にも、本来の相続人が相続権を失うケースがあります。それが「相続欠格」と「相続廃除」です。いずれの場合も代襲相続が発生します。
相続欠格(民法891条)とは、相続人としての資格を法律上当然に失う制度です。主な欠格事由は以下の通りです。
相続廃除(民法892条)とは、被相続人が家庭裁判所に申し立てを行い、虐待・重大な侮辱など著しい非行があった相続人の相続権を剥奪する制度です。廃除は遺言でも行えます。
| 比較項目 | 相続欠格 | 相続廃除 |
|---|---|---|
| 手続き | 法律上当然に資格を失う(手続き不要) | 家庭裁判所への申立てが必要 |
| 代襲相続の発生 | 発生する | 発生する |
| 遺留分の有無 | なし | なし |
| 申立て者 | — | 被相続人のみ(相続人は申立て不可) |
相続欠格・廃除の場合は代襲相続が発生しますが、相続税の基礎控除の計算では欠格者・廃除された者は法定相続人の数に含まれません。代わりに代襲相続人が法定相続人としてカウントされます。
代襲相続が発生しない重要なケースが「相続放棄」です。相続放棄をした相続人は「最初から相続人でなかった」ものとして扱われるため、その子への代襲相続は発生しません。
| 比較項目 | 相続放棄 | 相続欠格・廃除 | 死亡(相続開始前) |
|---|---|---|---|
| 代襲相続の発生 | 発生しない | 発生する | 発生する |
| 基礎控除の人数 | 放棄した人も含む | 欠格・廃除者は含まない(代わりに代襲者を含む) | 代襲相続人を含む |
| 相続税申告への影響 | 財産取得なし・申告義務なし | 欠格者は申告義務なし・代襲者が申告 | 代襲者が申告 |
また「数次相続」(被相続人が亡くなった後に相続人が亡くなるケース)も代襲相続とは異なります。数次相続では代わりの相続人が相続するのではなく、亡くなった相続人の地位がその相続人の相続人に引き継がれます。
「相続放棄したら子が代わりに相続できる」と誤解されることが多いですが、放棄では代襲相続は発生しません。祖父の遺産を孫に渡したい場合は、父が放棄するのではなく別の方法(遺言書・生前贈与など)を検討する必要があります。
代続代襲(だいぞくだいしゅう)とは、代襲相続人もさらに代襲相続が発生するケースのことです。直系卑属(子→孫→曾孫…)については、理論上無制限に代続代襲が可能です。
| パターン | 代続代襲の可否 | 例 |
|---|---|---|
| 子→孫(孫が代襲) | 可 | 父が死亡→孫が代襲 |
| 孫→曾孫(再代襲) | 可 | 父も孫も死亡→曾孫が代襲 |
| 兄弟姉妹→甥・姪(甥姪が代襲) | 可 | 兄が死亡→甥が代襲 |
| 甥・姪→その子(大甥・大姪が代襲) | 不可 | 甥が死亡→その子は代襲できない |
兄弟姉妹の代襲は「甥・姪まで」に限定されており、甥・姪がさらに死亡してもその子への代続代襲はできません。これが直系卑属(子・孫)の代続代襲と大きく異なる点です。
兄弟姉妹の代襲は甥・姪止まりです。被相続人に子も直系尊属もおらず、兄弟姉妹が相続人になるケースで、さらにその兄弟姉妹の子(甥・姪)まで亡くなっていた場合、その先への代続代襲はできません。

代襲相続人は「本来の相続人が受けるはずだった相続分」を引き継ぎます。複数の代襲相続人がいる場合は、引き継いだ相続分をさらに等分(頭割り)します。
被相続人の子が死亡していて孫が代襲相続するケースです。孫は「亡くなった子(親)の相続分」を引き継ぎます。
計算例1:配偶者あり・子2人(うち1人が死亡・孫2人が代襲)
| 相続人 | 法定相続分 | 取得割合 |
|---|---|---|
| 配偶者 | 1/2 | 50% |
| 子A(生存) | 1/4 | 25% |
| 孫C(子Bの代わりに代襲) | 1/8 | 12.5% |
| 孫D(子Bの代わりに代襲) | 1/8 | 12.5% |
代襲相続人の取得割合は「亡くなった本来の相続人の相続分をさらに人数で割った数値」になります。代襲する孫の人数が多いほど一人当たりの取得額が少なくなります。
被相続人に子も直系尊属もいない場合、兄弟姉妹が相続人になります。その兄弟姉妹が被相続人よりも先に死亡していた場合、甥・姪が代襲します。
計算例2:配偶者あり・兄弟姉妹2人(うち1人が死亡・甥2人が代襲)
兄弟姉妹が相続人になるケースでは、配偶者の相続分が3/4と大きくなるため、甥・姪の取得割合は非常に小さくなります。
本来の相続人1人の代わりに複数の代襲相続人が相続する場合、本来の相続人の相続分を代襲相続人全員で等分(頭割り)します。
| 本来の相続人 | 代襲相続人の人数 | 一人当たりの取得割合 |
|---|---|---|
| 子(相続分1/4)が死亡→孫1人が代襲 | 1人 | 1/4 |
| 子(相続分1/4)が死亡→孫2人が代襲 | 2人 | 各1/8 |
| 子(相続分1/4)が死亡→孫3人が代襲 | 3人 | 各1/12 |
代続代襲の場合(孫が先に死亡して曾孫が代襲)も同様に、孫の相続分をさらに曾孫の人数で等分します。代続代襲が起きると相続人の人数が増え、一人当たりの取得額が大幅に減少することがあります。複数世代にわたる代続代襲が発生した場合は専門家による相続分の計算が必要です。
代襲相続人の遺留分は「被代襲者(本来の相続人)の遺留分」と同額です。代わりに相続人の地位を取得するため、権利(遺留分)も引き継ぎます。
ただし遺留分が認められるのは「子・直系尊属・配偶者」についてのみです。兄弟姉妹には遺留分がないため、甥・姪が代襲相続しても遺留分の権利はありません。
| 代襲相続人の種類 | 遺留分の有無 | 理由 |
|---|---|---|
| 孫(子の代わりに代襲) | あり | 子には遺留分があり、孫がそれを引き継ぐ |
| 甥・姪(兄弟姉妹の代わりに代襲) | なし | 兄弟姉妹に遺留分がないため、甥・姪も持たない |

代襲相続と相続税の2割加算の関係は、再婚・養子縁組などと並んで最も混乱しやすいポイントの一つです。「孫が相続したから2割加算がある」と思い込んでいる方も多いですが、代襲相続の場合は例外があります。
相続税の2割加算とは、被相続人の配偶者・一親等の血族以外の者が財産を取得した場合に、その者の相続税額に20%を加算する制度です。
| 財産を取得した者 | 2割加算の有無 |
|---|---|
| 配偶者 | なし |
| 子(実子・養子) | なし(一親等の血族) |
| 父母・祖父母(直系尊属) | 父母:なし / 祖父母:あり(二親等) |
| 孫(代襲相続人) | なし(一親等の血族の代わりとして扱われる) |
| 孫(養子) | あり(代襲ではないため) |
| 甥・姪(代襲相続人) | あり(三親等) |
| 兄弟姉妹 | あり(二親等) |
国税庁の規定では「一親等の血族(代襲相続人となった孫(直系卑属)を含みます)」と明記されており、代襲相続によって孫が相続人になった場合は2割加算の対象外です。
この理由は「代襲相続人は本来の相続人(子)の地位を代わりに引き継いでいる」という考え方にあります。孫は「孫として相続する」のではなく「亡くなった子の代わりとして相続する」ため、子と同様の扱いになります。
| 孫が相続するケース | 2割加算の有無 | 理由 |
|---|---|---|
| 代襲相続人として相続(子が死亡しているため) | なし | 一親等の血族の代わり |
| 孫養子として相続 | あり | 代襲でなく養子として相続(一親等化されるが加算対象) |
| 遺贈を受けた孫(代襲でも養子でもない) | あり | 孫は二親等のため |
「孫が相続したら必ず2割加算がある」という誤解が多いですが、代襲相続の場合は2割加算がありません。一方、孫を養子にして相続させた場合は代襲ではないため2割加算の対象になります。
甥・姪が兄弟姉妹の代わりに代襲相続した場合は、2割加算の対象になります。甥・姪は被相続人から見て三親等の親族であり、「一親等の血族」には含まれません。
孫の代襲相続が2割加算なしなのに対し、甥・姪の代襲相続は2割加算ありという点が重要な違いです。
| 代襲相続のパターン | 代襲相続人 | 2割加算 | 被相続人との親等 |
|---|---|---|---|
| 子→孫が代襲 | 孫 | なし | 二親等(代わりに一親等扱い) |
| 孫→曾孫が再代襲 | 曾孫 | なし | 三親等(代わりに一親等扱い) |
| 兄弟姉妹→甥・姪が代襲 | 甥・姪 | あり | 三親等(二親等扱いにはならない) |
甥・姪が代襲相続した場合は2割加算が適用されます。甥・姪が財産を取得する場合の税額は、孫が代襲相続する場合より20%高くなる点を申告前に確認してください。
同じ「孫が財産を取得する」状況でも、代襲相続によって取得するか孫養子として取得するかによって、2割加算の有無が変わります。
| 比較項目 | 孫が代襲相続した場合 | 孫養子として相続した場合 |
|---|---|---|
| 2割加算 | なし | あり(孫養子は対象) |
| 基礎控除への影響 | 子の代わりにカウント | 実子がいれば養子1人まで |
| 相続権の根拠 | 親(子)が死亡→代わりに相続 | 養子縁組により「子」になる |
| 一親等の血族扱い | される(代わりとして) | されるが2割加算の例外規定あり |
孫養子については「一親等の血族ではあるが、一世代の相続をスキップすることで相続税の課税を回避することを防ぐ」ために例外的に2割加算が適用されます。孫代襲の場合は「意図的な節税ではなく、やむを得ない事情(親の死亡)による相続」のため加算対象から外れています。

代襲相続が発生すると、法定相続人の顔ぶれが変わり、基礎控除の計算に使う「法定相続人の数」も変化することがあります。ただし相続放棄の有無・欠格や廃除の有無によって扱いが異なるため、正確な把握が必要です。
代襲相続が発生すると、亡くなった本来の相続人の代わりに代襲相続人が法定相続人にカウントされます。代襲相続人の人数によっては、法定相続人の総数が増えることがあります。
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
具体例:父が死亡・相続人は母・子A・子B(子Bは死亡・孫C・孫Dが代襲)の場合
代襲相続によって基礎控除が1,200万円増加する結果になります。代襲相続人が複数いる場合、法定相続人の数が増えて基礎控除も増加します。代襲相続の発生は節税の観点からも有利に働くケースがあります。
相続放棄と欠格・廃除では、基礎控除の計算における法定相続人の数の扱いが異なります。
| 状況 | 法定相続人の数(基礎控除計算用) | 代襲相続の発生 |
|---|---|---|
| 相続放棄した者がいる場合 | 放棄した者も含む(人数に変化なし) | 発生しない |
| 相続欠格者がいる場合 | 欠格者は含まない・代わりに代襲相続人を含む | 発生する |
| 廃除された者がいる場合 | 廃除者は含まない・代わりに代襲相続人を含む | 発生する |
子が3人いて1人が欠格となり孫2人が代襲した場合を確認します。
もし子Cが相続放棄していた場合は代襲相続が発生せず、法定相続人は子A+子B+子C(放棄しても含む)=3人で基礎控除は4,800万円になります。欠格と放棄では基礎控除の額が変わります。

代襲相続が絡む相続税の計算も、基本的には通常の3ステップで進みます。ただし各ステップで代襲相続特有の確認が必要です。
まず戸籍謄本を収集して、誰が法定相続人か・誰が代襲相続人かを確定します。特に本来の相続人が相続開始前に死亡している場合、その死亡日が被相続人の死亡日より前かどうかを確認することが重要です(後なら数次相続になる)。
代続代襲が発生している場合(孫も死亡して曾孫が代襲など)、必要な戸籍謄本が複数世代にわたることがあります。早めに収集を開始することが重要です。
代襲相続人を含めた法定相続人の数を確定し、基礎控除を計算します。代襲相続が発生した結果、法定相続人の数が増えていれば基礎控除も増加します。
課税遺産総額 = 正味の相続財産 − 基礎控除
代襲相続人が孫(直系卑属)か甥・姪かによって2割加算の有無が変わります。申告前に各相続人が2割加算の対象かどうかを必ず確認してください。
| 代襲相続人の種類 | 2割加算 | 相続税額への影響 |
|---|---|---|
| 孫(子の代わりに代襲) | なし | 通常の相続税額 |
| 曾孫(孫の代わりに再代襲) | なし | 通常の相続税額 |
| 甥・姪(兄弟姉妹の代わりに代襲) | あり(×1.2) | 税額が20%増加 |
2割加算の判定は「誰の代わりに代襲相続したか」で決まります。子の代わりなら加算なし、兄弟姉妹の代わりなら加算ありと覚えてください。

代襲相続のパターン・家族構成・遺産額によって相続税額は大きく変わります。5つのパターンで具体的な数字を確認しましょう。なお試算は概算です。
前提条件
計算の流れ
孫が代襲相続した場合、2割加算がないため通常の相続と同じ税率で計算されます。孫が代襲相続で財産を取得した場合は2割加算の対象外です。申告書に「代襲相続人」と正確に記載することが重要です。
前提条件
計算の流れ
甥・姪は代襲相続でも2割加算の対象になります。同じ相続でも孫の代襲(2割加算なし)と甥・姪の代襲(2割加算あり)で税額が変わる点を確認できます。
前提条件
パターン3a(孫が代襲相続)の計算
パターン3b(孫が養子・子も生存)の計算
この例では孫養子の方が課税遺産が少なく基礎控除も増えているため結果的に税額が低くなりましたが、2割加算が適用される点は変わりません。遺産規模・家族構成によって有利不利が変わるため、両パターンの試算が必要です。
前提条件
計算の流れ
相続欠格の場合も代襲相続が発生し、孫が代わりに相続します。欠格者は基礎控除の計算に含まれないため、孫の人数が増えると基礎控除が増加するメリットがあります。相続欠格が発生した場合、欠格者は基礎控除の計算に含まれません。代わりに代襲相続人がカウントされるため、代襲相続人の人数によっては基礎控除が変動します。
前提条件
計算の流れ
代続代襲(再代襲)した曾孫Fも、代襲相続人として2割加算の対象外です。曾孫が相続しても「子→孫→曾孫」という直系卑属の代続代襲であるため、2割加算なしで相続できます。

代襲相続が発生した場合の手続きは、通常の相続より複雑になります。特に戸籍謄本の収集と遺言書との関係に注意が必要です。
代襲相続では、本来の相続人(子・兄弟姉妹)が被相続人より先に死亡していることを戸籍謄本で証明する必要があります。また代襲相続人(孫・甥・姪)の存在と続柄も戸籍で確認します。
| 収集すべき戸籍謄本 | 目的 |
|---|---|
| 被相続人の出生から死亡まで | 本来の相続人(子・兄弟姉妹)を確定する |
| 本来の相続人(死亡した子など)の戸籍 | 死亡日が被相続人より前であることを証明 |
| 代襲相続人(孫・甥・姪)の現在の戸籍 | 代襲相続人の存在と生存を確認 |
| 代続代襲の場合は孫の戸籍も必要 | 孫も死亡している場合の確認 |
代続代襲が発生している場合や、複数の代襲相続人がいる場合は、収集すべき戸籍謄本が膨大になります。相続発生後は速やかに戸籍収集を開始することが重要です。
被相続人が遺言書を残しており、遺言で「子Aに遺贈する」と指定していた場合に子Aが先に死亡していたときは、原則として遺贈の効力が失われます(民法994条)。
遺言書と代襲相続の関係:
遺言書を作成する際は、指定した相続人・受遺者が先に死亡した場合の予備的な遺言(補充遺言)を必ず盛り込んでください。これにより代襲相続の問題を防ぐことができます。
代襲相続人も相続放棄をすることができます。代襲相続人が放棄した場合、その代襲相続人の子へのさらなる代続代襲は発生しません(放棄した代襲相続人については最初から相続人でなかったとみなされる)。
一方で代襲相続人が放棄した場合、その相続分は他の相続人に移ります(相続人全体で残りを等分)。代続代襲は「本来の相続人の子が相続できない場合に代わりに相続する」制度であり、放棄を選んだ代襲相続人の子まで連鎖しないのです。

代襲相続が絡む相続税申告は、相続人の確定・法定相続分の計算・2割加算の判定・基礎控除の人数確認など、通常の相続よりも複雑な判断が求められます。申告ミスが追徴課税につながるため、早めに専門家へ相談することが重要です。
代続代襲が複数世代にわたる場合や、代襲相続と放棄・欠格が混在する場合は、相続税申告の実務経験が豊富な税理士でないと対処が難しいケースがあります。
| リスクの種類 | 具体的な内容 | 金銭的な影響の目安 |
|---|---|---|
| 2割加算の誤適用 | 孫の代襲相続に誤って2割加算を適用した(過払い) | 数十万円の過払い(更正の請求で取り戻せるが手間がかかる) |
| 2割加算の見落とし | 甥・姪の代襲相続で2割加算を適用しなかった(過少申告) | 追徴課税+過少申告加算税(10〜15%) |
| 基礎控除の計算ミス | 欠格者を基礎控除の人数に含めた | 申告のやり直し・追徴課税リスク |
| 代続代襲の見落とし | 孫も死亡していたのに曾孫への代続代襲を申告しなかった | 相続人の確定が誤りとなり申告が無効になるリスク |
| 戸籍謄本の不足 | 代襲相続人の証明ができず申告が受理されない | 申告期限の超過リスク |
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 代襲相続を含む相続税申告の税理士報酬 | 40〜100万円程度(財産規模・複雑さによる) |
| 2割加算の誤適用回避(過払い防止) | 数十万円(代襲相続人の相続税額の20%) |
| 基礎控除の正確な計算 | 法定相続人1人あたり600万円分の課税回避効果 |
| 過少申告ペナルティの回避 | 追徴本税の10〜15%のリスク回避 |
代襲相続では2割加算の有無の判断一つで数十万円の差が生じることがあります。税理士報酬を大幅に上回る節税・リスク回避効果が得られるケースがほとんどです。相続発生後はできるだけ早めに相続税の対応実績がある税理士へ相談してください。
かかりません。代襲相続人となった孫は「一親等の血族(子)の代わりに相続する」として扱われるため、相続税の2割加算の対象外です。ただし孫が「代襲相続」ではなく「孫養子」として相続する場合は2割加算の対象になります。また代襲相続人でない孫(遺言で財産を受け取った場合など)も2割加算の対象です。
甥・姪が代襲相続した場合は、相続税の2割加算の対象になります。甥・姪は被相続人から見て三親等の親族であり、孫(二親等)の代襲相続とは異なり「一親等の血族の代わり」という扱いにはなりません。甥・姪が受け取る相続税額に20%が加算されます。
できません。相続放棄をした場合は「最初から相続人でなかった」ものとして扱われるため、代襲相続は発生しません。孫への代襲相続が発生するのは「子が相続開始前に死亡した場合」「子が相続欠格に該当した場合」「子が廃除された場合」の3つです。子に相続放棄をさせて孫に相続させることはできません。
できません。兄弟姉妹の代襲相続は「甥・姪まで」に限定されています。甥が代襲した後にその甥が死亡しても、甥の子(大甥・大姪)がさらに代続代襲することはできません。これは直系卑属(子→孫→曾孫と無制限に代続代襲できる)と兄弟姉妹系統の大きな違いです。
はい、対象外です。国税庁の規定では「代襲相続人となった孫(直系卑属)を含む」と明記されており、曾孫・玄孫など直系卑属の代続代襲によって相続人になった者はすべて「一親等の血族の代わり」として2割加算の対象外になります。
代襲相続の基本と発生条件
相続税への影響
今すぐ取るべき行動
※本記事は2025年12月時点の法令・税率に基づいて作成しています。税制は改正されることがありますので、申告前には必ず税理士または税務署へご確認ください。本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談に代わるものではありません。