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7,000万円の相続税はいくら?法定相続人別の早見表と財産構成別シミュレーション

7,000万円_相続税

遺産が7,000万円ある場合、相続税はゼロから最大576万円まで、法定相続人の数と財産の内容によって大きく変わります。7,000万円という金額には重要な特徴があります。

法定相続人が7名以上にならないと基礎控除が7,200万円に達せず、ほぼすべての家庭で相続税の申告が必要な金額帯です。5,000万円では相続人4名以上で申告不要になりますが、7,000万円ではその条件が大幅に厳しくなります。

一方で、自宅不動産がある場合は小規模宅地等の特例によって税額がゼロになるケースも多くあります。また一次相続で配偶者控除をフル活用すると、二次相続で最大480万円の税負担が子に集中するという落とし穴も7,000万円規模で顕著です。本記事では早見表・計算例・財産構成別シミュレーション・生前対策・税理士への依頼の費用対効果を具体的な数字で解説します。

▼ この記事の3行まとめ

  • 7,000万円の相続税は0円〜最大576万円。申告不要になるのは法定相続人7名以上の場合のみで、ほぼすべての家庭で申告が必要
  • 自宅不動産があれば小規模宅地等の特例で税額が大幅圧縮。財産構成次第でゼロになるケースも多い
  • 一次相続で配偶者控除を使い切ると二次相続で最大480万円が子に課税される。二次相続設計が最重要

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7,000万円の相続税はいくら?法定相続人別の早見表

まず自分のケースの税額を確認してください。以下はすべて遺産総額7,000万円・特例なし・法定相続分通りに相続した場合の税額です。

配偶者+子ども1〜6人の場合の相続税額

配偶者が存命の場合、「配偶者の税額軽減」により配偶者自身の相続税はゼロになります(遺産が1億6,000万円以下の場合)。

法定相続人の構成基礎控除額課税遺産総額相続税総額子の納税合計
配偶者+子1名(計2名)4,200万円2,800万円320万円160万円
配偶者+子2名(計3名)4,800万円2,200万円225万円約113万円
配偶者+子3名(計4名)5,400万円1,600万円160万円80万円
配偶者+子4名(計5名)6,000万円1,000万円100万円50万円
配偶者+子5名(計6名)6,600万円400万円40万円20万円
配偶者+子6名以上(計7名以上)7,200万円以上0円(課税なし)0円0円

※配偶者が法定相続分(1/2)を取得し、配偶者の税額軽減を適用した場合の試算。

子どものみ(1〜7人)の場合の相続税額

配偶者がすでに亡くなっている場合、子どもだけが相続人のケースです。子1名のみでは相続税が480万円と最も重くなります。

法定相続人の構成基礎控除額課税遺産総額納税額
子1名のみ3,600万円3,400万円480万円
子2名のみ4,200万円2,800万円320万円
子3名のみ4,800万円2,200万円約220万円
子4名のみ5,400万円1,600万円160万円
子5名のみ6,000万円1,000万円100万円
子6名のみ6,600万円400万円約40万円
子7名以上7,200万円以上0円(課税なし)0円

配偶者のみの場合(子どもなし)

配偶者が全額相続した場合、遺産7,000万円は1億6,000万円以下のため配偶者の税額はゼロになります。ただし配偶者が亡くなった後の二次相続で子や兄弟姉妹に最大480万円が課税されます(詳細は後述)。

兄弟姉妹が相続する場合(2割加算あり)

被相続人に子どもも親もいない場合、兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹には相続税に20%が上乗せ(2割加算)されます。

法定相続人の構成2割加算前2割加算後の納税額
兄弟姉妹1名480万円576万円
兄弟姉妹2名320万円384万円
兄弟姉妹3名約220万円約264万円

早見表の前提条件と注意点

  • 遺産総額7,000万円はすべて課税財産(葬式費用・債務・非課税財産を考慮していない)
  • 法定相続分通りに相続したと仮定(実際の分割と異なる場合は税額が変わる)
  • 配偶者控除・小規模宅地等の特例などは未適用
  • 不動産・生命保険が含まれる場合、特例適用で税額が大幅に下がるケースが多い

7,000万円の「申告不要」になる境界線とは

5,000万円では「相続人4名以上で申告不要」でしたが、7,000万円では条件が大きく変わります。

基礎控除額と7,000万円の関係

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

参照元:国税庁 No.4152 相続税の計算

法定相続人の数基礎控除額7,000万円との比較申告の要否
1名3,600万円7,000万円 > 3,600万円申告必要
2名4,200万円7,000万円 > 4,200万円申告必要
3名4,800万円7,000万円 > 4,800万円申告必要
4名5,400万円7,000万円 > 5,400万円申告必要
5名6,000万円7,000万円 > 6,000万円申告必要
6名6,600万円7,000万円 > 6,600万円申告必要
7名以上7,200万円以上7,000万円 < 7,200万円申告不要

法定相続人が7名以上というのは、子どもが6名以上いるケースや、被相続人より先に亡くなった子の孫が代襲相続するケースなど、非常に限られた状況です。現実的には、7,000万円の遺産がある家庭の大多数で相続税の申告が必要と考えてください。

申告不要でも申告が必要な3つのケース

仮に法定相続人が7名以上で相続税がゼロの場合でも、以下の場合は必ず申告が必要です。

  1. 小規模宅地等の特例を使う場合:申告して初めて適用される。申告しないと特例が無効になる
  2. 配偶者の税額軽減を使う場合:配偶者控除も申告書の提出が必須
  3. 農地・非上場株式の納税猶予を申請する場合:申告と同時に申請が必要

課税遺産総額の正しい求め方

課税遺産総額 =(プラスの財産 + みなし相続財産)
            −(非課税財産 + 債務 + 葬式費用)
            − 基礎控除額
差し引けるもの内容
非課税財産墓地・仏壇・生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人数)
債務住宅ローン・借入金・未払い税金・未払い医療費
葬式費用通夜・告別式・火葬費用・お布施など(領収書が必要)

7,000万円の相続税の計算方法をステップで解説

「配偶者+子2名・遺産7,000万円(自宅あり・生命保険あり)」を例に全ステップを追います。

STEP1|相続財産の総額を把握する

財産の種類金額評価方法
預貯金3,500万円残高(死亡日時点)
自宅土地(路線価)2,500万円路線価方式
建物(固定資産税評価額)700万円固定資産税評価証明書
生命保険金(受取額)300万円受取額
合計7,000万円

STEP2|非課税財産・債務・葬式費用を差し引く

  • 生命保険の非課税枠:500万円 × 法定相続人3名 = 1,500万円 → 生命保険金300万円は全額非課税
  • 葬式費用:200万円

差し引き後:7,000万円 − 300万円 − 200万円 = 6,500万円

STEP3|基礎控除を引いて課税遺産総額を出す

基礎控除額:3,000万円 + 600万円 × 3名 = 4,800万円
課税遺産総額:6,500万円 − 4,800万円 = 1,700万円

STEP4|法定相続分で按分して各人の取り分を計算

相続人法定相続分取得金額
配偶者1/2850万円
子11/4425万円
子21/4425万円

STEP5|速算表で相続税の総額を計算する

参照元:国税庁 No.4155 相続税の税率

取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
  • 配偶者(850万円):850万円 × 10% = 85万円
  • 子1(425万円):425万円 × 10% = 42.5万円
  • 子2(425万円):425万円 × 10% = 42.5万円
  • 相続税の総額:170万円

STEP6|税額控除を適用して最終納税額を確定する

相続人税額税額控除最終納税額
配偶者85万円配偶者控除で全額控除0円
子142.5万円42.5万円
子242.5万円42.5万円
合計170万円85万円

生命保険の非課税枠・葬式費用の控除・配偶者控除を正しく適用した結果、子2名の納税額は85万円に抑えられました。特例・控除を適用しない場合(225万円)と比べて約140万円の節税になります。

参照元:国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減

財産構成が違うと税額はどう変わる?3パターン×10ケース別シミュレーション

7,000万円の遺産でも、財産の内容によって相続税は0円から480万円以上まで大きく変わります。法定相続人を「子2名」に統一して比較します。

パターンA|現金・預貯金のみ7,000万円(評価圧縮なし)

現金・預貯金のみの場合は評価圧縮の手段がなく、計算上の税額がそのまま課税されます。

【ケースA-1】子2名のみが相続

項目金額
基礎控除(子2名)▲4,200万円
課税遺産総額2,800万円
子各1,400万円 × 15% − 50万円各160万円
子2名の納税合計320万円

【ケースA-2】配偶者+子1名が相続

項目金額
基礎控除(2名)▲4,200万円
課税遺産総額2,800万円
相続税総額320万円
配偶者控除(配偶者分→0円)▲160万円
子1名の納税合計160万円

【ケースA-3】子1名のみが相続(二次相続のモデルケース)

項目金額
基礎控除(1名)▲3,600万円
課税遺産総額3,400万円
3,400万円 × 20% − 200万円480万円
子1名の納税合計480万円

二次相続で子1名のみになるケースでは、税額が一気に480万円に跳ね上がります。一次相続の設計次第でこの差を大きく減らせます。

パターンAのまとめ:家族構成で最大440万円の差

ケース相続人納税額
A-1子2名のみ320万円
A-2配偶者+子1名160万円
A-3子1名のみ480万円

パターンB|自宅不動産+金融資産で計7,000万円(小規模宅地等の特例あり)

7,000万円の遺産に自宅の土地が含まれる場合、小規模宅地等の特例(特定居住用宅地・80%減額)の効果が非常に大きく、多くのケースで税額がゼロになります。

【ケースB-1】自宅土地4,000万円(200㎡)+建物500万円+預貯金2,500万円・子2名

項目特例なし特例あり(80%減)
自宅土地の評価額4,000万円800万円
建物+預貯金3,000万円3,000万円
課税財産合計7,000万円3,800万円
基礎控除(子2名)▲4,200万円▲4,200万円
課税遺産総額2,800万円▲400万円(基礎控除以下)
子2名の納税合計320万円0円

特例一つで320万円がゼロになります。

【ケースB-2】自宅土地3,000万円(300㎡)+建物1,000万円+預貯金3,000万円・子2名

項目金額
自宅土地(80%減後)600万円
建物+預貯金4,000万円
課税財産合計4,600万円
基礎控除(子2名)▲4,200万円
課税遺産総額400万円
子各200万円 × 10%各20万円
子2名の納税合計40万円

特例なし(320万円)と比べて▲280万円の節税になります。

【ケースB-3】自宅土地2,000万円+建物500万円+預貯金4,500万円・配偶者+子1名

項目金額
自宅土地(80%減後)400万円
建物+預貯金5,000万円
課税財産合計5,400万円
基礎控除(2名)▲4,200万円
課税遺産総額1,200万円
相続税総額120万円
配偶者控除後・子の納税60万円

【ケースB-4】自宅土地500㎡(路線価5,000万円・330㎡超)+建物500万円+預貯金1,500万円・子2名

項目金額
土地(路線価・500㎡)5,000万円
特例適用の減額分(330㎡分のみ)▲3,300万円(5,000万円 × 330/500 × 80%)
特例適用後の土地評価1,700万円
建物+預貯金2,000万円
課税財産合計3,700万円
基礎控除(子2名)▲4,200万円
課税遺産総額▲500万円(基礎控除以下) → 相続税ゼロ
子2名の納税合計0円

パターンBのまとめ

ケース自宅土地相続人納税額特例なしとの差
B-14,000万円(200㎡)子2名のみ0円▲320万円
B-23,000万円(300㎡)子2名のみ40万円▲280万円
B-32,000万円配偶者+子1名60万円▲100万円
B-45,000万円(500㎡・超過あり)子2名のみ0円▲320万円

参照元:国税庁 No.4124 小規模宅地等の特例

パターンC|収益不動産が中心で計7,000万円

【ケースC-1】賃貸アパート(土地5,000万円・建物2,000万円)+ローン1,500万円+預貯金500万円・子2名

財産の種類時価相続税評価額評価の根拠
土地(路線価)5,000万円2,050万円貸家建付地評価+小規模宅地50%減
建物(固定資産税評価)2,000万円1,400万円借家権30%減
預貯金500万円500万円額面通り
ローン残高(債務控除)▲1,500万円全額控除
課税財産合計7,000万円2,450万円
項目金額
基礎控除(子2名)▲4,200万円
課税遺産総額▲1,750万円(基礎控除以下) → 相続税ゼロ
子2名の納税合計0円

【ケースC-2】区分マンション(賃貸中・ローンなし)+預貯金で計7,000万円・子2名

財産の種類時価相続税評価額評価の根拠
区分マンション土地部分2,500万円1,025万円貸家建付地評価+小規模宅地50%減
区分マンション建物部分3,000万円2,100万円借家権30%減
預貯金1,500万円1,500万円額面通り
課税財産合計7,000万円4,625万円
項目金額
基礎控除(子2名)▲4,200万円
課税遺産総額425万円
子各213万円 × 10%各21.3万円
子2名の納税合計約43万円

【ケースC-3】自宅+収益不動産の組み合わせ・配偶者+子2名

財産の種類時価相続税評価額(特例後)
自宅土地(路線価2,500万円・200㎡)2,500万円500万円(80%減)
賃貸アパート土地(路線価2,000万円)2,000万円820万円(貸家建付地評価+50%減)
建物合計(自宅+アパート)1,500万円1,200万円
預貯金1,000万円1,000万円
課税財産合計7,000万円3,520万円
項目金額
基礎控除(3名)▲4,800万円
課税遺産総額▲1,280万円(基礎控除以下) → 相続税ゼロ
子2名の納税合計0円

全パターン横断比較|同じ7,000万円でも最大576万円の差

ケース財産の内容相続人納税額
A-1現金のみ子2名のみ320万円
A-2現金のみ配偶者+子1名160万円
A-3現金のみ子1名のみ480万円
B-1自宅(4,000万円)+預貯金子2名のみ0円
B-2自宅(3,000万円)+預貯金子2名のみ40万円
B-3自宅(2,000万円)+預貯金配偶者+子1名60万円
B-4自宅(5,000万円・500㎡)+預貯金子2名のみ0円
C-1賃貸アパート+ローン子2名のみ0円
C-2区分マンション(ローンなし)子2名のみ約43万円
C-3自宅+収益不動産配偶者+子2名0円
兄弟姉妹1名現金のみ(参考)兄弟姉妹1名576万円

この表からわかる重要なポイント:

  1. 不動産(自宅・賃貸)がある場合は多くのケースで相続税がゼロになる
  2. 現金のみの場合は最低でも160万円〜480万円の課税が避けられない
  3. 家族構成(特に子1名か2名か)で最大160万円の差が生じる

相続税を大きく減らせる控除・特例の活用法

配偶者の税額軽減(最大1.6億円非課税)

配偶者が相続した財産のうち「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか多い金額まで相続税がかかりません。遺産7,000万円であれば配偶者が全額相続しても配偶者の税額はゼロになります。ただしこの制度を使い切ることが二次相続で不利になるケースがあります(詳細は後述)。

参照元:国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減

小規模宅地等の特例(自宅土地の評価額を最大80%減)

7,000万円の遺産において最も節税効果が高い特例です。自宅の土地(330㎡以内)を相続する場合、評価額を最大80%減額でき、課税遺産が基礎控除以下になることが多くあります。

土地の路線価80%減額後節税効果(税率15%の場合)
2,000万円400万円(▲1,600万円)約240万円の税額削減
3,000万円600万円(▲2,400万円)約360万円の税額削減
4,000万円800万円(▲3,200万円)約480万円の税額削減

この特例は申告書の提出が絶対条件です。税額がゼロでも申告しないと特例が適用されません。

参照元:国税庁 No.4124 小規模宅地等の特例

生命保険・死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人数)

法定相続人3名の場合:500万円 × 3名 = 1,500万円が非課税。7,000万円の遺産における1,500万円の非課税枠は課税遺産を大幅に圧縮します。

生命保険なし生命保険1,000万円あり(子2名)
課税財産7,000万円6,000万円(生命保険は全額非課税)
課税遺産2,800万円1,800万円
子2名の納税額320万円約170万円(▲150万円の節税)

参照元:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金

7,000万円でよくある「申告ミス・誤判断」の落とし穴

落とし穴①|「7名いるから申告不要」の誤判断

生前贈与の加算(7年以内)によって遺産総額が7,000万円を超え、課税対象になるケースがあります。生前贈与の履歴がある場合は、必ず税理士に確認してから申告不要と判断してください。

落とし穴②|土地評価に補正を忘れて過大納税になるケース

補正の種類対象評価への影響
奥行価格補正標準的でない奥行きの土地最大30%以上の減額
不整形地補正三角地・旗竿地など最大30%以上の減額
間口狭小補正間口が狭い土地10〜20%の減額
地積規模の大きな宅地500㎡以上(三大都市圏)等20〜50%以上の減額

これらの補正を見落として路線価のまま申告すると、数十万〜数百万円の過大納税になります。土地がある場合は必ず税理士に評価を依頼してください。

落とし穴③|小規模宅地等の特例の適用要件を誤るケース

  • 別居の子が自宅を相続する「家なき子特例」:相続開始前3年以内に持ち家がないことなど複数の要件がある
  • 二世帯住宅の場合:構造によって適用可否が変わる
  • 申告期限までに売却した場合:保有継続の要件を満たせず特例が不適用になる

要件を誤ると数百万円の節税が無効になります。適用前に必ず税理士に確認してください。

落とし穴④|遺産分割の仕方で数百万円変わるケース

遺産分割協議書は一度確定すると変更が非常に難しい。申告前に必ず税理士と相談して最適な分割方法を決めることが必須です。

7,000万円規模の相続税を減らす生前対策

7,000万円規模の遺産は、生前対策を早めに始めることで税額を数百万円単位で圧縮できます。特に現金が多い場合は生前対策が唯一の節税手段です。

暦年贈与で毎年110万円を非課税で渡す

贈与の内容・期間移転できる財産7,000万円への効果
子2名へ5年間1,100万円遺産が5,900万円→課税遺産が1,700万円→税額が約120万円減少
子2名へ10年間2,200万円遺産が4,800万円→課税遺産が600万円→税額が大幅減少
子2名+孫2名へ10年間4,400万円遺産が2,600万円→基礎控除(4,200万円)以下→申告不要

令和6年(2024年)1月1日以降の贈与から、相続開始前の加算期間が「3年」から「7年」に延長されています。早めに贈与を開始するほど節税効果が高まります。

生命保険の非課税枠を最大活用する

現金1,500万円を生命保険に変換するだけで課税遺産が1,500万円減少します。法定相続人3名なら非課税枠は1,500万円が上限の目安です。認知症になると新規加入・変更が困難になるため、健康なうちに検討してください。

相続時精算課税制度の活用(2024年改正後)

年110万円以内の贈与は贈与税がかからず、相続時の課税対象にも加算されません。ただし一度選択すると暦年課税には戻れないため、税理士と相談の上で判断してください。

参照元:国税庁 No.4103 相続時精算課税の選択

不動産購入による評価の圧縮

現金を不動産に変換することで相続税評価額を圧縮できます。ただし節税目的のみで不動産を購入すると税務署に否認されるリスクがあります。不動産投資として成立する物件を選ぶことが重要です。

養子縁組で基礎控除・非課税枠を増やす

養子なし(子2名)養子1名追加後(子3名)効果
基礎控除4,200万円4,800万円+600万円
生命保険非課税枠1,000万円1,500万円+500万円
相続税(子のみ)320万円約220万円▲100万円の節税

養子縁組は必ず税理士への事前相談が必要です。税務署が租税回避目的として否認するケースがあります。

一次相続と二次相続のトータル税負担(最大320万円の差)

配偶者控除を最大利用すると二次相続で損するケース

プランA:配偶者が全額相続(配偶者控除を最大利用)

一次相続二次相続(配偶者の遺産7,000万円→子1名)合計
納税額0円480万円480万円

プランB:配偶者に3,500万円・子に3,500万円(法定相続分通り)

一次相続二次相続(配偶者の遺産3,500万円→子1名)合計
納税額子分:160万円0円(基礎控除3,600万円以下)160万円

法定相続分通りに分けることで、トータルを480万円から160万円に抑えられます。一次相続の設計が二次相続の税額に直結します。

7,000万円の最適分割シミュレーション(配偶者+子1名のケース)

分割パターン配偶者の取得子の取得一次+二次合計税額
プランA(配偶者が全額)7,000万円0円480万円
プランB(法定相続分1/2)3,500万円3,500万円160万円
プランC(配偶者に2,000万円)2,000万円5,000万円約380万円
プランD(配偶者に4,000万円)4,000万円3,000万円約145万円

最適な配分は財産構成・配偶者の年齢・生活費によって異なります。税理士に個別シミュレーションを依頼することを強くお勧めします。

7,000万円の相続は税理士に依頼すべき理由と費用対効果

7,000万円規模で自力申告が特に危険な理由

① 土地評価の補正が複雑で間違いやすい
7,000万円規模では土地評価の誤りが100万円単位の過大・過少申告につながります。

② 小規模宅地等の特例の適用可否が分かれやすい
「誰が相続するか」「どの土地に特例を適用するか」の組み合わせが複数あり、最適な選択をしないと数百万円の節税機会を逃します。

③ 二次相続の設計が一次申告に連動する
一次申告だけを見ていると二次で480万円の課税を招くリスクがあります。

税理士費用の相場と費用対効果のシミュレーション

遺産総額税理士費用の目安
7,000万円35万〜70万円
8,000万円40万〜80万円
9,000万円45万〜90万円
自力申告(特例見落とし)税理士依頼(特例フル活用)
相続税320万円0円〜40万円
税理士費用50万円(目安)
実質負担320万円50万円
差額▲最大270万円の削減

税理士が見つける節税ポイントと金額の目安

節税のポイント節税効果の目安
小規模宅地等の特例の最適適用相続税ゼロ〜▲280万円
土地評価の補正(不整形地・路地状敷地など)評価額の10〜30%圧縮
二次相続を考慮した遺産分割設計一次+二次トータルで▲50〜320万円
葬式費用・債務の控除漏れ追加数十万円
生命保険・退職金の非課税枠の正確な適用数十万円

無料相談で確認すべき5つの質問

  1. 「小規模宅地等の特例は適用できますか?税額はゼロになりますか?」
  2. 「二次相続も含めてシミュレーションしてもらえますか?」
  3. 「土地の評価に補正をかけていただけますか?」
  4. 「報酬の見積もりを書面でいただけますか?」
  5. 「生前贈与の履歴がある場合、申告に影響しますか?」

相続発生後10ヶ月のスケジュールと必要書類

相続税の申告・納付期限は「相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内」です。この期限を1日でも過ぎると無申告加算税・延滞税が課されます。

相続発生直後〜1ヶ月:まずやること

  • 死亡届の提出(7日以内・市区町村役場)
  • 葬儀費用の領収書を必ず保管(債務控除の対象になる)
  • 遺言書の有無を確認(法務局・公証役場で検索可能)
  • 相続人の確定(戸籍謄本の収集開始)
  • 税理士への相談予約(早めほど良い)

2〜3ヶ月:相続放棄の検討と財産調査

  • 相続放棄の期限:相続開始を知った日から3ヶ月以内
  • 財産・負債の全体像を把握(預貯金・不動産・有価証券・借入金)
  • 金融機関への連絡・残高証明書の取得
  • 税理士への正式依頼(3ヶ月以内が理想)

4〜6ヶ月:準確定申告と遺産分割協議

  • 準確定申告の期限:相続開始を知った日から4ヶ月以内
  • 遺産分割協議の開始・遺産分割協議書の作成
  • 税理士による申告書の作成・財産評価

7〜10ヶ月:申告書の作成・提出・納付

  • 税理士が作成した申告書の内容確認・署名
  • 申告書の提出と相続税の納付(10ヶ月以内・厳守)
  • 相続登記の申請(2024年4月から義務化・3年以内)

相続税申告に必要な書類一覧

書類の種類必要書類取得場所
共通書類被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡)・相続人全員の戸籍謄本・住民票・マイナンバー確認書類・遺産分割協議書市区町村役場
預貯金残高証明書(死亡日時点)・通帳コピー各金融機関
不動産固定資産税評価証明書・登記簿謄本・公図・測量図市区町村・法務局
生命保険支払通知書・保険証書各保険会社
小規模宅地等の特例用住民票・戸籍の附票(居住継続の証明)市区町村役場

参照元:国税庁 相続税の申告の際に提出していただく主な書類

よくある質問(FAQ)

Q. 7,000万円の相続税はいつまでに払う必要がありますか?

相続税の申告・納付期限は相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です。この期限を過ぎると無申告加算税・延滞税が課されます。

参照元:国税庁 No.4205 相続税の申告と納税

Q. 子ども6人いれば7,000万円の相続税はゼロになりますか?

配偶者と子ども6名の計7名(または子ども7名のみ)であれば基礎控除が7,200万円以上になり、7,000万円の遺産では相続税がかかりません。ただし生前贈与の7年加算・生命保険金の加算によって課税対象が7,200万円を超えるケースもあるため、必ず税理士に確認してください。

Q. 相続税を一括で払えない場合はどうすればいいですか?

一定の要件を満たせば最長20年の分割払い(延納)が認められます。ただし延納には利子税(年0.4〜6.0%程度)が加算されます。延納・物納の申請は申告期限内に行う必要があるため、早めに税理士へ相談してください。

Q. 遺産分割が決まっていなくても申告できますか?

できます。遺産分割が決まっていない場合は「未分割申告」という方法で法定相続分で相続したと仮定して申告します。ただし未分割のまま申告すると配偶者控除と小規模宅地等の特例が原則として適用できません。後から遺産分割が成立した場合は、申告から3年以内に「更正の請求」を行うことで特例の適用と還付を受けられます。

参照元:国税庁 No.4208 相続財産が分割されていないときの申告

Q. 自宅の土地が330㎡を超えている場合でも小規模宅地等の特例は使えますか?

使えます。ただし適用されるのは330㎡までの部分のみで、超過分には特例が適用されません。330㎡を超える土地の場合は「330㎡÷実際の面積×80%」の減額割合が適用されます。

Q. 相続税申告後に土地の評価額が間違っていたことがわかった場合は?

評価額が高すぎて過大納税していた場合は「更正の請求」で払いすぎた税額を取り戻せます(申告期限から5年以内)。逆に評価額が低すぎた場合は「修正申告」が必要です。いずれも速やかに税理士に相談してください。

まとめ|7,000万円の相続は「二次相続設計」と「特例の適用」が最重要

相続税額について

  • 7,000万円の相続税は0円〜最大576万円。申告不要になるのは法定相続人7名以上の場合のみで、ほぼすべての家庭で申告が必要
  • 現金のみの場合は160万円(配偶者+子1名)〜480万円(子1名)と幅が大きい
  • 自宅不動産がある場合は小規模宅地等の特例で多くのケースでゼロになる

落とし穴について

  • 生前贈与の7年加算や土地評価の補正見落としに注意
  • 遺産分割の内容を決める前に必ず税理士に相談してください

二次相続について

  • 一次相続で配偶者控除を使い切ると二次相続で最大480万円が子に課税される
  • 法定相続分通りに分けることでトータル税額を320万円削減できるケースがある

税理士への依頼について

  • 税理士費用(35万〜70万円)に対し、節税効果が数倍になるケースが多い
  • 申告期限(10ヶ月)が迫る前に、相続専門の税理士へ今すぐ相談を始めてください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断や法律判断を保証するものではありません。具体的な相続対策・申告は、必ず税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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