


生命保険の死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。
ただしこの枠が使えるのは、契約形態が相続税の対象になっている場合だけです。
誰が保険料を負担し、誰が被保険者で、誰が受け取るかによって、かかる税金は相続税・所得税・贈与税の3つに分かれます。
もう1つ押さえておくべきことがあります。保険金は原則として遺産分割の対象にならず、遺留分の算定にも含まれません。
しかし例外があります。相続人の間の不公平が著しい場合には、特別受益に準じて持戻しの対象になると最高裁が判示しています。
近年の裁判例では、保険金が遺産総額の約15%にとどまるケースでも持戻しが認められました。金額の比率だけでは判断できません。
この記事では3つの税目の判定から始めて、非課税枠の計算、枠が使えないケース、遺留分と特別受益の判断基準、死亡退職金との別枠、加入前の確認事項までを解説します。
▼ この記事の3行まとめ

保険金にかかる税金は1種類ではありません。契約の形によって相続税・所得税・贈与税のどれになるかが決まります。
非課税枠が使えるのは相続税になる場合だけなので、最初にここを判定してください。
判定に必要なのは3者の関係です。保険料を負担した人、被保険者、受取人の組み合わせで決まります。
| 保険料を負担した人 | 被保険者 | 受取人 | かかる税金 |
|---|---|---|---|
| 被相続人(父) | 被相続人(父) | 相続人(母・子) | 相続税(非課税枠が使える) |
| 受取人本人(子) | 被相続人(父) | 受取人本人(子) | 所得税・住民税(一時所得) |
| 被相続人(父) | 母 | 子 | 贈与税 |
表の見方:黄色の行だけが非課税枠を使えます。保険料を負担した人と被保険者が同じで、受取人が相続人というパターンです。
重要ポイント:判定の基準は「契約者」ではなく「保険料を実際に負担した人」です。契約者の名義が子でも、保険料を父が払っていれば父が負担者として扱われます。
計算ロジック:2行目の一時所得は「(保険金-支払保険料-50万円)×1/2」が課税対象になります。3行目の贈与税は基礎控除110万円を超えた部分に課税され、税率も高いため最も負担が重くなりやすいパターンです。
参照元:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金/国税庁 No.1750 死亡保険金を受け取ったとき
保険証券を見ながら順番に確認してください。
保険料を実際に誰が払っていたかを確認する
引き落とし口座の名義を確認します。契約者の名義ではなく資金の出どころで判断します。
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負担者と被保険者が同じかを確認する
同じであれば相続税です。違えば所得税か贈与税になります。
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受取人が誰かを確認する
負担者=受取人なら所得税、3者がすべて違えば贈与税です。相続税の場合は受取人が相続人かどうかで非課税枠の可否が決まります。
重要ポイント:相続対策として保険に入るなら、被相続人が保険料を負担し被保険者になる形が基本です。この形でなければ非課税枠が使えません。
死亡保険金は民法上の相続財産ではありません。それでも相続税がかかるのは、税法が独自に課税対象としているためです。
| 区分 | 民法上の扱い | 相続税法上の扱い |
|---|---|---|
| 預貯金・不動産 | 相続財産 | 課税対象 |
| 死亡保険金 | 受取人固有の財産(相続財産ではない) | みなし相続財産として課税対象 |
| 死亡退職金 | 受取人固有の財産 | みなし相続財産として課税対象 |
表の見方:民法と税法で扱いが違います。この違いが、後で解説する遺留分・特別受益の論点につながります。
重要ポイント:受取人固有の財産なので、遺産分割の対象になりません。受取人が単独で請求でき、他の相続人の同意も不要です。だからこそ非課税枠という優遇が設けられています。
みなし相続財産の種類と非課税枠は、下記の記事で解説しています。


相続税の対象になる場合、「500万円×法定相続人の数」までが非課税になります。
基礎控除とは別に使えるため、保険で受け取ると現金で残すより有利になります。
非課税枠と基礎控除を合わせた金額を確認してください。
| 法定相続人の数 | 非課税枠 | 基礎控除 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 500万円 | 3,600万円 | 4,100万円 |
| 2人 | 1,000万円 | 4,200万円 | 5,200万円 |
| 3人 | 1,500万円 | 4,800万円 | 6,300万円 |
| 4人 | 2,000万円 | 5,400万円 | 7,400万円 |
| 5人 | 2,500万円 | 6,000万円 | 8,500万円 |
表の見方:相続人が1人増えるごとに非課税枠が500万円、基礎控除が600万円ずつ増えます。合計で1,100万円ずつ広がります。
重要ポイント:相続人3人なら、財産が6,300万円あっても課税されない計算になります。ただし保険金が1,500万円以内で、他の財産が4,800万円以内という条件つきです。
参照元:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金/国税庁 No.4152 相続税の計算
基礎控除の計算式と課税されるかの判定手順は、下記の記事で解説しています。

非課税枠を決めるのは法定相続人の数です。実際に保険金を受け取った人の数ではありません。
| ケース | 数え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 相続放棄した人がいる | 人数に含める | ただしその人が受け取った保険金には非課税枠を使えない |
| 養子がいる(実子あり) | 養子は1人まで | 2人以上の養子は人数に加算されない |
| 養子がいる(実子なし) | 養子は2人まで | 3人以上は加算されない |
| 子が先に亡くなり孫がいる | 孫が代襲相続人として全員入る | 人数が増えるため非課税枠も増える |
表の見方:1行目が最も混乱しやすいところです。相続放棄した人は「人数には含めるが、本人は枠を使えない」という食い違いがあります。
重要ポイント:相続放棄があっても非課税枠の総額は減りません。放棄した人が受取人でない限り、他の相続人が枠を使えます。
相続放棄をした場合の基礎控除と使える控除は、下記の記事で解説しています。

枠を超えた分だけが課税価格に加算されます。全額が課税されるわけではありません。
| 受け取った保険金 | 非課税枠(相続人3人) | 課税価格に入る額 |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 1,500万円 | 0円 |
| 1,500万円 | 1,500万円 | 0円 |
| 2,000万円 | 1,500万円 | 500万円 |
| 2,500万円 | 1,500万円 | 1,000万円 |
| 3,000万円 | 1,500万円 | 1,500万円 |
| 5,000万円 | 1,500万円 | 3,500万円 |
表の見方:相続人3人で保険金2,500万円なら、非課税枠1,500万円を引いた1,000万円が課税価格に加算されます。
重要ポイント:非課税枠を超えて加入しても税金の効果はありません。相続人3人なら1,500万円までが枠なので、それを目安に保険金額を決めてください。
非課税枠があるため、同じ金額でも保険で受け取るほうが課税価格が下がります。現金のまま残した場合と比べてください。
財産6,000万円・相続人3人(配偶者と子2人)のケースです。
| 財産の持ち方 | 課税価格 | 基礎控除 | 課税遺産総額 |
|---|---|---|---|
| 現金6,000万円のまま | 6,000万円 | 4,800万円 | 1,200万円 |
| 現金4,500万円+保険金1,500万円 | 4,500万円 | 4,800万円 | 0円 |
表の見方:財産の総額は同じ6,000万円ですが、1,500万円を保険に換えると非課税枠に収まるため課税価格が4,500万円になります。基礎控除を下回るので課税されません。
重要ポイント:現金の一部を保険に換えるだけで課税遺産総額が1,200万円から0円になります。財産を減らさずに課税対象を減らせるのが非課税枠の効果です。
計算ロジック:保険金1,500万円は非課税枠(500万円×3人=1,500万円)にちょうど収まるため、課税価格に加算されません。課税価格は現金の4,500万円だけになり、基礎控除4,800万円を下回ります。
受取人が複数いるときは、非課税枠を受け取った金額の比で按分します。
| 受取人 | 受け取った保険金 | 非課税枠の按分 | 課税価格に入る額 |
|---|---|---|---|
| 配偶者 | 1,500万円 | 750万円 | 750万円 |
| 子A | 900万円 | 450万円 | 450万円 |
| 子B | 600万円 | 300万円 | 300万円 |
| 合計 | 3,000万円 | 1,500万円 | 1,500万円 |
表の見方:相続人3人で保険金の合計が3,000万円のケースです。非課税枠1,500万円を1,500対900対600の比で分けます。
計算ロジック:配偶者の按分額は1,500万円×(1,500万円÷3,000万円)=750万円です。子Aは1,500万円×(900万円÷3,000万円)=450万円、子Bは1,500万円×(600万円÷3,000万円)=300万円になります。
重要ポイント:多く受け取った人が多く枠を使えます。1人が全額を受け取る場合は、その人が枠を全部使えます。

非課税枠は自動的に使えるものではありません。受取人が誰かによって使えないことがあります。
該当すると税負担が大きく変わるため、加入前に確認してください。
相続放棄した人は相続人ではなくなるため、非課税枠を使えません。
【人数のカウント】
基礎控除と非課税枠を計算するときの「法定相続人の数」には含めます。放棄によって枠の総額が減ることはありません。
【本人の扱い】
放棄した本人が保険金を受け取った場合、その保険金には非課税枠を使えません。受け取った全額が課税価格に入ります。
【なぜ受け取れるのか】
保険金は受取人固有の財産なので、相続放棄をしても受け取れます。相続を放棄することと保険金を受け取ることは別の話です。
「放棄しても保険金は受け取れるが、非課税枠は使えない」という組み合わせを押さえてください。借金があって放棄するケースで問題になります。
最も注意が必要なケースです。非課税枠が使えないうえに、2割加算の対象にもなります。
| 受取人 | 非課税枠 | 2割加算 | 負担の重さ |
|---|---|---|---|
| 子 | 使える | なし | 軽い |
| 孫(代襲相続人の場合) | 使える | なし | 軽い |
| 孫(代襲相続人でない) | 使えない | あり(1.2倍) | 最も重い |
表の見方:同じ孫でも扱いが分かれます。子がすでに亡くなっていて孫が代襲相続人になっている場合は枠が使えますが、子が生きているのに孫を受取人にすると使えません。
重要ポイント:「孫にお金を残したい」という善意が、税負担を最も重くする組み合わせになります。孫に渡したいなら生前贈与など別の手段を検討してください。
相続人でない人が受け取った場合も非課税枠は使えません。兄弟姉妹が相続人でないケースや、内縁のパートナーが受取人のケースです。
| 受取人 | 非課税枠 | 2割加算 |
|---|---|---|
| 兄弟姉妹(相続人の場合) | 使える | あり |
| 兄弟姉妹(相続人でない場合) | 使えない | あり |
| 内縁のパートナー・第三者 | 使えない | あり |
重要ポイント:兄弟姉妹は相続人であっても2割加算の対象です。非課税枠は使えますが、税額は1.2倍になります。
このケースはそもそも相続税ではありません。所得税の対象になるため、非課税枠という概念がありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課税される税目 | 所得税・住民税(一時所得) |
| 課税対象の計算 | (保険金-支払保険料-特別控除50万円)×1/2 |
| 非課税枠 | 使えない(相続税ではないため) |
| 有利な場合 | 保険金と支払保険料の差が小さいときは負担が軽くなる |
表の見方:一時所得は課税対象が半分になるため、必ずしも不利ではありません。支払保険料を差し引ける点も相続税とは違います。
計算ロジック:保険金2,000万円・支払保険料1,500万円なら、(2,000万円-1,500万円-50万円)×1/2=225万円が課税対象です。他の所得と合算して所得税を計算します。
重要ポイント:相続税ではないため非課税枠という概念そのものがありません。ただし支払保険料を差し引けるうえ課税対象が半分になるため、保険金と保険料の差が小さければ相続税より軽くなることもあります。
ここまでを整理します。自分の契約がどれに当たるかを確認してください。
| ケース | 非課税枠 | 理由 |
|---|---|---|
| 相続人が受け取った | 使える | — |
| ①相続放棄した人が受け取った | 使えない | 相続人ではないため(人数には含める) |
| ②相続人でない孫が受け取った | 使えない | 相続人ではないため(さらに2割加算) |
| ③相続人でない兄弟・第三者が受け取った | 使えない | 同上 |
| ④保険料の負担者が受取人本人 | 使えない | 所得税の対象で相続税ではない |
| ⑤3者がすべて異なる | 使えない | 贈与税の対象で相続税ではない |
重要ポイント:①〜③は相続税だが枠が使えないケース、④⑤はそもそも相続税ではないケースです。原因が違うため対処も変わります。
受取人の指定・変更の手続きは下記の記事で詳しく解説しています。


ここから税金以外の論点に入ります。特定の相続人だけを受取人にした場合、他の相続人から不公平だと言われることがあります。
結論と例外を判例で確認します。
死亡保険金は受取人固有の財産です。被相続人の財産を承継するものではないため、遺留分の算定基礎には含まれません。
| 判例 | 判示の内容 |
|---|---|
| 最高裁平成14年11月5日判決 | 死亡保険金請求権は受取人固有の財産であり、相続財産に属さない |
| 最高裁平成16年10月29日決定 | 死亡保険金請求権は民法903条1項の「遺贈又は贈与に係る財産」に当たらない |
表の見方:民法903条は特別受益の持戻しを定めた条文です。保険金がこれに当たらないということは、原則として持戻しの対象にならないという意味になります。
重要ポイント:原則としては、ある相続人だけを受取人にして他の相続人に保険金が一切渡らなくても遺留分侵害にはなりません。これが保険を相続対策に使う際の強みです。
「固有の財産」という位置づけから、実務上いくつかの効果が生まれます。
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 遺産分割の対象外 | 他の相続人の同意なく受取人が単独で請求できる |
| 口座凍結の影響を受けない | 受取人が請求すれば数日から2週間程度で支払われる |
| 相続放棄しても受け取れる | 相続を放棄することと保険金を受け取ることは別 |
| 原則として遺留分の対象外 | 遺留分侵害額請求の算定基礎に含まれない |
表の見方:いずれも「相続財産ではない」ことから導かれる効果です。納税資金の確保や、特定の人に確実に渡したい場合に保険が使われる理由がここにあります。
重要ポイント:ただし税法では「みなし相続財産」として課税されます。民法上は相続財産でないが、税法上は課税対象という二重の性格を持ちます。
原則には例外があります。最高裁平成16年10月29日決定は次のように判示しました。
最高裁平成16年10月29日決定(要旨)
保険金受取人である相続人と他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には、特別受益に準じて持戻しの対象となる。
「到底是認することができないほど著しい」という高いハードルが設定されています。単に金額が大きいだけでは足りません。
重要ポイント:持戻しが認められると、保険金が遺産に加算されたものとして各相続人の取得分を計算し直します。受取人の実際の取得分が減る結果になります。
最高裁が示した判断要素です。これらを総合考慮して判断します。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| ①保険金の額 | 絶対額としてどれくらいか |
| ②遺産総額に対する比率 | 保険金が遺産全体のどれくらいを占めるか |
| ③受取人と他の相続人の関係 | 同居の有無、介護などの貢献の程度 |
| ④各相続人の生活実態 | 現在の生活状況・経済状態 |
表の見方:4つを総合考慮するため、1つの要素だけで結論は出ません。とくに②の比率は目を引きますが、これだけで判断されるわけではありません。
重要ポイント:③が受取人に有利に働くこともあります。長年介護をしていた相続人が受取人なら、多く受け取ることに合理性があると評価される余地があります。
遺産分割から申告までの流れと分け方で税額が変わる理由は、下記の記事で解説しています。


「保険金が遺産の半分を超えなければ大丈夫」という理解が広まっていますが、そのような基準は存在しません。
比率が低くても持戻しが認められた裁判例を確認します。
保険金が遺産総額に占める比率が約15%にとどまるケースで、持戻しが認められました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 死亡保険金 | 約1億5,000万円 |
| 遺産総額 | 約9億円 |
| 保険金が遺産総額に占める比率 | 約15% |
| 結論 | 特別受益に準じて持戻すべき「特段の事情」あり |
表の見方:比率だけを見れば決して高くありません。それでも持戻しの対象と判断されました。
重要ポイント:比率が低いから安全とは言えません。判断要素の②以外が重く評価されると、結論が変わります。
この判決で重視されたのは、比率ではなく契約の経緯と性質でした。
| 重視された事情 | 意味 |
|---|---|
| 保険加入が遺言の後・相続の約3年半前だった | 「相続に近接した時期」の加入と評価された |
| 保険金が相当多額だった | 絶対額としての大きさ(判断要素①) |
| 保険料が一括払いだった | 「投資信託と類似性が多い」と評価された |
| 遺言で当該相続人が受け取るのは金融資産の5分の1のみとされていた | 遺言の内容との整合性 |
表の見方:黄色の2行が特徴的です。相続の直前に一括払いで加入した保険は、保障ではなく資産の移し替えと見られやすくなります。
重要ポイント:一時払い終身保険は相続税対策として有効ですが、遺留分の観点ではリスクになり得ます。加入の時期と目的を記録しておくことが対策になります。
インターネット上には比率の目安が書かれていることがありますが、判例が示した基準ではありません。
比率について正しく押さえるべきこと
比率で安心するのではなく、契約の経緯と相続人間の事情を踏まえて判断してください。
「特段の事情」が認められると、遺産分割の計算が変わります。受取人が実際に取得できる額が減ります。
遺産6,000万円・相続人が子2人・長男が保険金2,000万円を受け取ったケースで比べます。
| 項目 | 持戻しなし(原則) | 持戻しあり(特段の事情) |
|---|---|---|
| 遺産分割の対象 | 6,000万円 | 6,000万円+保険金2,000万円=8,000万円 |
| 1人あたりの取得分(1/2) | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 長男が遺産から取得する額 | 3,000万円 | 4,000万円-2,000万円=2,000万円 |
| 次男が遺産から取得する額 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 長男の合計(保険金含む) | 5,000万円 | 4,000万円 |
| 次男の合計 | 3,000万円 | 4,000万円 |
表の見方:持戻しがあると保険金を遺産に加えて計算し直し、長男は受け取った保険金の分だけ遺産からの取得を減らされます。結果として2人の取得額が揃います。
重要ポイント:長男の合計は5,000万円から4,000万円に減ります。保険金を確実に渡したつもりが、遺産分割で調整されてしまいます。
計算ロジック:持戻しありでは、遺産6,000万円に保険金2,000万円を加えた8,000万円をみなし遺産として1/2ずつ=各4,000万円とします。長男はすでに保険金2,000万円を得ているため、遺産から取得できるのは残り2,000万円です。
重要ポイント:なお持戻しは民法上の遺産分割の話で、相続税の計算は変わりません。非課税枠は持戻しの有無に関係なく適用されます。税務と民法で結論が違う点に注意してください。
持戻しを主張されにくくするための実務的な工夫です。
【工夫1】早い時期に加入する
相続に近接した時期の加入は「資産の移し替え」と見られやすくなります。健康なうちに加入しておけば、保障目的であることが説明しやすくなります。
【工夫2】受取人を偏らせすぎない
複数の相続人を受取人に指定し、金額に大きな差をつけないようにします。1人に集中させると不公平の主張を招きます。
【工夫3】他の財産で調整する
保険金を多く受け取る人には他の財産を少なくするなど、遺言全体でバランスを取ります。令和5年判決では遺言の内容も考慮されました。
【工夫4】加入の理由を残す
納税資金の確保や特定の相続人の生活保障など、加入の目的を書面やエンディングノートに記録しておきます。
重要ポイント:工夫1と4が特に効きます。令和5年判決で重視されたのは加入の時期と保険の性質でした。目的が明確なら反論の材料になります。
生命保険金の受取人で変わる税金と指定の注意点は、下記の記事で解説しています。


非課税枠は生命保険だけのものではありません。死亡退職金にも同額の枠があり、両方を使えます。
合わせると非課税になる金額が2倍になります。
2つの枠は独立しています。どちらか一方しか使えないわけではありません。
| 項目 | 生命保険金 | 死亡退職金 |
|---|---|---|
| 非課税枠の計算式 | 500万円×法定相続人の数 | 500万円×法定相続人の数(別枠) |
| 相続人3人の場合 | 1,500万円 | 1,500万円 |
| 両方ある場合の合計 | 3,000万円が非課税 | |
| 対象範囲 | 被相続人が保険料を負担した契約 | 死亡後3年以内に支給が確定したもの |
表の見方:相続人3人なら保険で1,500万円、退職金で1,500万円、合計3,000万円が非課税になります。基礎控除4,800万円と合わせれば7,800万円です。
重要ポイント:会社員が在職中に亡くなった場合、保険金と退職金の両方を受け取ることがあります。この場合は2つの枠を別々に計算してください。
参照元:国税庁 No.4117 相続税の課税対象になる死亡退職金
非課税枠が使えるのは、死亡後3年以内に支給が確定したものです。
| 支給の確定時期 | 扱い |
|---|---|
| 死亡後3年以内に確定 | 相続税の対象(非課税枠が使える) |
| 死亡後3年を経過してから確定 | 受け取った人の所得として扱われる |
表の見方:3年という期限があります。会社の規定で支給時期が決まるため、遺族側で調整できるものではありません。
重要ポイント:生前に退職していて、退職金の額が死亡後3年以内に確定した場合も対象です。在職中の死亡に限られません。
会社から弔慰金が支払われることがあります。これは退職金とは別に一定額まで非課税です。
| 死亡の原因 | 非課税となる範囲 |
|---|---|
| 業務上の死亡 | 普通給与の3年分 |
| 業務外の死亡 | 普通給与の6か月分 |
表の見方:この範囲を超えた部分は死亡退職金として扱われ、退職金の非課税枠を使います。
重要ポイント:弔慰金の非課税枠は保険・退職金とは別に使えます。3つの枠を順に確認してください。
弔慰金の非課税枠と課税されるケースは、下記の記事で解説しています。

死亡退職金の非課税枠と課税ルールは、下記の記事で解説しています。


受取人を配偶者にすると、配偶者の税額軽減により納税額が下がります。ただし二次相続まで見ると有利とは言い切れません。
金額で確認してください。
配偶者が取得した財産には、大きな軽減措置があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 軽減される範囲 | 1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い額まで |
| 効果 | その範囲内なら配偶者の相続税は0円 |
| 適用の条件 | 申告書の提出が必要(税額が0円でも申告する) | |
| 保険金との関係 | 保険金も含めた取得財産全体で判定する |
表の見方:配偶者が受け取った保険金も、この軽減の対象になります。非課税枠を超えた部分も配偶者の取得分として軽減が適用されます。
重要ポイント:この軽減は申告しなければ使えません。保険金の非課税枠は申告なしで適用されますが、配偶者の税額軽減は申告書の提出が条件です。扱いが違います。
配偶者の税額軽減の1億6,000万円の上限と適用方法は、下記の記事で解説しています。

配偶者が法定相続分を取得し、税額軽減を適用した後の納税額です。保険金を含めた課税価格で見てください。
| 課税価格(保険金を含む) | 配偶者+子1人 | 配偶者+子2人 |
|---|---|---|
| 6,000万円 | 90万円 | 60万円 |
| 8,000万円 | 235万円 | 175万円 |
| 1億円 | 385万円 | 315万円 |
| 1億5,000万円 | 920万円 | 747万5,000円 |
表の見方:配偶者の負担分は税額軽減で0円になるため、実質的に子が納める金額を示しています。
重要ポイント:保険金の非課税枠を使い切っていれば、この表の課税価格を下げられます。相続人3人で保険金1,500万円を受け取れば、課税価格が1,500万円減ります。
配偶者が保険金を受け取ると一次相続の負担は軽くなりますが、その財産は将来の相続で再び課税されます。
【一次相続で起きること】
配偶者が受け取れば税額軽減が使えるため、納税額が下がります。非課税枠と合わせて負担はほぼ生じません。
【二次相続で起きること】
配偶者が受け取った保険金は配偶者の財産になり、配偶者の相続で課税されます。このとき相続人は子だけになるため基礎控除が減り、配偶者の税額軽減も使えません。
【通算で見ると】
一次相続で払わなかった分を二次相続で払うことになり、条件が悪くなっているため合計額が増えることがあります。
配偶者に多く残せば必ず有利というわけではありません。子を受取人にして一次相続で完結させたほうが通算で軽くなる場合があります。
重要ポイント:配偶者自身に固有の財産がある場合はさらに注意が必要です。二次相続の課税価格は「配偶者の固有財産+一次相続で取得した財産」になります。
通算税額のシミュレーションは下記の記事で詳しく解説しています。

目的によって適切な受取人が変わります。
| 目的 | 適した受取人 | 理由 |
|---|---|---|
| 配偶者の生活資金を確保する | 配偶者 | 税額軽減で負担が軽く、すぐ受け取れる |
| 子の納税資金を用意する | 子 | 二次相続を経由しないため通算で軽くなりやすい |
| 代償分割の原資にする | 不動産を取得する子 | 他の相続人に代償金を払える |
| 孫に残す | 避けたほうがよい | 非課税枠が使えず2割加算になる |
表の見方:納税資金の準備が目的なら子を受取人にするのが基本です。配偶者は税額軽減があるため、そもそも納税額が小さくなります。
受取人の指定・変更の手続きや注意点は下記の記事で解説しています。


財産の大半が不動産の場合、保険金が分割の問題を解決します。不動産を分けずに公平を保つ手段になります。
仕組みと計算を確認します。
不動産は物理的に分けられないため、相続人が複数いると調整が難しくなります。
| 分け方 | 問題点 |
|---|---|
| 共有名義にする | 売却や活用に全員の同意が必要になり、次の相続で持分がさらに細分化される |
| 売却して現金を分ける | 住んでいる家なら住めなくなる。譲渡所得税もかかる |
| 1人が取得して代償金を払う | 払う現金が必要になる |
表の見方:3つ目が代償分割です。現金さえあれば最も柔軟な解決になりますが、その現金の用意が課題になります。
重要ポイント:共有名義は次の相続で持分がさらに細分化されるため、最も避けたい選択です。相続人が2人でも、次の代で4人・6人に増えると売却も活用もできなくなります。
不動産を取得する子を保険金の受取人にしておけば、その保険金で代償金を払えます。
| 登場人物 | 取得するもの | 渡すもの |
|---|---|---|
| 長男(受取人) | 自宅3,000万円+保険金1,000万円 | 次男に代償金1,000万円 |
| 次男 | 代償金1,000万円 | — |
表の見方:長男は自宅を取得しつつ、保険金で次男に代償金を払えます。自宅を売らずに公平を保てます。
重要ポイント:保険金は遺産分割の対象外なので、代償金の原資として確実に確保できます。預貯金だと分割協議がまとまるまで使えない場合があります。
代償金を払った人と受け取った人で、課税価格の計算が変わります。
| 相続人 | 課税価格の計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 長男 | 自宅3,000万円+保険金の課税分-代償金1,000万円 | 取得した財産から代償金を引く |
| 次男 | 代償金1,000万円 | 受け取った代償金が課税価格になる |
表の見方:代償金は払った人の課税価格から引き、受け取った人の課税価格に加えます。全体の課税価格の合計は変わりません。
重要ポイント:保険金の非課税枠は長男が受け取った保険金に対して適用されます。代償金として渡した後の金額ではなく、受け取った金額で枠を判定します。
遺産分割から申告までの流れと分け方で税額が変わる理由は、下記の記事で解説しています。


相続対策として保険に入るなら、契約前に確認すべき点があります。形を間違えると非課税枠が使えません。
順番に確認してください。
最も重要な確認です。保険料の負担者と被保険者が同じでなければ相続税になりません。
確認する項目
契約者の名義だけを変更しても、保険料を誰が払ったかで判定されます。名義変更で税目が変わるわけではありません。
枠を超えて加入しても税金の効果はありません。相続人の数に応じた上限を確認してください。
| 法定相続人の数 | 非課税枠(保険金額の目安) |
|---|---|
| 1人 | 500万円 |
| 2人 | 1,000万円 |
| 3人 | 1,500万円 |
| 4人 | 2,000万円 |
重要ポイント:枠を超える部分は課税価格に加算されます。節税だけが目的なら、枠に合わせた金額で加入するのが合理的です。保障や納税資金の確保が目的なら枠を超えて加入する意味があります。
リビングニーズ特約などで生前に保険金を受け取った場合、扱いが変わります。
| 受け取り方 | 相続税の扱い | 非課税枠 |
|---|---|---|
| 死亡後に死亡保険金として受け取る | みなし相続財産 | 使える |
| 生前に給付金として受け取り、使い切らなかった残額 | 通常の相続財産 | 使えない |
表の見方:生前に受け取った給付金は、受け取った時点では非課税です。しかし使い切らずに残った分は預貯金と同じ通常の相続財産になり、非課税枠が使えません。
重要ポイント:リビングニーズ特約を使うと、結果的に非課税枠を失う場合があります。医療費などに使う予定があるなら問題ありませんが、そうでなければ死亡保険金として受け取るほうが有利です。
契約内容を確認する項目です。すでに加入している保険の点検にも使えます。
確認項目
重要ポイント:上2項目が非課税枠の可否を決めます。5番目は令和5年の裁判例を踏まえた項目で、税金だけを見ていると見落とします。
商品の選び方や一時払い終身保険の詳細は下記の記事で解説しています。

生命保険で相続税がかからない範囲は、下記の記事で解説しています。


非課税枠の計算そのものは単純です。難しいのは契約形態の判定と、遺留分まで見た設計です。
税金だけを見て設計すると、相続人の間で争いになることがあります。
生命保険を相続対策に使う場合、税務と民法の両方の判断が必要になります。保険の販売担当者は税務の判定まで踏み込めないことがあります。
この分野で実績が問われる場面
実際の金額差で見ると次のようになります。相続人が3人(配偶者・子2人)で、保険金1,500万円の受取人を変えたケースです。
| 受取人 | 非課税枠 | 2割加算 | 課税価格に入る額 |
|---|---|---|---|
| 子(相続人) | 使える | なし | 0円 |
| 孫(代襲相続人でない) | 使えない | あり | 1,500万円+税額が1.2倍 |
表の見方:同じ1,500万円でも、受取人が子か孫かで課税価格が0円と1,500万円に分かれます。孫の場合はさらに税額が1.2倍になります。
重要ポイント:受取人の指定を1つ変えるだけで結果が変わります。加入後でも変更できるため、既存の契約を点検する価値があります。
見積りを比較するときは金額だけを見るのではなく、次の3つで実務力を判定できます。
判定ポイント1:保険料の負担者を最初に確認するか。A税理士は「保険料はどの口座から引き落とされていましたか」と質問し、B税理士は契約者の名義だけを確認しました。→ A税理士の方が、契約形態の判定の実務経験が豊富と判定できます。
判定ポイント2:受取人が相続人かどうかを確認するか。A税理士は「受取人はお子さんですか、お孫さんですか」と踏み込み、B税理士は保険金額だけを聞きました。→ A税理士の方が、非課税枠の判定の経験が豊富と判定できます。
判定ポイント3:遺留分のリスクに触れるか。A税理士は「他の相続人との金額差が大きいと持戻しを主張される可能性があります」と説明し、B税理士は税額の計算のみでした。→ A税理士の方が、争いを見据えた設計の経験が豊富と判定できます。
報酬の目安は遺産1億円規模なら50万〜80万円です。生前対策のみの相談なら数万円から対応する事務所もあります。
保険の担当者だけに相談して進めた場合に起きうることを整理します。
相談しないまま進めた場合のリスク
上3つは税務の判定、下3つは設計の問題です。いずれも加入前に確認していれば避けられます。
複数の税理士に同時に相談する場合の流れです。
相続の概要と保険の内容を整理する
資産内容(預貯金・不動産・保険)、資産額の概算、相続人の構成と人数、遺言の有無を整理します。
保険は証券を用意し、保険料の負担者・被保険者・受取人・保険金額を確認しておいてください。
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一括見積り・相談サービスに依頼する
「生命保険の契約形態の確認」「非課税枠の活用」「受取人の設計」「二次相続を見据えた対策」など希望内容を明記し、相続税の対応実績がある税理士3〜5社への同時打診を依頼します。
「財産の種類」「相続人の人数」を正確に伝えると提案の精度が上がります。フォーム記入は5分程度です。
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見積りと初回相談を受ける
各税理士から「提案内容」「試算相続税額」「報酬額」が記載された見積りが届きます。気になる事務所と初回相談を行ってください。
受取人を変えた場合の試算を出してくれるかが判断材料になります。
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税理士を選定・正式依頼する
「提案内容の質」「説明の丁寧さ」「報酬の納得性」で最適な事務所を選びます。
相続が発生している場合は、相続開始から7ヶ月以内に決定してください。申告期限10ヶ月に対して作業期間を確保できます。
重要ポイント:生前対策として相談する場合は期限がありません。ただし保険は健康状態によって加入できる商品が変わるため、早いほど選択肢が広がります。
税理士の無料相談を含む7つの窓口の使い分けは、下記の記事で解説しています。

税理士費用の相場と費用を抑える方法は、下記の記事で解説しています。

かかるとは限りません。まず契約形態によって税目が変わります。
保険料を負担した人と被保険者が同じで、受取人が相続人なら相続税です。保険料の負担者が受取人本人なら所得税、3者がすべて異なれば贈与税になります。
相続税の場合も「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。相続人3人なら1,500万円までは課税されません。さらに基礎控除4,800万円と合わせれば、財産6,300万円までは相続税がかからない計算になります。
使えません。相続放棄をすると相続人ではなくなるため、非課税枠の適用対象から外れます。受け取った保険金の全額が課税価格に入ります。
ただし基礎控除と非課税枠を計算するときの「法定相続人の数」には、相続放棄した人も含めます。放棄によって枠の総額が減ることはありません。
なお相続放棄をしても保険金そのものは受け取れます。保険金は受取人固有の財産で、相続財産ではないためです。「放棄しても受け取れるが非課税枠は使えない」という組み合わせになります。
代襲相続人でない孫の場合は不利になります。理由は2つあります。
1つ目は非課税枠が使えないことです。孫は相続人ではないため、受け取った保険金の全額が課税価格に入ります。2つ目は相続税額の2割加算です。孫が納める相続税は1.2倍になります。
相続人が3人で保険金1,500万円の場合、子が受け取れば課税価格は0円ですが、孫が受け取ると1,500万円が課税価格に加わり、さらに税額が1.2倍になります。子がすでに亡くなっていて孫が代襲相続人になっている場合は、非課税枠が使えて2割加算もありません。
原則として対象になりません。最高裁平成16年10月29日決定は、死亡保険金請求権が民法903条1項の「遺贈又は贈与に係る財産」に当たらないと判示しています。受取人固有の財産であり、被相続人から承継するものではないためです。
ただし例外があります。同決定は「保険金受取人である相続人と他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しい」特段の事情がある場合には、特別受益に準じて持戻しの対象になるとしています。
判断要素は保険金の額、遺産総額に対する比率、受取人と他の相続人の関係、各相続人の生活実態です。
東京地裁令和5年12月1日判決では、保険金約1億5,000万円・遺産総額約9億円で比率が約15%にとどまるケースでも持戻しが認められました。「遺産の何%までなら安全」という基準は存在しません。
生命保険金とは別枠で使えます。死亡退職金にも「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、生命保険の枠とは独立しています。
相続人が3人なら、生命保険で1,500万円、死亡退職金で1,500万円、合計3,000万円が非課税になります。基礎控除4,800万円と合わせれば7,800万円まで課税されない計算です。
死亡退職金の非課税枠が使えるのは、死亡後3年以内に支給が確定したものです。3年を経過してから確定した場合は、受け取った人の所得として扱われます。
会社から弔慰金が支払われる場合は、業務外の死亡なら普通給与の6か月分まで、業務上の死亡なら3年分までが別に非課税となります。
生命保険の死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。ただしこの枠が使えるのは、保険料を負担した人と被保険者が同じで、受取人が相続人という契約形態の場合だけです。
もう1つ押さえておくべきなのが遺留分です。保険金は原則として遺留分の対象になりませんが、相続人の間の不公平が著しい場合には特別受益に準じて持戻される可能性があります。比率が低くても認められた裁判例があります。
この記事で扱った内容を整理すると次のとおりです。
今すぐ取るべき行動
※本記事は2026年8月時点の法令等に基づいています。相続税法の改正により内容が変更される場合があります。最新の制度については国税庁のウェブサイトまたは税理士にご確認ください。