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法人税が40%だったのはいつ?基本税率40%の時代と実効税率40%超の時代を区別して解説【全推移年表付き】

法人税_40_パーセント いつ

「法人税が40%だったのはいつ?」――結論から言えば、法人税の基本税率が40%だったのは1984年(昭和59年)から1989年(平成元年)までの約5年間です。

それ以前の1981〜1984年は42%、1984年の一時期は43.3%とさらに高い税率の時代もありました。

ただし、ここで注意が必要なのは「基本税率40%」と「実効税率40%超」は意味が異なるという点です。

法人税の基本税率は1990年に37.5%に引き下げられましたが、法人税+住民税+事業税を合算した「法人実効税率」が40%を下回ったのは1999年(平成11年)の改正以降です。

つまり、法人が実質的に所得の40%超を税金として納めていた時代は、1999年まで続いていたことになります。

本記事では、法人税率が40%だった時代を特定したうえで、1950年代から2026年までの法人税率の全推移を年表で整理し、各時代の税率変更の政策的背景を解説。

さらに2026年の防衛特別法人税により30年間の引下げトレンドが初めて反転する歴史的意義と、40%時代と現在の税負担シミュレーションまで網羅的に解説します。

この記事の要点

  • 法人税の基本税率が40%だったのは1984年〜1989年。それ以前の1981〜1984年は42%、1984年の一時期は43.3%
  • 法人実効税率が40%を超えていたのは1999年まで(実効税率40.87%)。基本税率40%の時代より長い
  • 2018年以降の基本税率23.2%→2026年に防衛特別法人税(4%)が導入され、30年間の引下げトレンドが初めて反転

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法人税が40%だったのはいつ?|結論を最初に

基本税率40%だった時代:1984年(昭和59年)〜1989年(平成元年)

法人税の基本税率(普通法人に対する税率)が40%だったのは、1984年(昭和59年)4月〜1989年(平成元年)3月の期間です(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。

この時代の中小法人の軽減税率は29%でした。

1989年4月に消費税(3%)が導入されたのと同時に、法人税の基本税率は40%から37.5%に引き下げられました。つまり、法人税40%の時代は消費税の導入とともに終わりを迎えたのです。

40%を超えていた時代:1981年は42%、1984年は一時的に43.3%

法人税率40%はまだ「下がった後」の水準です。それ以前はさらに高い税率が課されていました。

  • 1981年(昭和56年)〜1984年:基本税率42%
  • 1984年(昭和59年)の一時期:基本税率43.3%(法人税の基本税率としての最高記録)

1984年に43.3%という最高税率を記録した後、同年中に40%に引き下げられ、以降は一貫して引下げの方向に進みました。

実効税率が40%を超えていた時代:1999年まで(実効税率40.87%)

法人税の「基本税率」が40%を下回ったのは1990年(37.5%に引下げ)ですが、法人税+法人住民税+法人事業税を合算した「法人実効税率」が40%を下回ったのは1999年(平成11年)の改正以降です。

1998年度までの法人実効税率は約46〜50%にも達していました(参照:内閣府|法人所得課税の負担)。

つまり、「法人の所得の40%以上が税金として持っていかれる時代」は、基本税率が40%を下回った後も約10年間続いていたことになります。

「基本税率40%」と「実効税率40%超」は別の話

「法人税40%」と聞いた場合、それが「法人税(国税)の基本税率」を指すのか、「法人税+住民税+事業税を合算した実効税率」を指すのかで、該当する時代が異なります。本記事では両者を明確に区別して解説します。

指標40%だった時期40%を下回った時期
法人税の基本税率1984年〜1989年(40%)1990年〜(37.5%に引下げ)
法人実効税率1999年まで(40.87%)1999年〜(約37%台に引下げ)

【完全年表】法人税率の推移|1950年代〜2026年

ここからは、法人税率の推移を時代ごとに振り返ります。まず全体像を年表で確認し、その後に各時代の詳細を解説します。

【年表】法人税率と実効税率の全推移一覧

年度基本税率中小法人軽減税率法人実効税率(概算)主な出来事
1950年(昭和25年)35%シャウプ勧告に基づく税制改革、一律35%に
1955年(昭和30年)40%33%高度経済成長期に入り税率引上げ
1966年(昭和41年)37%28%景気調整のため一時引下げ
1970年(昭和45年)36.75%28%約49%高度経済成長の最終盤
1981年(昭和56年)42%32%約52%第二次オイルショック後の財政再建
1984年(昭和59年)43.3%(最高記録)→40%31%→29%約52%→約50%年度途中で引下げ
1989年(平成元年)40%→37.5%29%→28%約50%→約46%消費税3%の導入と同時に引下げ
1990年(平成2年)37.5%28%約49.98%バブル経済のピーク
1998年(平成10年)34.5%25%約46.36%アジア通貨危機後の景気対策
1999年(平成11年)30%22%約40.87%大幅引下げ。実効税率が初めて40%台ギリギリに
2012年(平成24年)25.5%19%(特例15%)約38.01%法人税率引下げ+復興特別法人税の創設
2015年(平成27年)23.9%15%32.11%成長志向の法人税改革(1年目)
2016年(平成28年)23.4%15%29.97%法人税改革(2年目)で実効税率20%台を実現
2018年(平成30年)〜23.2%15%29.74%現行税率
2026年(令和8年)〜23.2%+防衛税4%15%30.64%防衛特別法人税の導入で30年ぶりの反転

※実効税率は標準税率ベースの概算。地方税の超過税率適用の有無や外形標準課税の適用により数値は変動。参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料

1950年代〜1970年代:シャウプ勧告と高度経済成長期の法人税率

1950年、アメリカのシャウプ博士の勧告に基づく税制改革で法人税率は一律35%に設定されました。

その後、高度経済成長期に入ると税率は段階的に引き上げられ、1955年には40%に達しました。1960〜1970年代は景気変動に応じて37〜40%前後で推移していました。

1980年代:最高水準の42〜43.3%から40%への引下げ

1981年(昭和56年)、第二次オイルショック後の財政再建のため法人税率は42%に引き上げられました。さらに1984年には一時的に43.3%という法人税率の歴史的最高水準に達しました。

しかし同年中に40%に引き下げられ、以降は「税率引下げ」のトレンドが始まります。

1989年〜1999年:消費税導入と段階的な法人税率引下げ

1989年4月、消費税3%の導入に合わせて法人税の基本税率が40%から37.5%に引き下げられました。これは「直間比率の是正」(直接税の比率を下げ間接税の比率を上げる)の一環です。

その後も1998年に34.5%、1999年に30%と段階的に引き下げが進みました。

2000年代〜2014年:30%時代と復興特別法人税

1999年に30%となった基本税率は、2012年に25.5%に引き下げられました。

ただし同時に東日本大震災の復興財源として復興特別法人税(法人税額×10%)が2012〜2014年の3年間課されたため、実質的な税率引下げ効果は限定的でした。

2015年〜2018年:成長志向の法人税改革で実効税率20%台を実現

安倍政権のアベノミクス「成長戦略」の一環として、2015年度から「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」方針のもと法人税改革が実施されました。

基本税率は23.9%(2015年)→23.4%(2016年)→23.2%(2018年)と段階的に引き下げられ、法人実効税率は34.62%→29.74%に低下。

目標だった「実効税率20%台」を2016年度に達成しました(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。

2018年〜現在:基本税率23.2%の時代

2018年度以降、法人税の基本税率は23.2%で据え置かれています。中小法人の軽減税率は時限措置で15%(令和9年3月31日まで)。1984年の43.3%から約34年間で基本税率は約半分に低下しました。

2026年〜:防衛特別法人税の導入で30年ぶりの反転

2026年4月以降に開始する事業年度から防衛特別法人税(法人税額×4%、基礎控除500万円)が導入されます。これにより法人実効税率は29.74%から30.64%に上昇する見込みです。

法人税率が「上がる」方向に動くのは1984年以来約30年ぶりであり、長期にわたった引下げトレンドの歴史的な転換点です。

なぜ法人税率は40%から23.2%に下がったのか?5つの政策的背景

法人税率が約30年間で43.3%→23.2%に半減した背景には、時代ごとの政策的な理由があります。

①1989年の消費税導入(直間比率の是正)

1989年の消費税(3%)導入は、税収の柱を直接税(所得税・法人税)から間接税(消費税)にシフトさせる「直間比率の是正」の一環でした。

消費税の導入により安定的な税収が確保できたため、法人税率を40%から37.5%に引き下げる余地が生まれました。

②バブル崩壊後の景気対策(1990年代)

1991年のバブル崩壊後、長引く景気低迷(「失われた10年」)への対策として、企業の負担を軽減し投資を促進するために法人税率が段階的に引き下げられました。

1998年の34.5%→1999年の30%への大幅引下げは、アジア通貨危機と国内の金融危機への対応でもありました。

③国際競争力の維持・強化(法人減税の世界的トレンド)

1990年代以降、世界的に法人税率の引下げ競争が進みました。

イギリス、ドイツ、フランス、アメリカなどの主要国が法人税率を引き下げる中、日本の法人税率が高止まりしていると、企業の海外移転や外国企業の日本進出が阻害されるリスクがありました。

日本の法人実効税率を国際的に遜色ない水準にするため、税率引下げが進められました。

④「課税ベース拡大+税率引下げ」の改革方針(2015〜2018年)

2015年からの法人税改革は、単なる減税ではなく「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」というセット改革でした。欠損金繰越控除の制限強化、受取配当等益金不算入制度の縮小、外形標準課税の拡大などで課税ベースを広げ、その財源で税率を引き下げるという仕組みです。これにより、減税しつつも法人税収全体は大きく減少しませんでした。

⑤企業の国内投資・賃上げの促進

法人税率の引下げは、企業が手元に残る利益を増やし、その利益を国内投資や従業員への賃上げに回すことで経済成長を促進する狙いがありました。

実際に2015年以降、賃上げ促進税制や投資促進税制など、法人税の引下げと組み合わせたインセンティブ政策が展開されています。

2026年の防衛特別法人税|30年間の引下げトレンドが初めて反転

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防衛特別法人税の概要(法人税額×4%、基礎控除500万円)

防衛特別法人税は、防衛力強化の財源確保を目的として令和7年度税制改正で創設された国税です。2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

法人税額(基準法人税額)に対して税率4%が課されますが、基準法人税額から年500万円の基礎控除が設けられているため、法人税額が500万円以下の法人は防衛特別法人税がゼロとなります(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。

実効税率への影響(29.74%→30.64%)

防衛特別法人税の導入により、大企業(東京都・超過税率適用)の法人実効税率は29.74%から30.64%に上昇する見込みです。

上昇幅は約0.9ポイントで、法人税率23.2%に対する実質的な増税幅は所得の約1%程度です。基礎控除500万円のおかげで、多くの中小法人は影響を受けません。

40%時代からの推移の中での歴史的位置づけ

法人税率は1984年の43.3%をピークに、約30年間にわたって一貫して引き下げられてきました。2026年の防衛特別法人税の導入は、この30年間の引下げトレンドが初めて「反転」する歴史的な出来事です。

実効税率が29.74%から30.64%に戻るだけであり40%時代に逆戻りするわけではありませんが、「法人税は下がり続ける」という前提が崩れた点は経営計画において留意すべきです。

今後の法人税率はどうなるか?さらなる増税の可能性

防衛費の増額は今後も続く予定であり、将来的に防衛特別法人税の税率が4%から引き上げられる可能性は否定できません。

また、少子高齢化による社会保障費の増大や、国際的な最低法人税率(グローバルミニマム税率15%)の導入も法人税制に影響を与える要因です。

「法人税率は今後さらに上がる可能性がある」という前提で、中長期的な税務戦略を立てることが重要です。

2026年4月から法人税はさらに何%上がる?

2026年4月以降に開始する事業年度から導入される防衛特別法人税について、具体的に「何%上がるのか」を整理します。

基本税率23.2%は変わらない。上がるのは「付加税」の4%

まず明確にしておきたいのは、法人税の基本税率23.2%そのものは変わらないという点です。新たに導入されるのは、法人税額に対して4%を上乗せする「防衛特別法人税」です。

つまり、課税所得に直接4%が乗るのではなく、「法人税額×4%」という付加税の形式です。

所得に対する実質的な増税幅は約0.9%

法人税率23.2%に対する4%の付加税は、所得ベースで換算すると23.2%×4%=約0.928%です。つまり、所得に対して約0.9%の実質的な増税ということになります。

法人実効税率で見ると、29.74%→30.64%(約0.9ポイント上昇)です。

基礎控除500万円により中小法人の大半は影響なし

防衛特別法人税には基準法人税額から年500万円の基礎控除が設けられています。

法人税額が500万円以下(=課税所得が約2,155万円以下)の法人は防衛特別法人税がゼロになるため、中小法人の大半は実質的に影響を受けません。

【計算例】所得3,000万円の法人の増税額

項目2025年度まで2026年度〜
課税所得3,000万円
法人税額800万円×15%+2,200万円×23.2%=630.4万円
防衛特別法人税なし(630.4万円−500万円)×4%=5.216万円
法人税+防衛税の合計630.4万円635.616万円
増税額年間約5.2万円

所得3,000万円の中小法人で年間約5.2万円の増税です。所得が大きくなるほど増税額は拡大し、たとえば所得1億円の法人では年間約60万円の負担増となります。

法人税以外の増税:たばこ税・所得税の復興特別所得税の延長も

防衛財源の確保は法人税だけでなく、たばこ税の段階的引上げ(2026年4月〜)や、個人の所得税の付加税1%の導入(復興特別所得税の税率引下げ+防衛特別所得税の新設)も予定されています。

法人税の増税は防衛財源確保の全体計画の一部であり、今後の推移にも注意が必要です。

40%時代と現在で税負担はどれだけ違う?|所得別シミュレーション

法人税率が40%だった時代と現在(23.2%)で、法人の税負担はどれだけ変わるのでしょうか。法人税(国税)の基本税率のみで比較してみます。

所得1,000万円の法人:40%時代vs現在の法人税額比較

項目40%時代(1984〜1989年)現在(2018年〜)
基本税率40%23.2%(800万円以下は15%)
法人税額(国税のみ)1,000万円×40%=400万円800万円×15%+200万円×23.2%=166.4万円
差額233.6万円の節税(現在の方が安い)

所得3,000万円の法人:40%時代vs現在の法人税額比較

項目40%時代(1984〜1989年)現在(2018年〜)
基本税率40%23.2%(800万円以下は15%)
法人税額(国税のみ)3,000万円×40%=1,200万円800万円×15%+2,200万円×23.2%=630.4万円
差額569.6万円の節税(現在の方が安い)

所得1,000万円の法人で約234万円、所得3,000万円の法人で約570万円もの差があります。法人税率が40%から23.2%に低下した恩恵は、企業にとって非常に大きいことがわかります。

実効税率ベースの比較(40.87%→29.74%→30.64%)

法人税(国税)だけでなく、住民税・事業税を含めた実効税率ベースでも比較しておきましょう。

時代法人実効税率所得1,000万円の税負担(概算)
1999年まで(実効税率40%超時代)40.87%約408.7万円
2018年〜2025年(現行)29.74%約297.4万円
2026年〜(防衛特別法人税導入後)30.64%約306.4万円

実効税率40.87%の時代と現在(29.74%)を比較すると、所得1,000万円の法人で年間約111万円の差があります。防衛特別法人税の導入で30.64%に上昇しても、40%超の時代と比べれば依然として約102万円の差があります。

主要国の法人税率の推移と日本の位置づけ

主要国の法人実効税率比較(2026年時点)

国名法人実効税率(概算)
日本30.64%(2026年〜、防衛特別法人税適用後)
アメリカ(連邦+カリフォルニア州)約27.98%
ドイツ(全国平均)約29.94%
フランス約25.83%
イギリス約25.00%
中国約25.00%
韓国約24.20%
シンガポール約17.00%

※複数の税率が存在する国は最高税率。地方税は各国の代表的な州・地域の税率。参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料

40%時代の日本は世界最高水準だった

1999年まで実効税率が40.87%だった日本は、当時の主要国の中でアメリカ(約40%台)と並んで世界最高水準の法人税負担でした。

アジアのシンガポール(約17%)や香港(約16%)はもちろん、ヨーロッパのイギリス(当時約30%)やドイツ(当時約30%台後半)と比べても突出して高い水準でした。

現在の日本は「中位」に位置づけが変化

2018年以降の実効税率29.74%でG7諸国の中では「中位」に位置しています。

ドイツ(約30%)とほぼ同水準で、フランス(約26%)やイギリス(25%)よりは高いものの、40%超だった時代と比べれば国際競争力は大幅に改善しました。

2026年の防衛特別法人税で30.64%に上昇しても、ドイツとほぼ同水準にとどまります。ただし、アジア諸国(シンガポール17%、香港16.5%)と比べると依然として高い水準にある点は変わりません。

法人税の節税対策|2026年の増税に備えて取り組むべき方法

40%時代と比べれば大幅に下がったとはいえ、2026年の防衛特別法人税の導入により法人税の負担は再び増加に転じます。ここでは、増税に備えて経営者が取り組むべき主要な節税対策を整理します。

対策①:役員報酬の最適化(法人税と所得税のバランス調整)

法人の所得と経営者個人の所得のバランスを調整することで、法人税と所得税のトータルの税負担を最小化できます。

役員報酬は定期同額給与の要件を満たせば全額損金に算入されます。法人税率と所得税率の逆転ポイントを踏まえ、税理士と一緒に最適な報酬額を決定してください。

対策②:経営セーフティ共済の活用(年間最大240万円を全額損金算入)

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)は、掛金が全額損金算入できるため節税手段として有効です。月額最大20万円、年間最大240万円を損金にでき、法人税率23.2%で約55万円の節税になります。

ただし解約時に益金が発生する繰延型の対策であるため、出口戦略(赤字の年度や退職金支給時に解約等)を計画しておく必要があります。

対策③:少額減価償却資産の特例(2026年度から40万円未満に引上げ)

中小企業者等は、取得価額30万円未満(2026年度改正により40万円未満に引上げ予定)の減価償却資産を年間合計300万円まで全額即時償却できます。

パソコンやオフィス家具などの設備投資を決算前にまとめて行うことで、課税所得を圧縮できます。

対策④:賃上げ促進税制の活用(最大45%の税額控除)

前年度より給与等の支給額を増加させた場合、増加額の最大45%を法人税額から直接控除できます。税額控除は法人税額そのものを減らす「永久型」の節税であり、効果が非常に大きい制度です。

従業員への賃上げと節税を同時に実現できます。ただし、2026年度からは適用要件の賃上げ率が引き上げられる予定のため、最新の要件を確認してください。

対策⑤:不良資産・不良在庫の処分(出費なしで課税所得を圧縮)

使っていない固定資産の除却や、売れ残りの在庫の評価損計上は、お金の支出を伴わずに課税所得を圧縮できる対策です。

帳簿上に眠っている不良資産がないか、決算前に棚卸しを行い、処分できるものは処分しましょう。

対策⑥:欠損金の繰越控除を最大限活用する(最大10年間)

過去の赤字(欠損金)は翌期以降最大10年間繰り越して将来の黒字と相殺できます。青色申告の中小法人は所得の全額まで控除可能です。

過去に赤字があった法人は、繰越欠損金が残っていないか確認し、漏れなく活用してください。

節税対策の優先順位:出費なし→事業成長に直結→税額控除

節税対策は、①出費を伴わない対策(不良資産処分・未払費用計上・欠損金活用)を最優先で実行し、②事業成長にもつながる対策(役員報酬最適化・設備投資・賃上げ)を組み合わせ、③税額控除制度をフル活用する、という順序で取り組むのが合理的です。

「節税のために不要な出費をする」のは本末転倒であるため、手元資金とのバランスを常に意識してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 法人税が40%だったのはいつですか?

法人税の基本税率が40%だったのは1984年(昭和59年)から1989年(平成元年)までの約5年間です。1989年4月に消費税3%が導入されたのと同時に、法人税率は40%から37.5%に引き下げられました。

Q2. 法人税率が最も高かった時代はいつですか?

法人税の基本税率が最も高かったのは1984年(昭和59年)の43.3%です。それ以前の1981〜1984年は42%でした。法人税+住民税+事業税を合算した実効税率では、1980年代前半に約52%に達していたと推計されています。

Q3. 法人税率が40%から下がった理由は何ですか?

主な理由は5つあります。①1989年の消費税導入による直間比率の是正、②バブル崩壊後の景気対策、③法人税率引下げの世界的トレンドに対応した国際競争力の維持、④「課税ベース拡大+税率引下げ」の改革方針(2015〜2018年)、⑤企業の国内投資・賃上げの促進です。

Q4. 法人実効税率が40%を超えていたのはいつまでですか?

1999年(平成11年)の税制改正までです。1998年度までの法人実効税率は40.87%でしたが、1999年の法人税率引下げ(30%)と法人事業税率の見直しにより、実効税率は約37%台に低下しました。

Q5. 2026年から法人税率は上がりますか?

法人税の基本税率(23.2%)は変わりませんが、2026年4月から防衛特別法人税(法人税額×4%、基礎控除500万円)が新たに課されます。法人実効税率は29.74%から30.64%に上昇する見込みです。

ただし、法人税額が500万円以下の法人は基礎控除により影響を受けません。

まとめ|法人税率は40%→23.2%に半減したが、2026年に30年ぶりの反転

法人税の基本税率は1984年の43.3%をピークに、約30年間で23.2%にまで半減しました。

この引下げは、消費税の導入、バブル崩壊後の景気対策、国際競争力の維持、成長志向の法人税改革など、各時代の政策的要請に基づくものです。

最後に、本記事のポイントを整理します。

1. 法人税率40%の時代は1984〜1989年。実効税率40%超は1999年まで

「法人税40%」と聞いた場合、基本税率の40%(1984〜1989年)と実効税率の40%超(1999年まで)の2つの意味があります。企業が実質的に所得の40%超を税金として負担していた時代は1999年まで続きました。

2. 約30年間の引下げトレンドが2026年に初めて反転する

防衛特別法人税(法人税額×4%)の導入により、実効税率は29.74%から30.64%に上昇します。40%時代に比べればはるかに低い水準ですが、「法人税は下がり続ける」という前提が崩れた点は、今後の経営計画において重要な変化です。

3. 法人税率の推移を知ることで、今後の税制変更にも備えられる

法人税率は時代の政策的要請に応じて変動してきました。今後も防衛費や社会保障費の増大、国際的な税制ルールの変更などにより、法人税制が変更される可能性があります。本記事の年表を参考に、法人税率の歴史的な位置づけを理解したうえで、中長期的な税務戦略を立ててください。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。税制は毎年改正される可能性があるため、具体的な税務判断にあたっては最新の情報を確認し、税理士にご相談ください。

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