法人税の中間納付とは、事業年度の途中で法人税の一部を前払いする制度です。前事業年度の法人税額が20万円を超える法人は、事業年度開始から6ヶ月経過後2ヶ月以内に中間申告・納付を行う義務があります。
中間納付の方法には「予定申告」と「仮決算」の2種類があり、どちらを選ぶかは法人の任意です。
予定申告は前期の法人税額の約半分を納付する簡単な方法ですが、当期の業績が大幅に悪化している場合は仮決算の方が資金繰りに有利になるケースもあります。
ただし注意すべきは、中間納付が必要なのは法人税だけではないという点です。法人住民税・法人事業税・消費税にもそれぞれ中間納付の仕組みがあり、要件や計算方法が異なります。
本記事では、中間納付の仕組みから、予定申告と仮決算の選び方、正しい計算方法(端数処理の落とし穴を含む)、3月決算法人の月別スケジュール、法人税以外の中間納付との横並び比較、中間納付から確定申告・還付までの仕訳フローまで、中間納付に関するすべてを網羅的に解説します。
この記事の要点
- 前事業年度の法人税額が20万円超の法人は中間納付が必要。方法は「予定申告」と「仮決算」の2種類
- 予定申告は簡単だが、業績悪化時は仮決算を選ぶと資金繰りに有利。判定フローで最適な方法を選択
- 法人税だけでなく住民税・事業税・消費税にも中間納付があり、要件・計算方法・回数がそれぞれ異なる
法人税の中間納付とは?制度の全体像

中間納付の定義(法人税の「前払い」制度)
法人税の中間納付とは、事業年度の開始日から6ヶ月を経過した時点で、その事業年度の法人税の一部を前払いする制度です。
事業年度の末に行う確定申告とは別に、年度の途中で中間申告と納付を行います(参照:国税庁|No.5761 法人税の中間申告)。
中間納付で支払った金額は、確定申告で算出した年間の法人税額から差し引かれます。つまり、中間納付は最終的な税額の「前払い」であり、追加の税負担ではありません。
中間納付が必要な法人の要件(前期の法人税額が20万円超)
中間納付が必要となるのは、以下の2つの要件を両方満たす法人です。
- 事業年度が6ヶ月を超える法人
- 前事業年度の確定法人税額を前事業年度の月数で割り、6を乗じた金額(前期基準額)が10万円を超える法人
前事業年度が12ヶ月の場合、前期基準額が10万円超=前事業年度の確定法人税額が20万円超であれば中間納付が必要になります。
中間納付が不要なケース
以下に該当する法人は中間納付の義務がありません。
- 設立初年度の法人:前事業年度が存在しないため中間納付は不要です
- 事業年度が6ヶ月以下の法人:短期の事業年度では中間申告の対象外です
- 前期の確定法人税額が20万円以下の法人:前期基準額が10万円以下となるため不要です
- 前期が赤字で法人税額がゼロの法人:基準となる法人税額がないため不要です
中間納付の目的(法人の資金繰り負担の軽減+国庫の安定的な税収確保)
中間納付には2つの目的があります。1つは法人側のメリットとして、年1回の確定申告で多額の法人税を一括納付する負担を2回に分散できること。
もう1つは国側のメリットとして、年度途中で税収を確保し、国庫の財政運営を安定化させることです。
中間納付の2つの方法|予定申告と仮決算の違い

中間納付の方法は「予定申告」と「仮決算」の2種類があり、法人が自由に選択できます。
予定申告(前期実績方式)の概要とメリット・デメリット
予定申告は、前事業年度の確定法人税額の約半分を中間納付額として申告・納付する方法です。前期の実績を基準にするため計算が簡単で、中間時点での決算処理が不要です。
メリット:計算が簡単で事務負担が少ない。中間決算の作成が不要。
デメリット:当期の業績が前期より大幅に悪化している場合、実態よりも多くの税金を前払いすることになり、資金繰りを圧迫する可能性がある。
仮決算(中間決算方式)の概要とメリット・デメリット
仮決算は、事業年度開始から6ヶ月間を1事業年度とみなして中間決算を行い、その結果に基づいて中間納付額を計算する方法です。
メリット:当期の実際の業績に基づいて計算するため、業績悪化時は納付額を抑えられる。
デメリット:中間決算書(損益計算書・貸借対照表等)の作成が必要であり、事務負担が大きい。仮決算で算出した税額がマイナスになっても還付は受けられない。
みなし申告とは(中間申告書を提出しなかった場合の自動処理)
中間申告書を提出期限までに提出しなかった場合、予定申告による申告があったものとみなされます(みなし申告)。
つまり、中間申告を忘れても「無申告」にはなりませんが、予定申告の金額で中間納付の義務が発生するため、納付期限までに納付しなければ延滞税が課されます。
仮決算を選びたい場合は、必ず期限内に申告書を提出してください。
【比較表】予定申告vs仮決算のメリット・デメリット一覧
| 項目 | 予定申告 | 仮決算 |
|---|---|---|
| 計算の基準 | 前事業年度の確定法人税額 | 当期前半6ヶ月間の実際の業績 |
| 事務負担 | 少ない(計算のみ) | 大きい(中間決算書の作成が必要) |
| 業績悪化時の対応 | 前期基準のため実態と乖離する | 実態に合った納付額になる |
| 納付額がマイナスの場合 | —(前期基準のためマイナスにならない) | マイナスでも還付は不可 |
| 提出書類 | 中間申告書のみ | 中間申告書+損益計算書+貸借対照表等 |
| 申告しなかった場合 | みなし申告として自動処理 | 予定申告に自動切替(仮決算は選択不可に) |
【判定フロー】予定申告と仮決算、どちらを選ぶべきか?

予定申告と仮決算のどちらを選ぶかは、当期の業績が前期と比べてどう変化したかが最大の判断基準です。
当期の業績が前期と同水準または好調→予定申告がおすすめ
当期の業績が前期と同程度、または前期より好調な場合は、予定申告を選ぶのが簡単で効率的です。前期の約半分を前払いしても、確定申告で精算すれば過払いにはならないため、資金繰り上の問題も生じません。
当期の業績が前期より大幅に悪化→仮決算で納付額を抑える
当期の業績が前期より大幅に悪化している場合は、仮決算を検討してください。予定申告では前期基準の高い金額を前払いしなければならず、資金繰りを圧迫します。
仮決算であれば当期の実際の業績に基づいた(=より少ない)金額で中間納付が可能です。
仮決算の税額が予定申告の税額を超える場合→仮決算は選択不可
注意すべきポイントとして、仮決算で算出した中間納付額が予定申告で算出した金額を超える場合は、仮決算を選択することはできません。
この場合は予定申告の金額が適用されます。つまり、仮決算は「予定申告より納付額を下げたい場合にのみ使える」方法です。
判定フローチャートまとめ
①前期の確定法人税額が20万円以下か?→Yes:中間納付不要
②当期前半の業績は前期と同水準以上か?→Yes:予定申告を選択
③当期前半の業績が前期より大幅に悪化しているか?→Yes:仮決算を検討
④仮決算の税額は予定申告の税額を下回るか?→Yes:仮決算を選択/No:予定申告を選択
中間納付額の計算方法|端数処理の落とし穴に注意

予定申告の計算式:前期確定法人税額÷前期月数×6
予定申告による中間納付額は、以下の計算式で求めます(参照:国税庁|法人税の中間(予定)税額の算出方法について)。
中間納付額 = 前事業年度の確定法人税額 ÷ 前事業年度の月数 × 6
計算過程で生じた1円未満の端数はすべて切り捨て、最終的な中間納付額の100円未満の端数もすべて切り捨てます(国税通則法)。
【注意】「前期税額×1/2」ではない!端数処理で金額が変わる理由
「前期の法人税額の半分」と言われることが多いですが、厳密には「÷12×6」と「×1/2」は端数処理の関係で結果が異なる場合があります。
たとえば、前期の確定法人税額が3,999,999円の場合を見てみましょう。
| 計算方法 | 計算過程 | 中間納付額 |
|---|---|---|
| 正しい計算(÷12×6) | 3,999,999÷12=333,333.25→333,333(円未満切捨て)×6=1,999,998→1,999,900円(100円未満切捨て) | 1,999,900円 |
| 誤った計算(×1/2) | 3,999,999×1/2=1,999,999.5→1,999,999→1,999,900円 | 1,999,900円 |
この例ではたまたま同額になりますが、前期税額が400万円の場合は以下のように差が生じます。
| 計算方法 | 計算過程 | 中間納付額 |
|---|---|---|
| 正しい計算(÷12×6) | 4,000,000÷12=333,333.33→333,333(円未満切捨て)×6=1,999,998→1,999,900円 | 1,999,900円 |
| 誤った計算(×1/2) | 4,000,000×1/2=2,000,000 | 2,000,000円 |
正しい計算では1,999,900円ですが、単純に半分にすると2,000,000円となり、100円の差額が生じます。金額が大きくなるほど差が広がる可能性があるため、必ず「÷前期月数×6」の正しい計算式を使ってください。
具体的な計算例(前期法人税額400万円の場合)
前期の確定法人税額が400万円、前期の月数が12ヶ月の場合の中間納付額を正しく計算すると、上記のとおり1,999,900円です。税務署から届く中間申告書にもこの金額が記載されていますので、必ず確認してください。
仮決算の計算方法(6ヶ月間の課税所得×法人税率)
仮決算による中間納付額は、事業年度開始から6ヶ月間を1事業年度とみなして、通常の法人税の計算と同じ手順で算出します。
中間納付額 = 6ヶ月間の課税所得 × 法人税率 − 税額控除
中小法人(資本金1億円以下)の場合は、800万円以下の所得に15%、超過部分に23.2%の税率を適用します。
仮決算の場合に必要な添付書類一覧
仮決算で中間申告を行う場合は、予定申告とは異なり、確定申告と同様の書類の作成・提出が必要です。
- 中間申告書(別表一〜)
- 6ヶ月間の損益計算書
- 6ヶ月間の貸借対照表
- 勘定科目内訳明細書
- 法人事業概況説明書
これらの書類を中間申告期限までに作成・提出する必要があるため、仮決算を選択する場合は早めに準備を始めてください。
中間納付のスケジュール|3月決算法人の月別タイムライン

事業年度開始から中間申告・納付までの流れ
中間申告の期限は、事業年度開始の日以後6ヶ月を経過した日から2ヶ月以内です。
3月決算法人のスケジュール例(11月末が申告・納付期限)
| 時期 | やるべきこと |
|---|---|
| 4月1日 | 事業年度開始 |
| 5月末 | 前期の確定申告・納付(前期分の法人税を確定) |
| 9月30日 | 事業年度開始から6ヶ月経過(中間期間の終了) |
| 10月頃 | 税務署から中間申告書・納付書が届く |
| 10月〜11月 | 予定申告or仮決算の選択→中間申告書の作成 |
| 11月30日 | 中間申告書の提出期限+中間納付の納付期限 |
| 翌年3月31日 | 事業年度終了(決算) |
| 翌年5月31日 | 確定申告・納付(中間納付額を差し引いた残額を納付) |
中間申告書が届かない場合の対処法(e-Taxのメッセージボックス確認)
前期の確定申告をe-Tax(電子申告)で行った法人には、中間申告書が紙面で届かないケースがあります。この場合、e-Taxのメッセージボックスに「申告のお知らせ」が格納されます。
「紙が届かないから中間納付は不要」と誤認しないよう、必ずe-Taxにログインして確認してください。
中間納付の仕訳方法|中間納付→決算→確定申告→還付の一気通貫
中間納付に関連する仕訳を、1つの数値例(3月決算・中間納付50万円・確定税額120万円)で一気通貫で解説します。
STEP1:中間納付時の仕訳(仮払法人税等)
中間申告で50万円を普通預金から納付した場合の仕訳です。確定税額が未定のため、「仮払法人税等」(資産)で一時的に計上します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仮払法人税等 | 500,000 | 普通預金 | 500,000 |
STEP2:決算時の仕訳(法人税等の確定+仮払の精算+未払の計上)
決算で当期の法人税等が120万円と確定。中間納付50万円を精算し、差額70万円を未払いとして計上します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 法人税、住民税及び事業税 | 1,200,000 | 仮払法人税等 | 500,000 |
| 未払法人税等 | 700,000 |
STEP3:確定申告・納付時の仕訳(未払法人税等の消し込み)
確定申告で残額70万円を普通預金から納付します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未払法人税等 | 700,000 | 普通預金 | 700,000 |
還付が発生する場合の仕訳(未収還付法人税等+還付加算金)
業績悪化で確定税額が30万円となり、中間納付50万円との差額20万円が還付される場合の決算仕訳です。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 法人税、住民税及び事業税 | 300,000 | 仮払法人税等 | 500,000 |
| 未収還付法人税等 | 200,000 |
還付金20万円と還付加算金(利息相当額)1,000円が入金された場合の仕訳です。還付加算金は「雑収入」として別途計上します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 201,000 | 未収還付法人税等 | 200,000 |
| 雑収入 | 1,000 |
法人税以外の中間納付|住民税・事業税・消費税との横並び比較

中間納付が必要なのは法人税だけではありません。法人住民税・法人事業税・消費税にもそれぞれ中間納付の仕組みがあります。
法人住民税の中間納付(法人税割+均等割)
法人住民税も法人税と同じタイミングで中間納付が必要です。法人税割は法人税の中間納付額に基づいて計算し、均等割は年額の半分を納付します。申告・納付先は都道府県と市区町村です。
法人事業税・特別法人事業税の中間納付
法人事業税と特別法人事業税も法人税と同じタイミングで中間納付が必要です。予定申告の場合は前期の事業税額の約半分、仮決算の場合は6ヶ月間の実績に基づいて計算します。
申告・納付先は都道府県です。法人事業税は損金算入が可能な点は確定申告時と同じです。
消費税の中間納付(年1回・3回・11回の3パターン)
消費税の中間納付は、前期の確定消費税額(地方消費税を除く)に応じて回数が変わる点が法人税と大きく異なります(参照:国税庁|No.6609 中間申告の方法)。
| 前期の確定消費税額 | 中間納付の回数 | 1回あたりの納付額 |
|---|---|---|
| 48万円以下 | 不要 | — |
| 48万円超〜400万円以下 | 年1回 | 前期確定消費税額の1/2 |
| 400万円超〜4,800万円以下 | 年3回 | 前期確定消費税額の1/4ずつ |
| 4,800万円超 | 年11回 | 前期確定消費税額の1/12ずつ |
【比較表】法人税・住民税・事業税・消費税の中間納付要件一覧
| 税金の種類 | 中間納付が必要な基準 | 中間納付の回数 | 申告・納付先 |
|---|---|---|---|
| 法人税 | 前期の確定法人税額が20万円超 | 年1回 | 税務署 |
| 地方法人税 | 法人税と同じ | 年1回 | 税務署(法人税と一括) |
| 法人住民税 | 法人税の中間申告義務がある場合 | 年1回 | 都道府県・市区町村 |
| 法人事業税・特別法人事業税 | 法人税の中間申告義務がある場合 | 年1回 | 都道府県 |
| 消費税 | 前期の確定消費税額が48万円超 | 年1回・3回・11回 | 税務署 |
法人税・住民税・事業税は連動して年1回の中間納付ですが、消費税は前期の税額に応じて回数が変わる点に注意してください。
中間納付の納付方法
中間納付の納付方法は確定申告時と同じで、複数の選択肢があります。
金融機関の窓口で納付書により納付
税務署から届く納付書を使い、金融機関(銀行・信用金庫等)の窓口で現金またはキャッシュカードで納付する方法です。最も一般的な方法ですが、窓口の営業時間内に行く必要があります。
e-Tax(ダイレクト納付・インターネットバンキング)
e-Taxを利用したダイレクト納付は、口座から直接引き落としで納付できる便利な方法です。
事前にダイレクト納付の届出が必要ですが、24時間手続き可能で窓口に行く手間が省けます。インターネットバンキング(ペイジー)での納付も可能です。
クレジットカード納付・スマホアプリ納付
国税クレジットカードお支払サイトを利用してクレジットカードで納付できます。
手数料(税額10,000円ごとに約83円)が発生しますが、カード会社の分割払いやポイント獲得が可能です。スマホアプリ(PayPay、d払い等)での納付も30万円以下であれば利用できます。
コンビニ納付(バーコード付き納付書)
税額が30万円以下の場合は、バーコード付きの納付書を使ってコンビニエンスストアで納付できます。
中間納付を忘れた場合・間違えた場合のペナルティと対処法

中間申告を提出しなかった場合→みなし申告として処理される
中間申告書を期限までに提出しなかった場合、予定申告があったものとみなされます(みなし申告)。中間「申告」を忘れたこと自体にはペナルティはありませんが、中間「納付」を忘れると延滞税が発生します。
中間納付を期限までにしなかった場合→延滞税が発生
中間納付の期限までに納付しなかった場合、法定納期限の翌日から実際の納付日までの延滞税が課されます。
延滞税の税率は納期限の翌日から2ヶ月以内は年2.4%(2025年)、2ヶ月を超えた部分は年8.7%(2025年)です。資金繰りが厳しい場合でも、延滞税を避けるために期限内の納付を優先してください。
中間納付額を間違えて計算した場合の対処法
予定申告の金額を間違えて多く納付してしまった場合は、確定申告で精算され、超過分が還付されます。逆に少なく納付してしまった場合は、確定申告で不足分を含めて納付すればペナルティはありません。
ただし、仮決算の場合は申告内容の訂正(修正申告)が必要になる場合があるため、税理士に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 法人税の中間納付とは何ですか?
法人税の中間納付とは、事業年度の途中(開始から6ヶ月経過後)に、法人税の一部を前払いする制度です。中間納付した金額は確定申告で精算されるため、追加の税負担ではなく「前払い」です。
Q2. 中間納付が必要な法人の基準は?
前事業年度の確定法人税額が20万円を超える法人(事業年度が6ヶ月超の場合)に中間納付の義務があります。設立初年度や前期が赤字の法人は中間納付不要です。
Q3. 予定申告と仮決算はどちらを選ぶべきですか?
当期の業績が前期と同水準以上なら予定申告が簡単でおすすめです。当期の業績が前期より大幅に悪化している場合は、仮決算を選ぶと納付額を抑えられ資金繰りに有利です。
ただし、仮決算は中間決算書の作成が必要で事務負担が大きくなります。
Q4. 中間納付額の計算で「前期税額の半分」ではダメですか?
厳密にはダメです。正しくは「前期確定法人税額÷前期月数×6」で計算し、計算過程の1円未満と最終金額の100円未満をそれぞれ切り捨てます。
「×1/2」で計算すると端数処理の結果が異なることがあるため、正しい計算式を使ってください。
Q5. 中間申告書を提出しなかったらどうなりますか?
予定申告があったものとみなされます(みなし申告)。
申告しなかったこと自体にペナルティはありませんが、予定申告の金額で中間納付義務が確定するため、期限までに納付しなければ延滞税が課されます。仮決算を希望する場合は必ず期限内に申告書を提出してください。
まとめ|中間納付は「前払い」と割り切り、確定申告で精算する
法人税の中間納付は、年間の法人税額を2回に分けて納付する「前払い」の制度です。中間納付した金額は確定申告で必ず精算されるため、最終的な税負担が増えるわけではありません。
最後に、中間納付で押さえるべきポイントを整理します。
1. 予定申告と仮決算を業績に応じて使い分ける
業績が前期と同水準以上なら予定申告、大幅に悪化しているなら仮決算を検討してください。仮決算は事務負担が大きいため、節税額と事務コストのバランスを考えて判断しましょう。
2. 法人税以外の中間納付も忘れない
法人住民税・法人事業税は法人税と同じタイミングで中間納付が必要です。消費税は前期の税額に応じて回数が変わるため、自社がどのパターンに該当するかを事前に確認してください。
3. 納付期限を厳守して延滞税を回避する
中間申告を忘れてもみなし申告として処理されますが、中間「納付」を忘れると延滞税が課されます。3月決算法人であれば11月末が期限です。本記事の月別スケジュールを参考に、余裕をもって準備を進めてください。
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。税制は毎年改正される可能性があるため、具体的な税務判断にあたっては最新の情報を確認し、税理士にご相談ください。



