


相続税の障害者控除は、障害のある相続人の税額を直接減らす制度です。将来の生活費や医療費の負担を考慮して設けられています。
控除額は「85歳になるまでの年数×10万円」で計算します。特別障害者なら、1年あたり20万円になります。
金額は決して小さくありません。50歳の特別障害者なら700万円、40歳なら900万円が相続税から差し引かれます。
さらに、控除しきれない金額は扶養義務者の相続税からも引けます。家族全体の負担を下げられる、めずらしい仕組みです。
見落としが多いのは、手帳がないケースです。要介護認定だけでは対象になりませんが、65歳以上なら市区町村の認定書で適用できることがあります。
また、2回目の相続では控除額が変わります。前回使い残した分までしか使えないため、計算の考え方を知っておく必要があります。
本記事では、控除額の年齢別早見表、一般障害者と特別障害者の判定、要介護認定との関係、扶養義務者への引き継ぎ、2回目以降の計算、申告の要否までを解説します。
▼ この記事の3行まとめ

まず結論からお伝えします。障害者控除は「85歳になるまでの年数×10万円(特別障害者は20万円)」を相続税額から直接引く制度です。金額を早見表で確認しましょう。
控除額は年齢が若いほど大きくなります。40歳の特別障害者なら900万円、60歳でも500万円が相続税から差し引かれます。
| 相続開始時の年齢 | 一般障害者 | 特別障害者 |
|---|---|---|
| 0歳 | 850万円 | 1,700万円 |
| 10歳 | 750万円 | 1,500万円 |
| 20歳 | 650万円 | 1,300万円 |
| 30歳 | 550万円 | 1,100万円 |
| 40歳 | 450万円 | 900万円 |
| 50歳 | 350万円 | 700万円 |
| 60歳 | 250万円 | 500万円 |
| 70歳 | 150万円 | 300万円 |
| 80歳 | 50万円 | 100万円 |
表の見方:「85歳-年齢」の年数に10万円または20万円をかけた金額です。85歳以上の人は控除がありません。年齢は相続開始のとき(被相続人が亡くなった日)で判定します。
重要ポイント:これは課税価格を減らす控除ではなく、計算した相続税額から直接引く「税額控除」です。700万円の控除なら、相続税が700万円分そのまま減ります。
自分が対象になるかは、上から順に確認すれば判断できます。手帳がない場合も、要介護認定があれば市区町村の認定書で道が開けます。
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重要ポイント:STEP4を飛ばしてしまう例が多くあります。手帳がないだけで対象外と判断せず、要介護認定の有無を必ず確認してください。
障害者控除を使うには、次の要件をすべて満たす必要があります。対象になるのは財産を取得した法定相続人で、被相続人が障害者だった場合は関係ありません。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 財産を取得している | 相続または遺贈で財産を取得していること |
| 法定相続人である | 相続の放棄がなかったものとした場合の相続人であること |
| 障害者である | 相続開始の時点で一般障害者または特別障害者に該当すること |
| 国内に住所がある | 財産を取得した時に日本国内に住所があること |
| 85歳未満である | 85歳以上は控除額が0円になる |
重要ポイント:判定は「相続開始のとき」に行います。相続が始まった後に障害者になった場合は、原則として対象になりません。手帳の交付が申告までに間に合うかも確認しましょう。
また、法定相続人でない人が遺言で財産を受け取った場合は対象外です。孫や兄弟の子などは、法定相続人にあたるかどうかで結論が変わります。

控除額が2倍変わるため、どちらに該当するかは重要です。身体障害者手帳1〜2級や精神障害者保健福祉手帳1級などは特別障害者になります。判定の基準を確認しましょう。
主な区分を整理します。重度と判定されるものが特別障害者、それ以外が一般障害者という区分です。
| 手帳・判定 | 一般障害者 | 特別障害者 |
|---|---|---|
| 身体障害者手帳 | 3級〜6級 | 1級・2級 |
| 精神障害者保健福祉手帳 | 2級・3級 | 1級 |
| 療育手帳(判定) | B判定(中度・軽度) | A判定(重度) |
| 知的障害の判定 | 重度以外 | 重度と判定された人 |
| 戦傷病者手帳 | 第4項症〜第6項症など | 特別項症〜第3項症 |
| 常に就床を要する人 | ― | 複雑な介護を要する人は特別障害者 |
重要ポイント:療育手帳は自治体によって表記が違います。「A」「マルA」などが重度で特別障害者、「B」が一般障害者にあたります。手帳の記載を確認してください。
手帳の等級が変わっている場合は、相続開始時点の等級で判定します。相続の後で等級が上がっても、控除額は変わりません。
手帳の等級が途中で変わることもあります。判定はそれぞれの相続開始の時点で行うため、相続のときの等級で一般・特別を決めます。
たとえば1回目の相続では一般障害者だった人が、2回目の相続までに特別障害者になっていた場合、2回目は特別障害者として計算します。
重要ポイント:区分が変わったケースの2回目の計算は、前回の控除枠との比較が複雑になります。前回の申告書を用意して、税理士に確認するのが確実です。
逆に、相続の後で等級が上がっても1回目の控除額は変わりません。判定の基準日は相続開始の日で固定されます。
誤解が多いのが要介護認定です。介護保険の要介護認定を受けているだけでは、障害者控除の対象になりません。障害者手帳とは別の制度です。
ただし、あきらめる必要はありません。65歳以上で、障害者手帳に記載される程度の障害があると認められる場合は、市区町村に申請して「障害者控除対象者認定書」の交付を受けられることがあります。
【障害者控除対象者認定書の一般的な扱い】
注意:認定基準は自治体によって異なります。「要介護3以上」を条件とする自治体もあるため、必ず被相続人が住んでいた市区町村ではなく、相続人本人が住む市区町村に確認してください。申請から交付まで日数がかかることもあります。
高齢の相続人がいるケースで、この確認をしていない例は少なくありません。手帳がなくても、要介護認定を受けているなら必ず市区町村に確認してください。
たとえば78歳で要介護4の相続人なら、特別障害者として140万円の控除になります。認定書を1枚取るだけで、税額が140万円下がる可能性があります。
認定書は毎年の所得税の申告でも使えます。相続の手続きをきっかけに申請しておくと、その後の確定申告にも役立ちます。
参照元:国税庁 No.1185 市町村長等の障害者認定と介護保険法の要介護認定について

計算式は単純ですが、年齢の数え方に決まりがあります。85歳になるまでの年数に1年未満の端数があるときは、切り上げて1年として計算します。
端数の処理は納税者に有利な方向です。45歳3ヶ月の人なら85歳まで39年9ヶ月ですが、切り上げて40年として計算します。
実務では「85歳-満年齢」で計算すれば、この切り上げが自動的に反映されます。誕生日の前後で悩む必要はありません。
| 相続開始時の年齢 | 85歳までの年数 | 一般障害者 | 特別障害者 |
|---|---|---|---|
| 45歳3ヶ月 | 40年(39年9ヶ月を切り上げ) | 400万円 | 800万円 |
| 45歳11ヶ月 | 40年(39年1ヶ月を切り上げ) | 400万円 | 800万円 |
| 46歳0ヶ月 | 39年 | 390万円 | 780万円 |
計算ロジック:「85歳-相続開始時の満年齢」で年数を出します。45歳なら40年、46歳なら39年で、月数は考えなくてかまいません。
実際の数字で確認しましょう。控除額が相続税額を上回るケースも多く、その場合は税額が0円になります。
【例1】40歳・一般障害者・相続税300万円
控除額は(85-40)×10万円=450万円です。相続税300万円を上回るため、納める税額は0円になります。余った150万円は扶養義務者から引けます。
【例2】60歳・特別障害者・相続税700万円
控除額は(85-60)×20万円=500万円です。相続税700万円から500万円を引いて、納める税額は200万円になります。
【例3】80歳・一般障害者・相続税120万円
控除額は(85-80)×10万円=50万円です。相続税120万円から50万円を引いて、納める税額は70万円になります。
年齢が上がるほど控除額は小さくなります。それでも数十万円から数百万円の差になるため、該当するなら必ず適用してください。
【例4】兄弟が相続人で2割加算がある場合
被相続人に子がなく、弟(55歳・一般障害者)が相続人のケース。按分後の税額が200万円なら2割加算で240万円になり、そこから障害者控除300万円を引いて0円になります。
【例5】相続放棄をしたが遺贈を受けた場合
相続放棄をした障害のある子が、遺言で財産を受け取ったケース。放棄しても法定相続人として扱われるため、財産を取得していれば控除の対象になります。
2割加算があるケースでは、加算した後の税額から障害者控除を引きます。順番を逆にすると控除額が余ってしまうため、加算を先に処理してください。

この制度の大きな特徴が、控除額の引き継ぎです。障害者本人の相続税から引ききれなかった金額は、扶養義務者の相続税額から差し引けます。家族全体の負担が下がります。
引き継げる相手は決まっています。配偶者・直系血族・兄弟姉妹は当然に扶養義務者ですが、3親等内の親族は生計を一にしているかで変わります。
| 関係 | 生計が同じ | 生計が別 |
|---|---|---|
| 配偶者 | ○ | ○ |
| 親・子・祖父母・孫(直系血族) | ○ | ○ |
| 兄弟姉妹 | ○ | ○ |
| 甥・姪(3親等) | ○ | ×(家裁の審判があれば○) |
| おじ・おば(3親等) | ○ | ×(家裁の審判があれば○) |
| 配偶者の父母や子(義理の親子) | ○ | × |
| いとこ(4親等) | × | × |
| 親族でない第三者 | × | × |
表の見方:配偶者・直系血族・兄弟姉妹は、同居していなくても扶養義務者です。いとこは4親等なので、生計が同じでも扶養義務者になりません。
なお、扶養義務者であっても、その人が相続税を納める立場でなければ引き継げません。相続税額が0円の人からは引けないためです。
実際の引き継ぎを見てみましょう。兄の控除額が余った分を弟の相続税から引くことで、家族全体の負担が下がります。
【前提】
| 手順 | 兄(特別障害者) | 弟(扶養義務者) |
|---|---|---|
| 控除前の相続税 | 400万円 | 400万円 |
| 障害者控除額 | 700万円(85-50×20万円) | ― |
| 控除後 | 0円(300万円が余る) | 400万円 |
| 余った300万円を引く | ― | 100万円 |
| 納める税額 | 0円 | 100万円 |
計算ロジック:兄の控除額700万円のうち400万円を自分の税額に充て、余った300万円を弟の税額から引きます。家族全体の相続税は800万円から100万円へ、700万円も減ります。
控除額が大きいため、一定の遺産額までは相続税がかからなくなります。相続人3人で障害のある子が1人いるケースなら、遺産1億円でも家族全体が0円になります。
| 遺産額 | 相続税の総額 | 45歳・一般障害者の控除400万円で |
|---|---|---|
| 6,000万円 | 120万円 | 家族全体が0円になる |
| 8,000万円 | 350万円 | 家族全体が0円になる |
| 1億円 | 630万円 | 配偶者軽減と併せて0円になる |
| 1億5,000万円 | 1,495万円 | 一部が残る(配偶者軽減の適用次第) |
計算ロジック:相続人が母と子2人(基礎控除4,800万円)で、法定相続分どおりに取得した場合の総額です。母の分は配偶者の税額軽減で0円になるため、実質的に子2人分の税額を障害者控除で消せるかどうかが分かれ目になります。
特別障害者ならこの2倍の控除枠があります。1億5,000万円の遺産でも、配偶者の取得分次第では全体を0円にできます。
配偶者が障害者のケースには、有利な特徴があります。配偶者の税額軽減が先に適用されるため、配偶者の税額が0円になり、障害者控除の枠がそのまま余ります。
余った枠は、子など扶養義務者の相続税から引けます。つまり配偶者の税額軽減と障害者控除を、家族全体で二重に活かせる形になります。
重要ポイント:控除の適用順序は「配偶者の税額軽減→未成年者控除→障害者控除」です。軽減で0円になると障害者控除は実際に使われないため、2回目の相続でも枠がほぼ丸ごと残ります。
一方、きょうだいが相続人で障害者の場合は、2割加算の対象になる点に注意が必要です。加算後の税額から障害者控除を引く順番になります。
扶養義務者が2人以上いるときは、余った控除額を分け合えます。分け方は当事者の話し合いで決められ、協議がまとまらない場合は取得した財産の割合で按分します。
たとえば余りが300万円で扶養義務者が2人いるなら、150万円ずつでも、200万円と100万円でもかまいません。全員が納得する形にできます。
ただし、控除できるのは各人の相続税額までです。相続税額が50万円の人に100万円を割り振っても、50万円しか引けません。配分は税額を見ながら決めてください。
引き継ぎの効果は、家族全体で見ると大きくなります。配偶者の税額軽減と組み合わせると、相続税がまったくかからなくなるケースもあります。通しで計算してみましょう。
【前提】
| 相続人 | 按分後の税額 | 使う控除 | 納める税額 |
|---|---|---|---|
| 母 | 315万円 | 配偶者の税額軽減 | 0円 |
| 長男(一般障害者45歳) | 157万5,000円 | 障害者控除400万円 | 0円 |
| 次男(扶養義務者) | 157万5,000円 | 長男の余り242万5,000円から充当 | 0円 |
| 合計 | 630万円 | ― | 0円 |
計算ロジック:長男の控除額は(85-45)×10万円=400万円です。自分の税額157万5,000円に充てても242万5,000円が余るため、次男の税額157万5,000円をすべて消せます。結果として家族全体の相続税630万円が0円になります。
このように、障害者控除は本人だけでなく家族全体の負担を下げます。控除額が余っても捨てずに、必ず扶養義務者へ配分してください。
障害者控除があると、分け方の自由度が上がります。控除額が余っても扶養義務者に引き継げるため、本人が多く取得しなくても控除を活かせます。
むしろ大切なのは、障害のある本人が管理しやすい財産を取得することです。不動産や非上場株式より、現金や預金のほうが生活資金として使いやすくなります。
| 視点 | 考え方 |
|---|---|
| 控除の使い方 | 余った分は扶養義務者へ。本人が多く取得する必要はない |
| 取得する財産の種類 | 管理しやすい現金・預金を中心にする |
| 生活資金の確保 | 定期的に受け取れる仕組み(信託・保険)を検討する |
| 将来の管理者 | 誰が財産を管理するかを家族で決めておく |
共有名義の不動産を取得すると、将来の売却や管理で後見人の関与が必要になります。税額だけでなく、その後の管理のしやすさまで含めて分け方を決めてください。

障害者控除は一度使うと、次の相続では控除額が制限されます。2回目は「今回の計算額」と「前回の控除枠の残額」のうち、少ない方が控除額になります。
計算の考え方は次のとおりです。前回の相続で控除枠を使い切っていれば、2回目は控除を受けられません。
| 比較 | 内容 |
|---|---|
| A | 今回の年齢で計算した控除額(85歳-今回の年齢)×10万円または20万円 |
| B | 前回の相続で計算した控除額-すでに控除を受けた金額 |
| 今回の控除額 | AとBのうち少ない方 |
Bは「前回使い残した枠」を意味します。前回の控除額が700万円で、実際に引けたのが500万円だったなら、残りは200万円です。
重要ポイント:前回に扶養義務者が引いた分も「控除を受けた金額」に含まれます。家族で使い切った場合、2回目の控除額は0円になります。
一次相続と二次相続で続けて適用するケースです。1回目で使い残した分しか使えないため、2回目の控除額は大きく下がります。
【前提】
| 比較 | 金額 |
|---|---|
| A:今回の計算額 | (85-65)×20万円=400万円 |
| B:前回の残額 | 700万円-500万円=200万円 |
| 今回の控除額 | 200万円(少ない方) |
計算ロジック:今回の年齢だけで計算すると400万円ですが、前回の残額200万円が上限になります。1回目で控除枠を使い切っていれば、2回目は0円になります。
そのため、1回目の相続で控除額をどこまで使ったかの記録が必要になります。申告書の控えを必ず保管しておいてください。
なお、扶養義務者へ配分した分も「使った金額」に含まれます。家族の税額を消すために多く配分すると、2回目に使える枠はそれだけ減ります。
とはいえ、次の相続がいつ起きるかは分かりません。目の前の相続で使える控除は使い切るのが基本の考え方です。
一次相続で配偶者が多く取得すると、二次相続の税額は上がります。障害者控除の枠を二次相続に残したい場合は、分け方とあわせて検討してください。
10年、20年前の相続だと、資料が残っていないことがあります。その場合は、税務署で過去の申告内容を確認する方法があります。
申告書の控えがなくても、税務署に「閲覧サービス」を申し込めば内容を確認できます。ただし写しの交付は受けられないため、必要な数字はメモで書き写します。
1回目の相続で相続税の申告をしていなかった場合は、控除を受けていないことになります。申告不要だった相続では枠を消費していないため、今回の年齢で計算した金額をそのまま使えます。

障害者控除には、知っておくと得をする申告のルールがあります。この控除だけで税額が0円になるなら、その人は申告をしなくてもかまいません。
障害者控除は、申告が適用の条件になっていません。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例とは違い、申告しなくても控除が適用されます。
| 状況 | 申告 |
|---|---|
| 障害者控除だけで税額が0円になる | 不要 |
| 控除しても税額が残る | 必要 |
| 小規模宅地等の特例を併用する | 必要(特例は申告が条件) |
| 配偶者の税額軽減を併用する | 必要(軽減は申告が条件) |
| 他の相続人に納税額がある | その相続人は申告が必要 |
注意:「障害者控除で0円だから家族全員が申告不要」ではありません。ほかの相続人に納税額があれば、その人は申告します。また小規模宅地等の特例を使って0円にしているなら、申告は必須です。
申告不要のケースでも、計算の根拠は残しておくことをおすすめします。2回目の相続で控除枠の残額を計算するときに必要になります。
申告が不要なケースの判定は、下記の記事で解説しています。

相続開始時に障害の状態にあっても、手帳の交付を受けていないことがあります。申告期限までに交付を受けられれば、相続開始時に該当していたとして控除を受けられる場合があります。
手帳の申請から交付までは1〜2ヶ月かかることが多く、診断書の作成にも時間が必要です。10ヶ月の期限を考えると、早めの着手が欠かせません。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 相続開始時に障害の状態にあり、申告までに手帳が交付された | 控除を受けられる場合がある(医師の診断書も添付) |
| 65歳以上で要介護認定がある | 市区町村に障害者控除対象者認定書を申請する |
| 申告期限までに間に合わない | いったん控除なしで申告し、後から更正の請求をする |
| 相続開始後に障害の状態になった | 原則として対象にならない |
重要ポイント:判定はあくまで相続開始のときの状態です。手帳の交付日が申告後になっても、相続開始時に該当していたことを示せれば更正の請求で取り戻せます。
申告する場合は、障害者であることを示す書類を添付します。障害者手帳の写しが基本で、手帳がない場合は市区町村の認定書を添えます。
| ケース | 添付する書類 |
|---|---|
| 手帳がある | 身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳の写し |
| 手帳がなく要介護認定がある | 市区町村が交付した障害者控除対象者認定書 |
| 常に就床を要する状態 | 医師の診断書など状態を示す書類 |
| 2回目の適用 | 前回の申告書の控え(控除額と使用額が分かるもの) |
申告書では、第6表「未成年者控除額・障害者控除額の計算書」に金額を記載します。扶養義務者へ引き継ぐ場合も、この表で誰にいくら配分するかを示します。
申告書では、専用の計算書に金額を記載します。障害者控除は「第6表 未成年者控除額・障害者控除額の計算書」で計算し、第1表の税額から差し引きます。
| 記載する内容 | ポイント |
|---|---|
| 障害者の氏名と生年月日 | 相続開始時の年齢が計算の基礎になる |
| 一般障害者・特別障害者の区分 | 手帳の等級に応じて選ぶ(控除額が2倍変わる) |
| 控除額の計算 | (85歳-年齢)×10万円または20万円 |
| 本人の税額から控除する金額 | 自分の相続税額を上限とする |
| 扶養義務者へ配分する金額 | 誰にいくら配分するかを記載する |
| 過去に控除を受けた金額 | 2回目以降は前回の使用額を記載する |
扶養義務者へ配分する場合は、配分される側の氏名と金額も書きます。記載がないと引き継ぎが反映されないため、余った金額の行き先を必ず書いてください。
未成年者控除も同じ第6表で計算します。両方に該当する場合は、それぞれの欄に記載します。
10年以内に2回の相続があった場合は、相次相続控除も使えます。障害者控除の後に適用される控除なので、両方を重ねて使えます。
父の相続の後、10年以内に母の相続が起きたケースが典型です。母が納めた相続税のうち一定額を、子の相続税から差し引けます。
障害者控除で税額が0円になっていれば、相次相続控除を使う場面はありません。税額が残るときに、追加で使える控除として覚えておいてください。
申告のときに控除を忘れていた場合も、あきらめる必要はありません。障害者控除は申告が条件ではないため、申告期限から5年以内なら更正の請求で還付を受けられます。
実際、手帳を持っていることを税理士に伝えておらず、控除が漏れていたケースがあります。数百万円の還付になることもあるため、心当たりがあれば確認してください。
更正の請求をするには、障害者であることを示す書類と控除額の計算書が必要です。当時の申告書の控えを用意して、税理士に相談してください。
扶養義務者が納めすぎていた分も、あわせて還付の対象になります。家族の分をまとめて請求できるため、一度で完結します。
重要ポイント:小規模宅地等の特例のように「当初申告が条件」の制度とは扱いが違います。障害者控除の漏れは、後から取り戻せる余地がある控除です。

障害者控除が使えない場面や、似た制度との違いも押さえておきましょう。名前が似ている「特定障害者扶養信託」は贈与税の制度で、別物です。
次のケースでは適用できません。最も多いのは、財産を取得していないケースです。
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 財産を1円も取得しなかった | 相続税額が生じないため控除する対象がない |
| 85歳以上である | 控除額が0円になる |
| 法定相続人でない人が遺贈を受けた | 要件を満たさない(孫や兄弟の子など) |
| 日本国内に住所がない | 要件を満たさない |
| 被相続人が障害者だった | 控除の対象は相続人。被相続人の状況は関係ない |
| 相続開始後に障害者になった | 判定は相続開始の時点で行う |
相続放棄をした人は、基礎控除の計算では人数に含めますが、財産を取得しなければ障害者控除は使えません。遺贈で財産を受け取っていれば、適用の余地があります。
障害者控除には、思い込みで判断されやすい点があります。次の5つを外しておけば、取りこぼしも計算違いも防げます。
| 誤解 | 正しい扱い |
|---|---|
| 被相続人が障害者なら使える | 対象は相続人。被相続人の状況は関係ない |
| 手帳がなければ使えない | 65歳以上なら市区町村の認定書で適用の余地がある |
| 控除額は全額使える | 自分の税額が上限。余りは扶養義務者へ配分する |
| 申告しないと使えない | 申告は条件ではない。0円なら申告も不要 |
| 何度でも満額使える | 2回目は前回の残額まで |
特に多いのが2つ目です。「手帳を持っていないから対象外」と早く結論を出してしまうと、数百万円の控除を逃します。
3つ目も見落とされがちです。控除額が税額を上回っても、その分を家族で使えることを知らないケースがあります。
未成年者控除とは併用できます。18歳未満で障害のある相続人なら、両方の控除を受けられます。
未成年者控除は「(18歳-年齢)×10万円」です。15歳の障害のある子(一般障害者)なら、未成年者控除30万円と障害者控除700万円の両方が使えます。
未成年者控除も、引ききれない分は扶養義務者から控除できます。2つの控除を合わせると730万円の枠になり、家族全体の税額を大きく下げられます。
| 順番 | 差し引く控除 |
|---|---|
| 1 | 贈与税額控除(暦年課税分) |
| 2 | 配偶者の税額軽減 |
| 3 | 未成年者控除 |
| 4 | 障害者控除 |
| 5 | 相次相続控除 |
| 6 | 外国税額控除 |
順序が決まっているのは、引ききれない金額の扱いが控除ごとに違うためです。未成年者控除と障害者控除は、引ききれない分を扶養義務者から控除できます。
控除制度の全体像は、下記の記事で解説しています。

「障害者控除」という名前は、所得税や住民税にもあります。こちらは毎年の所得から一定額を差し引く所得控除で、相続税の税額控除とは別の制度です。
| 項目 | 相続税の障害者控除 | 所得税・住民税の障害者控除 |
|---|---|---|
| 控除の種類 | 税額控除(税額から直接引く) | 所得控除(所得から引く) |
| 金額 | (85歳-年齢)×10万円/20万円 | 27万円(特別障害者40万円・同居特別障害者75万円) |
| 使う場面 | 相続が起きたとき(1回) | 毎年の確定申告・年末調整 |
| 対象 | 財産を取得した障害者の相続人 | 本人または扶養している人 |
要介護認定を受けている人が市区町村の認定書を取るのは、もともと所得税・住民税の障害者控除のための仕組みです。同じ認定書が相続税の障害者控除にも使えるため、毎年の申告で使っている人はすでに手元にあるはずです。
両方の制度は併存します。相続税で控除を受けたからといって、所得税の控除が使えなくなることはありません。
あわせて整理しておきたいのが、年金や手当の扱いです。障害年金は非課税で、被相続人が受け取っていた年金の未支給分は相続財産になりません。
| お金の種類 | 相続税の扱い |
|---|---|
| 障害年金(本人が受け取るもの) | 非課税。相続とは無関係 |
| 被相続人の未支給年金 | 相続財産にならない(受け取った人の一時所得) |
| 特別障害者手当などの給付 | 非課税 |
| 被相続人が受け取っていた年金の預金残高 | 相続財産になる |
未支給年金は、遺族が自分の名義で請求して受け取るお金です。相続財産ではないため遺産分割の対象にもならず、相続税もかかりません。
ただし、受け取った金額が大きい場合は一時所得として所得税の対象になることがあります。金額を確認しておきましょう。
混同されやすいのが、贈与税の「特定障害者扶養信託」です。こちらは生前に信託を設定して財産を渡す制度で、特別障害者は6,000万円まで贈与税が非課税になります。
| 項目 | 障害者控除 | 特定障害者扶養信託 |
|---|---|---|
| 税金の種類 | 相続税 | 贈与税 |
| 効果 | 相続税額から直接控除 | 贈与された財産が非課税 |
| 金額 | (85歳-年齢)×10万円/20万円 | 6,000万円(特別)/3,000万円 |
| 使う時期 | 相続が起きた後 | 生前(信託契約を設定) |
| 手続き | 申告書に記載(申告は必須ではない) | 信託銀行との契約と申告書の提出 |
両方を使うこともできます。生前は信託で財産を移し、相続のときは障害者控除で税額を下げるという組み合わせです。
贈与税の非課税枠は、下記の記事で解説しています。


控除の計算とは別に、実務で気をつける点があります。判断能力に不安がある場合、遺産分割協議には成年後見人の関与が必要になります。
遺産分割協議は、相続人全員が内容を理解して合意する必要があります。判断能力が十分でない相続人がいる場合、その人が署名した協議書は無効になるおそれがあります。
この場合は、家庭裁判所に申し立てて成年後見人を選任します。選任までに2〜3ヶ月かかることもあるため、10ヶ月の申告期限を考えると早めの着手が必要です。
| 状況 | 必要な手続き |
|---|---|
| 判断能力が十分でない相続人がいる | 成年後見人の選任(申立てから2〜3ヶ月) |
| 親が後見人で、親も相続人である | 利益が相反するため特別代理人の選任が必要 |
| 未成年で親も相続人である | 同じく特別代理人の選任が必要 |
| 期限までに分割がまとまらない | 未分割で申告し、分割見込書を添付する |
注意:親が子の後見人になっていて、親自身も相続人である場合は、利益が相反します。この場合は特別代理人を選任しないと遺産分割ができません。手続きに時間がかかるため、相続が起きたらすぐに確認してください。
なお、未分割のまま申告しても障害者控除は使えます。法定相続分で取得したものとして計算するため、分割が終わっていなくても控除の適用は受けられます。
すでに成年後見人がついている場合は、申告の実務も後見人が担います。遺産分割協議も、申告書への署名も後見人が本人に代わって行います。
後見人は本人の利益を守る立場です。そのため、本人が法定相続分より少ない財産を取得する内容の分割協議には、原則として応じられません。
注意:「税額を抑えるために本人の取得分を減らす」という調整は、後見人がついている場合は難しくなります。障害者控除は余った分を扶養義務者へ引き継げるため、本人が法定相続分を取得しても不利にはなりません。分け方の設計はこの前提で考えてください。
後見人が親族の場合、その親族も相続人であれば利益が相反します。この場合は家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てる必要があります。
障害のある子を持つ親にとって、相続後の生活資金の確保は大きな課題です。障害者控除は税金を減らす制度ですが、財産の管理の仕組みは別に用意する必要があります。
【生前に検討できる備え】
遺言がないと、遺産分割協議に後見人の関与が必要になります。遺言書があれば協議そのものが不要になり、手続きの負担が大きく減ります。
税金の話だけでなく、誰が支えるのかまで含めて考えることが大切です。税理士だけでなく、司法書士や社会福祉の窓口にも相談してみてください。

障害者控除の適用でつまずいた実例を挙げます。多くは「使えることを知らなかった」または「引き継ぎを使わなかった」ケースです。
事例1:手帳を持っていることを伝えていなかった
相続人の1人が精神障害者保健福祉手帳2級を持っていたが、税理士に伝えていなかったケース。障害者控除が適用されず、350万円多く納めていました。
対策:相続人の手帳の有無は必ず申告前に確認します。漏れていた場合は5年以内なら更正の請求で還付を受けられます。
事例2:要介護認定だけで対象外と判断した
78歳の相続人が要介護4だったが、手帳がないため対象外と考えたケース。市区町村で障害者控除対象者認定書の交付を受けられ、特別障害者として140万円の控除が使えました。
対策:65歳以上で要介護認定がある場合は、市区町村に認定書の交付を申請できるか確認します。
事例3:控除しきれない分を捨ててしまった
障害のある子の控除額が相続税額を上回ったのに、余った分を使わなかったケース。扶養義務者である母や兄の税額から引けたのに、200万円分を無駄にしました。
対策:余った控除額は扶養義務者から引けます。第6表で誰にいくら配分するかを記載します。
事例4:1回目の記録がなく2回目で困った
父の相続で障害者控除を使ったが、申告書の控えが見つからず、母の相続で控除額を計算できなかったケース。税務署での閲覧手続きが必要になり、時間を取られました。
対策:申告書の控えは長期で保管します。控除額と実際に使った金額をメモで残しておくと確実です。
事例5:一般障害者として計算していた
身体障害者手帳2級の相続人を一般障害者として計算していたケース。2級は特別障害者にあたるため、控除額が2倍になり、350万円の差が生じていました。
対策:手帳の等級を確認します。身体障害者手帳1〜2級、精神障害者保健福祉手帳1級、療育手帳A判定は特別障害者です。
事例6:後見人の選任が間に合わなかった
判断能力に不安のある相続人がいたが、後見人の選任を申し立てたのが8ヶ月目だったケース。選任前に期限が来てしまい、未分割で申告することになりました。
対策:後見人の選任には2〜3ヶ月かかります。相続が起きた時点で必要かを確認し、早めに申し立てます。
重要ポイント:6つの事例に共通するのは、情報の共有不足です。手帳や要介護認定の有無を家族で共有し、税理士に必ず伝えてください。
相続のタイミングでは、税金以外の手続きも動きます。財産を取得することで、受けている福祉サービスの負担が変わる場合があります。
| 手続き・確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 障害年金 | 相続で財産を得ても、障害年金の支給には影響しない |
| 障害福祉サービスの利用者負担 | 所得に応じた負担のため、相続財産そのものでは変わらないことが多い |
| 健康保険の扶養 | 相続財産は継続的な収入ではないため、原則として扶養から外れない |
| 財産を売却して利益が出た場合 | 譲渡所得として翌年の所得に影響する |
| 賃貸物件を相続した場合 | 家賃収入が継続的な所得になり、負担が変わることがある |
注意が必要なのは、収益を生む財産を取得した場合です。家賃収入が毎年入ると所得が増え、サービスの利用者負担や扶養の判定に影響することがあります。
現金や預金を取得するだけなら、こうした影響は生じにくくなります。分け方を決めるときの判断材料にしてください。
障害のある相続人がいるケースでは、複数の専門家が関わります。税金は税理士、後見や登記は司法書士、生活面は市区町村の福祉窓口が担当します。
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 税理士 | 障害者控除の適用・控除額の配分・相続税の申告 |
| 市区町村(高齢者福祉・障害福祉) | 障害者控除対象者認定書の交付・手帳の申請 |
| 司法書士 | 相続登記・成年後見の申立て支援 |
| 弁護士 | 遺産分割で争いになった場合の対応 |
| 信託銀行 | 特定障害者扶養信託・財産管理の仕組みづくり |
最初に相談するのは税理士が効率的です。相続税の見通しが立てば、後見の手続きが必要かどうかや、いつまでに何をすべきかも整理できます。
認定書の申請は市区町村でしか手続きできません。税理士に相談しつつ、認定書は自分で申請するという分担になります。
法定相続人の数え方は、下記の記事で解説しています。

申告の前に、次の項目を確認してください。1つでも埋まらない項目があれば、控除を取りこぼしている可能性があります。

障害者控除は、要件の確認と配分の判断で結果が変わります。相続税の対応実績がある税理士なら、手帳がないケースの認定書や扶養義務者への配分まで踏み込んで提案できます。複数の税理士に一括で相談し、比較して選ぶのがおすすめです。
障害者控除は金額が大きいため、取りこぼしの影響も大きくなります。控除できる金額は数百万円になることが多く、判断を誤れば負担が大きく変わります。
相続税の対応実績がある税理士が必要な理由
たとえば要介護認定のある高齢の相続人がいるケースでは、認定書の取得だけで数百万円の控除につながります。この確認をするかどうかが、実務力の差になります。
相続税に対応している税理士でも、控除への目配りには差があります。見積りや初回相談で、次の3点を比べてみてください。
「申告実績数・控除の確認の丁寧さ・関係手続きへの対応」の3点を確認すれば、任せられる事務所かを見分けられます。
判定ポイント1:相続税申告の実績数
年間の相続税申告の件数を確認します。「年間5件」と「年間100件以上」では、控除の適用経験に差が出ます。→ 実績数が多い税理士のほうが、取りこぼしが少ないと判定できます。
判定ポイント2:控除の確認の丁寧さ
相続人の手帳や要介護認定の有無を聞いてくるかを見ます。「財産の話だけ」と「相続人の状況まで確認する」では、控除の拾い方が変わります。→ 相続人の事情を聞く税理士のほうが、控除を漏らさないと判定できます。
判定ポイント3:関係手続きへの対応
成年後見や特別代理人の選任が必要な場合に、司法書士などと連携できるかを確認します。→ 連携できる事務所のほうが、期限内に手続きを終えられると判定できます。
自己判断で進めると、控除を取りこぼしやすくなります。特に手帳がないケースと、扶養義務者への配分は見落とされがちです。
障害者控除は金額が大きい制度です。相談しないまま進めると、具体的には次のようなリスクがあります。
相談せずに進めた場合のリスク
これらの多くは、早い段階で複数の税理士に相談していれば防げたものです。相談は無料のことが多く、動くなら早いほど選択肢が広がります。
実際に一括相談・見積りを利用する流れは、次の4ステップです。フォームの記入自体は5分ほどで終わります。
相続税の申告期限は10ヶ月なので、相続開始から7ヶ月以内に依頼先を決めておくと安心です。
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重要ポイント:相続人に障害のある人がいることは、最初に伝えてください。控除の適用だけでなく、後見の手続きが必要かどうかの判断にも関わります。
一般障害者は「(85歳-相続開始時の年齢)×10万円」、特別障害者は「×20万円」です。50歳の特別障害者なら700万円、40歳なら900万円が相続税額から直接控除されます。85歳以上の人は控除額が0円になります。
要介護認定だけでは使えません。ただし65歳以上で、障害者手帳に記載される程度の障害があると認められる場合は、市区町村に申請して「障害者控除対象者認定書」の交付を受けられることがあります。認定書があれば適用できます。
引ききれなかった金額は、その障害者の扶養義務者(配偶者・直系血族・兄弟姉妹など)の相続税額から控除できます。扶養義務者が複数いる場合は、話し合いで配分を決められます。ただし各人の相続税額が上限です。
その人については申告不要です。障害者控除は申告が適用の条件になっていません。ただし小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使って0円にしている場合は申告が必要で、ほかの相続人に納税額があればその人は申告します。
使えますが、金額が制限されます。「今回の年齢で計算した控除額」と「前回の控除額から実際に控除した金額を引いた残額」のうち、少ない方が控除額になります。前回に枠を使い切っていれば、2回目は0円です。
相続税の障害者控除は、「(85歳-相続開始時の年齢)×10万円(特別障害者は20万円)」を相続税額から直接引く制度です。50歳の特別障害者なら700万円になり、引ききれない金額は扶養義務者の相続税からも控除できます。
大切なのは、対象になるかを確実に確認することです。以下のアクションから始めましょう。
※本記事は2026年7月時点の情報にもとづいて作成しています。相続税法や自治体の認定基準は改正・変更される場合があります。個別の判断にあたっては、最新の情報を国税庁の公式サイトや市区町村で確認するか、相続税の対応実績がある税理士にご相談ください。