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相続税申告で税理士が間違えたら?よくあるミス6パターンと発覚後の対処法

相続税_税理士_間違い

「税理士に相続税の申告を任せたから安心」——そう思っていたのに、後から間違いが発覚するケースは決して珍しくありません。

相続税専門の別の税理士にセカンドオピニオンを依頼したところ、土地の評価額が数千万円単位で過大に計算されており、数百万円の過払いが判明したという事例が実際に起きています。

税理士にも得意・不得意があり、相続税の申告経験が乏しい税理士に依頼すると、土地評価の補正漏れ・特例の適用ミス・2割加算の計算誤りなどが生じることがあります。

本記事では、税理士が犯しやすい間違い6パターンを具体的な金額付きで解説し、間違いが発覚した後の正しい対処法・更正の請求手続き・セカンドオピニオンの活用法・税理士の変更手順まで詳しく説明します。

▼ この記事の3行まとめ

  • 税理士の相続税申告ミスは「土地評価の過大計算」「特例の適用漏れ」「2割加算の計算誤り」が最も多い
  • 過大納税に気づいた場合は申告期限から5年以内に「更正の請求」を行えば税金を取り戻せる
  • セカンドオピニオンで申告書を見直すことで、過大納税の発見と損害回復ができる可能性がある

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相続税申告で税理士がよく犯す間違い6パターン

相続税申告における税理士のミスは、大きく6つのカテゴリに分類されます。いずれも相続税の実績が少ない税理士に依頼した場合に起きやすく、「税理士に任せたから大丈夫」という思い込みが最大のリスクです。自分の申告に心当たりがないか確認してください。

パターン①|土地評価の補正係数の見落とし(最多・最高額)

どんなミスか:路線価をそのまま土地の評価額に使い、奥行補正・不整形地補正・間口狭小補正・地積規模の大きな宅地の評価などの補正係数を適用していない。

発生しやすいケース:相続税の実績が少ない税理士は、路線価を使った計算は知っていても、各種補正の存在や適用要件を熟知していない場合があります。特に「地積規模の大きな宅地の評価」(三大都市圏500㎡以上等)は2017年に創設された比較的新しい制度で、知識が追いついていない税理士が存在します。

損失の実例:路線価2億円(500㎡)の土地で、地積規模の大きな宅地の評価を適用すれば評価額が1億2,000万円になるところ、補正なしで2億円と申告。差額8,000万円に税率40%で3,200万円の過大納税が生じた事例があります。

対処法:相続した土地の面積・形状・間口を確認し、相続専門の税理士にセカンドオピニオンを依頼することで過大納税の発見・更正の請求につながります。

パターン②|小規模宅地等の特例の適用漏れまたは要件ミス

どんなミスか:小規模宅地等の特例(自宅土地の評価額を最大80%減額できる制度)が適用できるにもかかわらず、申告書に記載していない。または適用したが要件の確認が不十分で、後から税務署に否認される。

損失の実例:自宅土地(路線価5,000万円・200㎡)で特例を適用すれば評価額が1,000万円になるところ、特例を見落として5,000万円で申告。差額4,000万円に税率20%で800万円の過大納税が生じた事例があります。

参照元:国税庁 No.4124 小規模宅地等の特例

パターン③|兄弟姉妹・孫の2割加算の計算漏れ

どんなミスか:兄弟姉妹・甥・姪・孫(代襲相続人でない場合)が相続人の場合に適用される「2割加算」を計算に含めていない。または逆に、加算対象でない人に2割加算を適用してしまっている。

損失の実例:兄弟1名が遺産1億円を相続した場合、2割加算なしでは相続税1,220万円ですが、正しくは1,464万円。税理士が2割加算を漏らした場合、244万円の過少申告が生じ、後から追徴課税される可能性があります。

参照元:国税庁 No.4157 相続税額の2割加算

パターン④|生前贈与の加算漏れ

どんなミスか:相続開始前7年以内(令和6年改正後)の暦年贈与や相続時精算課税の贈与財産を申告書に加算していない。依頼者から贈与の情報が正確に提供されなかった場合でも、税理士が確認を怠った場合は責任の一端を負います。

損失の実例:相続開始前5年間で子に計550万円の暦年贈与があったが申告書に加算しなかった。後の税務調査で発覚し、追徴課税・過少申告加算税・延滞税が合計100万円以上発生した事例があります。

パターン⑤|配偶者の税額軽減の適用ミス

どんなミスか:配偶者の税額軽減の計算を誤る。または遺産分割が未確定のまま申告したにもかかわらず「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出し忘れ、後から特例を使えなくなる。

損失の実例:配偶者が相続する遺産2億円で分割見込書の添付漏れ。後から遺産分割が確定したが配偶者控除の更正の請求ができず、数千万円の相続税が還付されないままとなった事例があります。

参照元:国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減

パターン⑥|申告書の計算ミス・記載漏れ

どんなミスか:申告書の数字の転記ミス、合計額の計算誤り、添付書類の不足など、純粋な事務的ミス。

申告書を受け取ったら必ず自分でも基本的な数字を確認することをお勧めします。特に税額欄・按分割合・基礎控除額の計算は依頼者でも確認しやすいポイントです。

税理士の間違いが発覚する4つのタイミング

税理士のミスは申告直後に気づくケースは少なく、多くの場合は申告後に偶然または意図的な調査によって明らかになります。

それぞれのタイミングで「発覚しやすい間違いの種類」「発覚後の対応方法」「緊急度」が異なります。タイミングが早いほど対処の選択肢が広く、ペナルティも小さくなります。

タイミング①|税務調査の過程で発覚(申告後1〜2年・緊急度:高)

相続税の税務調査は、申告書が提出されてから約1〜2年後(主に8〜11月)に実施されます。調査は通常、調査官が自宅または税理士事務所を訪問する形式(実地調査)で行われ、1〜2日かけて財産の評価・申告内容の正確性を確認します。

調査で発覚しやすいミスの種類:

  • 名義預金・タンス預金の申告漏れ(金融機関への照会で発覚)
  • 生前贈与の加算漏れ(過去の通帳の入出金履歴で発覚)
  • 土地評価の過少計算(評価額が低すぎると指摘される)
  • 2割加算の計算漏れ(申告書の相続人欄と加算額の不一致)

調査で発覚した場合の対処方法:
調査で「申告漏れ」を指摘された場合は「修正申告」を行います。調査官の指摘を全て認める必要はなく、指摘内容に疑義がある場合は税理士と協議した上で対応してください。また、調査によって発覚した修正は、自主的な修正より加算税が高くなる(10〜15%)ため、調査が予告された時点で税理士と緊急の対応を取ることが重要です。

緊急度:高。調査通知が届いた段階で、依頼した税理士に連絡して早急に対応方針を決めてください。税理士が頼りない・連絡が取れない場合は、調査対応に強い相続専門税理士・弁護士に緊急相談することをお勧めします。

タイミング②|セカンドオピニオンで判明(申告後〜5年以内・緊急度:中)

「もしかして払いすぎているのでは」という直感や、別の専門家との会話がきっかけで、セカンドオピニオンを依頼した結果ミスが判明するケースです。過大納税が判明しても申告期限から5年以内であれば更正の請求で取り戻せるため、気づいたタイミングがいつでも行動することが重要です。

セカンドオピニオンで発覚しやすいミスの種類:

  • 土地評価の補正係数の見落とし(最多。路線価そのままで申告)
  • 小規模宅地等の特例の適用漏れ(「使えたはずの特例を見逃していた」)
  • 各種控除(障害者・未成年者・相次相続)の見落とし
  • 不整形地・路地状敷地など特殊な形状の評価減の漏れ

セカンドオピニオンを受けるべきサイン:

  • 相続した土地に不整形地・旗竿地・間口が狭いものが含まれる
  • 土地の面積が500㎡以上(三大都市圏)または1,000㎡以上(地方)
  • 依頼した税理士から補正係数についての説明が一切なかった
  • 申告書に「小規模宅地等の特例」の欄が空白または適用なし
  • 「相続税が予想より高かった」という感覚がある

セカンドオピニオンの費用と期間:
完全成功報酬型(還付額の20〜40%)の場合は還付がなければ費用ゼロです。申告書の確認だけであれば数万円程度の時間単価型の事務所もあります。確認にかかる期間は通常2〜4週間程度です。

緊急度:中。ただし申告期限から5年という期限があるため、「もしかして」と思ったら先延ばしせず今すぐ相続専門の税理士に相談してください。3〜4年が経過している場合は特に急いで動くことが必要です。

タイミング③|不動産の売却・相続登記の際に気づく(申告後〜数年以内・緊急度:中)

相続した不動産を売却したり登記変更したりする際に、関わった専門家(不動産会社・司法書士・別の税理士)から「この評価、おかしくないですか」と指摘されて発覚するケースです。

気づきのきっかけとなる場面:

  • 不動産会社に「この土地は旗竿地なので相続税評価額は低くできたはず」と言われた
  • 別の相続の申告を依頼した税理士に「以前の申告書を見たところ、小規模宅地等の特例が適用されていませんね」と指摘された
  • 売却時の税務計算をしてもらった際に「相続税申告書の評価額が高すぎる」と言われた
  • 相続登記を依頼した司法書士から「この土地の評価方法が一般的でない」という指摘を受けた

この場合の対処:
指摘を受けた内容が正確かどうかを、相続税専門の税理士に確認してもらいます。正しければ速やかに更正の請求を検討してください。5年という期限を念頭に置いて行動することが重要です。

緊急度:中。指摘を受けた段階では通常まだ5年以内のことが多いですが、放置すると期限が迫るため早めに動くことが賢明です。

タイミング④|依頼者自身が勉強・情報収集して気づく(申告後いつでも・緊急度:低〜中)

相続税について調べていた際に「地積規模の大きな宅地の評価が適用できたのでは」「小規模宅地等の特例が使えたのでは」と気づくケースです。インターネットで調べたり、相続関連の書籍を読んだり、知人から話を聞いたりしたことがきっかけになることが多いです。

自分でできる簡易チェック方法:

  • 土地評価のチェック:申告書の「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」を確認。路線価×地積だけで計算されており、補正率欄が「1.00」(補正なし)のみであれば要確認
  • 特例のチェック:申告書の「小規模宅地等についての課税価格の計算明細書」が添付されているか確認。なければ特例が適用されていない
  • 2割加算のチェック:兄弟姉妹・甥・姪が相続人の場合、各人の税額欄に「2割加算額」の記載があるか確認
  • 控除のチェック:相続人に18歳未満の未成年者・85歳未満の障害者がいる場合、それぞれの控除欄が記載されているか確認

気づいた後の行動:
「もしかして」と思ったら、まず相続専門の税理士に申告書を持参してセカンドオピニオンを受けます。「過大申告かもしれない」という仮説だけで相談に行っても問題ありません。初回無料相談を利用して事前に確認することをお勧めします。

緊急度:低〜中(ただし5年の期限に注意)。自分で気づいた場合は比較的余裕がありますが、申告から4年以上経過している場合は期限が迫っているため急いで行動してください。

4つのタイミングの比較まとめ

タイミング発覚の時期緊急度ペナルティリスクまず取るべき行動
①税務調査で発覚申告後1〜2年過少申告加算税10〜15%依頼税理士に即連絡・専門家緊急相談
②セカンドオピニオンで判明申告後〜5年なし(過大納税の場合)更正の請求の検討
③不動産取引・登記の際申告後〜数年なし(過大納税の場合)専門税理士に確認依頼
④自分で気づく申告後いつでも低〜中なし(過大納税の場合)セカンドオピニオンを依頼

間違いの種類別|過大納税 vs 過少申告

税理士のミスには「過大納税」と「過少申告」の2種類があり、対処法が全く異なります。まず自分のケースがどちらに当たるかを判断することが重要です。

過大納税過少申告
状況本来より多く払いすぎた本来より少なく申告した
典型的な原因土地評価の過大計算・特例の適用漏れ財産の申告漏れ・生前贈与加算漏れ・2割加算漏れ
対処法更正の請求(申告期限から5年以内)修正申告(速やかに)
ペナルティなし(還付される)延滞税+過少申告加算税
重要な期限5年以内できるだけ早く(調査通知前が有利)

間違いが発覚したら今すぐやること|具体的な行動フロー

税理士のミスを疑った場合、まず「過大納税か過少申告か」を判断してから行動することが重要です。

STEP1|申告書のコピーを入手して確認する

まず税理士から「申告書の控え」を入手します。税理士は申告書のコピーを依頼者に渡す義務があります。申告書の土地評価明細書・特例適用欄・按分割合などを確認します。

STEP2|依頼した税理士に計算根拠の説明を求める

「この部分の計算根拠を教えてください」と依頼した税理士に確認します。「計算根拠を教えてほしい」という依頼に応じない税理士には、文書(メール・書面)で正式に確認を求めてください。

STEP3|相続専門の別の税理士にセカンドオピニオンを依頼する

依頼した税理士の説明に納得できない場合は、相続専門の別の税理士にセカンドオピニオンを依頼します。申告書と財産リストを持参し、「評価ミスがないか確認してほしい」と相談します。

STEP4|過大納税の場合は更正の請求・過少申告の場合は修正申告

セカンドオピニオンで判明した内容に応じて、それぞれの手続きを速やかに行います。

STEP5|損害賠償の検討(必要な場合)

税理士の明らかなミスによって損害が生じた場合は、税務訴訟・税理士損害賠償に詳しい弁護士に相談してください。

過大納税の場合|更正の請求で税金を取り戻す方法

税理士のミスにより本来より多く相続税を納付していた場合、「更正の請求」という手続きで払いすぎた税金の還付を受けられます。申告期限から5年以内であれば請求できます。

参照元:国税庁 相続税及び贈与税の更正の請求手続

更正の請求の手順

ステップ内容
1. 正しい申告書を作成相続専門の税理士に依頼して正しい評価・特例を適用した申告書を作成
2. 更正の請求書を作成「更正の請求書」に申告内容の誤りと正しい金額を記載
3. 必要書類を添付土地評価の根拠書類・特例適用の証明書類など誤りを証明する書類
4. 税務署に提出被相続人の住所地を管轄する税務署に提出(5年以内厳守)
5. 審査・還付税務署が内容を審査し(通常3〜6ヶ月)、認められれば還付

更正の請求で戻ってくる金額の目安

ミスの種類還付される金額の目安
土地評価の補正漏れ(路線価1億円・500㎡の場合)数百万〜2,000万円以上
小規模宅地等の特例の適用漏れ(土地5,000万円の場合)数百万〜1,000万円以上
控除(障害者・未成年者など)の見落とし数十万〜数百万円

更正の請求は複雑な手続きのため、相続専門の税理士に依頼することをお勧めします。完全成功報酬型(還付がなければ費用ゼロ)の事務所も多くあります。

過少申告の場合|修正申告とペナルティの最小化

税理士のミスにより本来より少なく申告していた場合、「修正申告」を行う必要があります。修正申告はスピードが命です。税務調査の事前通知が来る前に自主的に修正すれば、加算税がゼロになります。

修正申告のタイミング過少申告加算税推奨行動
税務調査の事前通知前に自主修正0%今すぐ修正申告する
事前通知後・調査前に修正5〜10%速やかに修正申告する
税務調査後に修正10〜15%税理士と協議して対応

参照元:国税庁 No.9206 過少申告加算税

税理士に損害賠償を請求できるケース

損害賠償請求が認められやすいケース

  • 特例の適用漏れ:依頼者が正確な情報を提供していたにもかかわらず、税理士が特例の存在を知らなかったまたは確認を怠った
  • 明らかな計算ミス:数字の転記ミス・計算式の誤りなど、明白な過失によるミス
  • 申告期限の徒過:税理士の不手際により申告期限を過ぎてしまった
  • 土地評価の明らかな誤り:補正係数の適用を完全に失念していた場合

損害賠償の手順

  1. 事実確認:申告書・計算根拠資料を収集し、何が誤りだったかを明確にする
  2. 損害額の算定:過大納税額・追徴課税額・延滞税・加算税など全ての損害を計算
  3. 税理士への請求:担当税理士に書面で請求。多くの税理士は「税賠保険」に加入しており、保険対応になる場合がある
  4. 弁護士への相談:交渉が難航する場合は、税務訴訟・税理士損害賠償に詳しい弁護士に相談してください。

セカンドオピニオンで申告書を見直す方法

「申告を終えたが、本当に正しく計算されているか不安」という方には、セカンドオピニオン(別の相続専門税理士による申告書の見直し)が有効な手段です。

申告期限から5年以内であれば、過大納税が判明した場合に更正の請求で税金を取り戻せます。

セカンドオピニオンで確認されるポイント

確認ポイント見落としが多いもの
土地の評価額地積規模の大きな宅地・不整形地・路地状敷地・貸家建付地
特例の適用小規模宅地等の特例・配偶者の税額軽減の最適化
控除の漏れ障害者控除・未成年者控除・相次相続控除・葬式費用
2割加算の正確な適用兄弟姉妹・甥・姪・代襲相続人でない孫
生前贈与の加算7年以内の暦年贈与・相続時精算課税の加算漏れ

セカンドオピニオンにかかる費用

  • 完全成功報酬型:還付が発生した場合のみ、還付額の20〜40%程度を支払う。還付がなければ無料
  • 時間単価型(タイムチャージ):1時間あたり1〜3万円程度

「申告から5年以内で、土地評価に不安がある」という場合は、完全成功報酬型のセカンドオピニオンを試すことを強くお勧めします。

依頼中の税理士を変えるべきタイミングと手順

申告が完了する前に「この税理士に任せ続けて大丈夫か」と不安を感じる場合、途中で税理士を変えることは可能です。ただし変更のタイミングによって難易度とリスクが大きく変わります。「早く変えるほどリスクが低い」というのが基本原則です。

申告期限までの残り時間別・変更のしやすさ

申告期限までの残り時間変更のしやすさ推奨行動
6ヶ月以上最も変えやすい不安を感じたらすぐに変更を検討。新しい税理士も受け入れやすい
3〜6ヶ月変えやすい財産調査が済んでいれば引き継ぎがスムーズ。変更を決めたら早めに動く
1〜3ヶ月やや難しい緊急対応可能な事務所に絞って当たる。引き継ぎ資料の整理が重要
1ヶ月未満非常に難しい変更より現在の税理士を急かす対応が現実的。申告後にセカンドオピニオンで見直す

税理士を変えるべき警戒サインとレベル別判断

警戒サイン深刻度対応
土地評価の補正について聞いたら「知らない」と言われた重大即時変更を強く推奨
「小規模宅地等の特例は使いません」と説明なしに言われた重大即時変更を強く推奨
計算根拠を聞いても明確な説明がない変更を検討。まず書面での説明を求める
連絡が取れない・返答が週単位で遅れる変更を検討
申告期限2ヶ月前なのに申告書の草案が出てこない早急に変更または進捗を強く催促
「二次相続のことを考えましょう」という提案が一切ない注意して経過を見る
費用の追加請求が説明なく来た書面での説明を求め、納得できなければ変更を検討

税理士を途中で変える具体的な手順

STEP1|新しい税理士を探す・引き継ぎ可能か確認する
まず変更後の税理士を探し、「現在依頼中の税理士から引き継ぎたい」と伝えて受け入れ可能かどうかを確認します。引き継ぎに必要な資料の準備状況・残りの申告期限までの日数・報酬の見積もりを確認します。「緊急対応可能か」「申告期限まで間に合うか」を最初に確認することが重要です。

STEP2|現在の税理士に解約の意向を伝える
書面(メール可)で「今後の業務は不要になりました。終了の手続きをお願いします」と伝えます。解約理由を詳しく説明する義務はありません。「一身上の都合です」という形でも問題ありません。ただし、伝える際は「残りの作業をどう引き継ぐか」についても確認してください。

STEP3|費用の精算を確認する
解約に際して着手金・中途精算の費用が発生する場合があります。契約書・見積書を確認し、払いすぎていないか確認してください。

費用の種類内容
着手金依頼時に支払った場合、返金されないことが多い
作業費用の按分完了した作業分の費用を請求される場合がある
書類取得費用残高証明書・戸籍謄本などの実費は通常返金される

STEP4|収集済みの資料の返却を求める
戸籍謄本・残高証明書・固定資産税評価証明書・路線価図などは依頼者の書類です。全ての書類の返却を書面で求め、返却を受けたら新しい税理士にすぐに引き渡します。書類を返してもらえない場合は法的手段も選択肢になります。

STEP5|申告書の草案(ある場合)を引き継ぐ
作成済みの申告書の草案・計算根拠資料があれば、新しい税理士への引き継ぎがスムーズになります。ただし前の税理士の草案を新しい税理士がそのまま使うケースは少なく、多くの場合は最初から見直して再計算します。草案よりも元の財産資料(残高証明書・評価証明書など)の方が重要です。

STEP6|新しい税理士に状況を正確に伝える
以下の情報を新しい税理士に正確に伝えることで、引き継ぎがスムーズになります。

  • 被相続人の死亡日(申告期限の確認)
  • 法定相続人の構成と人数
  • 財産の概要(不動産・預貯金・有価証券・生命保険など)
  • 前の税理士で進んでいた作業の状況(戸籍収集が完了しているかなど)
  • 過去7年以内の生前贈与の履歴
  • 変更の理由(正直に伝えた方が引き継ぎがスムーズになる)

変更後に気をつけること

  • 新しい税理士にも「計算根拠を随時説明してほしい」と最初に伝える
  • 申告書の草案が出てきたら必ず自分で内容を確認する
  • 申告書のコピーは必ず受け取り、保管しておく(将来のセカンドオピニオン・更正の請求に使える)

間違いを防ぐ税理士選びの事前チェックリスト

ミスが起きてから対処するのではなく、最初に正しい税理士を選ぶことが最大のリスク回避策です。以下のチェックリストを無料相談時に活用してください。

専門性の確認(最重要)

質問良い税理士の回答注意が必要な回答
「年間の相続税申告件数は?」30件以上と即答できる「何件かは…」と曖昧
「地積規模の大きな宅地の評価は適用できますか?」制度を理解した上で即答「何ですかそれ?」
「二次相続のシミュレーションはしてもらえますか?」「一次・二次両方で考えましょう」「今の申告だけ考えましょう」
「土地評価の補正(不整形地など)は対応できますか?」具体的な補正の種類を説明できる「路線価で計算します」のみ

費用・体制の確認

確認ポイントチェック内容
報酬体系が明確か書面での見積もりを必ず要求する
担当者が相続税専門か実際に申告書を作成するのが専門担当者かどうか確認
税務調査の対応費用「調査が入った場合の追加費用はいくらですか」と確認
申告後のサポート更正の請求・修正申告への対応をしてもらえるか確認

よくある質問(FAQ)

Q. 税理士がミスをしたと思うのですが、まず誰に相談すればいいですか?

まず相続税専門の別の税理士にセカンドオピニオンを依頼することをお勧めします。「申告書を見てもらい、過大納税がないか確認してほしい」とだけ伝えれば対応してもらえます。過大納税が判明した場合は更正の請求、損害賠償が必要な場合は弁護士への相談という流れが一般的です。

Q. 申告してから3年が経っています。更正の請求はまだできますか?

できます。更正の請求は申告期限から5年以内であれば可能です。申告期限は相続開始を知った日の翌日から10ヶ月後なので、実際には「死亡から約5年10ヶ月」が期限の目安になります。心当たりがある場合は今すぐ専門家に相談してください。

参照元:国税庁 相続税及び贈与税の更正の請求手続

Q. 税理士に任せれば税務調査は来ませんか?

税理士が関与した申告書は調査対象になりにくい傾向がありますが、保証はありません。相続税の税務調査は年間約7,000〜8,000件実施されており、申告件数の約5%が対象になっています。相続専門の税理士が作成した精度の高い申告書は調査対象になりにくく、調査が入っても対応してもらえます。

Q. セカンドオピニオンを依頼すると、最初に依頼した税理士との関係が悪くなりますか?

セカンドオピニオンを受けることを最初の税理士に伝える義務はありません。申告内容を確認したいという依頼者の権利であり、良識ある税理士であれば問題なく対応するはずです。セカンドオピニオンの結果として変更を希望する場合は、その時点で伝えれば十分です。

Q. 過大納税が判明したら、税理士に費用を返してもらえますか?

過大納税の原因が税理士の明らかな過失にある場合、損害賠償を求めることができます。ただし依頼者が正確な情報を提供しなかった場合や、法律の解釈が争われるグレーゾーンのケースでは賠償が認められにくいです。弁護士に相談して過失の有無を判断してもらうことをお勧めします。

Q. 申告期限まであと2ヶ月ですが、今の税理士が不安です。変えることはできますか?

変えることは可能ですが、残り2ヶ月では引き受けてもらえる事務所が限られます。今すぐ「緊急対応可能な相続専門事務所」に連絡し、引き継ぎ可能かどうかを確認してください。申告書の草案があれば引き継ぎがスムーズになります。どうしても間に合わない場合は、まず現在の税理士で申告を完了させ、申告後にセカンドオピニオンで見直す方法もあります。

まとめ|税理士の間違いは「5年以内の行動」で取り戻せる

よくある税理士のミスについて

  • 土地評価の補正漏れ・小規模宅地等の特例の適用漏れ・2割加算の計算誤りが最も多い
  • 相続税の実績が少ない税理士は「知識のない特例」を適用できないリスクがある

間違いへの対処について

  • 過大納税 → 申告期限から5年以内に更正の請求で取り戻せる
  • 過少申告 → 調査通知が来る前に自主修正すれば加算税ゼロ
  • 「なんとなく払いすぎている気がする」という場合は、完全成功報酬型のセカンドオピニオンをすぐに依頼する

税理士の変更について

  • 申告期限まで6ヶ月以上あれば変更のリスクが低く、スムーズに引き継ぎできる
  • 変更する際は費用精算・資料返却・引き継ぎ情報の整理を書面で進めてください
  • 申告期限1ヶ月未満の変更は困難なため、申告後のセカンドオピニオンで対応する方法も検討する

今すぐ取るべき行動について

  • 申告書のコピーを入手して基本的な数字を確認する
  • 不安がある場合は今すぐ相続税専門の別の税理士にセカンドオピニオンを依頼してください
  • 申告前に不安な場合は税理士の変更を早めに検討する

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断や法律判断を保証するものではありません。具体的な相続対策・申告は、必ず税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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