「法人税率は何%なのか」――経営者や経理担当者が最も頻繁に確認する税率情報ですが、法人の種類や資本金、所得金額によって適用される税率は異なります。
さらに2026年度からは防衛特別法人税が新たに加わり、実質的な税負担率にも変化が生じます。
法人税率は原則23.2%、中小法人の年800万円以下の所得には15%の軽減税率が適用されます(2027年3月31日まで)。
ただし、法人が実際に負担する税金は法人税だけではなく、法人住民税・法人事業税等を含めた「実効税率」は約30〜35%に達します。
本記事では、法人の種類別の税率一覧表、中小法人の軽減税率の適用要件、所得別の法人税額早見表、「法人税率」「実効税率」「表面税率」の違い、防衛特別法人税による実効税率の変化、主要国との国際比較、過去30年の税率推移まで、法人税率に関するすべてをこの1記事に集約しています。
この記事の要点
- 法人税率は原則23.2%。中小法人(資本金1億円以下)は年800万円以下の所得に15%の軽減税率が適用
- 法人税だけでなく住民税・事業税を含めた「実効税率」は大企業で約30〜31%、中小法人で約33〜35%
- 2026年4月から防衛特別法人税(4%、基礎控除500万円)が導入。大企業の実効税率は約31.5%に上昇
法人税率とは?基本の仕組みを30秒で理解

法人税率の定義――法人の所得に乗じる税率
法人税率とは、法人の事業活動で得た課税所得(益金−損金)に対して乗じる税率です。算出された金額から税額控除を差し引いた残額が、法人が国に納める法人税額になります。
法人税率は法人の種類(普通法人・協同組合等・公益法人等)や資本金の額、所得金額の水準によって異なります。
「法人税率」「実効税率」「表面税率」の3つの違い
法人税率に関連して、「実効税率」「表面税率」という用語が登場します。この3つは似ていますが、意味が異なります。
| 用語 | 定義 | 目安(大企業の場合) |
|---|---|---|
| 法人税率 | 法人税(国税)単体の税率 | 23.2% |
| 表面税率 | 法人税・住民税・事業税等の税率を単純合計した税率 | 約33〜36% |
| 実効税率 | 法人事業税の損金算入効果を加味した、企業の実質的な税負担率 | 約30〜31% |
経営判断や資金繰り計画には実効税率を使うのが一般的です。実効税率は表面税率よりも低くなります。これは、法人事業税が損金に算入できる(=翌期の課税所得を減らす)効果を反映しているためです。
【完全版】法人の種類別・法人税率一覧表
法人税率は法人の種類によって異なります。以下の一覧表で、自社に適用される税率を確認してください(参照:国税庁|No.5759 法人税の税率)。
普通法人の法人税率(23.2%)
株式会社、合同会社、合名会社、合資会社、医療法人(特定の医療法人を除く)などの普通法人に適用される税率は23.2%です。所得金額にかかわらず一律です。
中小法人の軽減税率(15%/年800万円以下の所得)
資本金1億円以下の中小法人(大法人の完全子会社等を除く)には、年800万円以下の所得に15%の軽減税率が適用されます。800万円を超える部分は23.2%です。
協同組合等の法人税率(19%)
農協、漁協、信用金庫、労働金庫などの協同組合等には19%の税率が適用されます。年800万円以下の所得には15%の軽減税率が適用されます。なお、特定の協同組合等の年10億円超の所得には22%が適用されます。
公益法人等・人格のない社団等の法人税率
学校法人、NPO法人、宗教法人、社会福祉法人などの公益法人等は、収益事業から生じた所得のみが課税対象です。税率は普通法人と同様に23.2%(年800万円以下の所得は15%)です。
特定の医療法人の法人税率
租税特別措置法の承認を受けた特定の医療法人には19%(年800万円以下の所得は15%)の税率が適用されます。
以下に、法人の種類別の税率を一覧表にまとめます。
| 法人の種類 | 年800万円以下の所得 | 年800万円超の所得 |
|---|---|---|
| 普通法人(資本金1億円超) | 23.2% | 23.2% |
| 中小法人(資本金1億円以下) | 15%(軽減税率) | 23.2% |
| 中小法人(所得10億円超の事業年度) | 17% | 23.2% |
| 協同組合等 | 15% | 19% |
| 特定の協同組合等(年10億円超) | 15% | 22% |
| 公益法人等(収益事業のみ課税) | 15% | 23.2% |
| 特定の医療法人 | 15% | 19% |
※15%の軽減税率は租税特別措置法による時限措置(令和9年3月31日までに開始する事業年度まで適用)。本則税率は19%。参照:国税庁|No.5759 法人税の税率、中小企業庁|法人税率の軽減
中小法人の軽減税率|適用要件・例外パターン・適用期限

中小法人への軽減税率(15%)は強力な優遇措置ですが、すべての「資本金1億円以下の法人」に自動的に適用されるわけではありません。適用要件と例外パターンを正確に把握しておく必要があります。
軽減税率の適用要件(資本金1億円以下+大法人の子会社でないこと)
軽減税率が適用されるのは、以下の要件をすべて満たす法人です。
- 期末の資本金または出資金の額が1億円以下
- 資本金5億円以上の大法人による完全支配関係がないこと
- 100%グループ内の複数の大法人に株式の全部を保有されていないこと
適用除外になるケース(大法人の子会社・適用除外事業者・通算法人)
以下に該当する法人は、たとえ資本金が1億円以下であっても軽減税率が適用されません。
①大法人の完全子会社:資本金5億円以上の大法人の100%子会社(または複数の大法人に株式全部を保有されている法人)は、軽減税率の対象外です。所得の全額に23.2%が適用されます。
②適用除外事業者:前3事業年度の平均所得金額が15億円超の法人は「適用除外事業者」に該当し、軽減税率ではなく本則税率の19%が適用されます。
③グループ通算法人:グループ通算制度を適用している法人は、2025年4月1日以後に開始する事業年度から軽減税率の対象外となりました。本則税率の19%が適用されます。
所得10億円超の中小法人は17%に引上げ(2025年4月以降)
令和7年度税制改正により、2025年4月1日以後に開始する事業年度から、所得金額が年10億円を超える事業年度については、年800万円以下の所得に適用される税率が15%→17%に引き上げられました(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。
軽減税率の適用期限(2027年3月31日まで)と今後の見通し
中小法人の軽減税率15%は恒久措置ではなく、租税特別措置法による時限措置です。現在の適用期限は令和9年(2027年)3月31日までに開始する事業年度までです。これまで複数回延長されてきた経緯があり、今後も延長される可能性はありますが、確実ではありません。最新の税制改正情報を確認してください。
2026年度から始まる防衛特別法人税|税率・計算方法・中小法人への影響

2025年度税制改正により、防衛力強化の財源確保を目的とした防衛特別法人税が新たに創設されました。
防衛特別法人税の概要(税率4%・基礎控除500万円)
防衛特別法人税は、2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。法人税額(基準法人税額)に対して税率4%が課される付加税です。
ただし、中小法人に配慮して、基準法人税額から年500万円の基礎控除が設けられています(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。
計算方法と具体例(法人税額500万円以下なら負担ゼロ)
防衛特別法人税の計算式は以下のとおりです。
防衛特別法人税額 =(基準法人税額 − 500万円)× 4%
具体的な計算例を見てみましょう。
| 基準法人税額 | 計算 | 防衛特別法人税額 |
|---|---|---|
| 300万円 | (300万円−500万円)→ゼロ以下 | 0円 |
| 500万円 | (500万円−500万円)×4% | 0円 |
| 1,000万円 | (1,000万円−500万円)×4% | 20万円 |
| 3,000万円 | (3,000万円−500万円)×4% | 100万円 |
大企業への影響:実効税率は約30.62%→約31.52%に上昇
資本金1億円超の大企業(東京都・超過税率適用)の場合、防衛特別法人税の導入により、実効税率は約30.62%から約31.52%に上昇する見込みです(基礎控除500万円を考慮しない場合)。
中小法人への影響:大半の中小法人は実質負担なし
中小法人の場合、法人税額が500万円以下であれば基礎控除により防衛特別法人税はゼロです。
法人税額500万円は、15%の軽減税率で計算すると課税所得約3,333万円、23.2%の税率部分を含めると課税所得約2,890万円に相当します。多くの中小法人はこの水準を下回るため、実質的な影響は限定的です。
【早見表】所得別の法人税額一覧|「結局いくら払う?」
中小法人(資本金1億円以下)の所得別・法人税額早見表
| 課税所得 | 法人税額 | 法人税等の概算額(実効税率約34%) |
|---|---|---|
| 300万円 | 45万円 | 約102万円 |
| 500万円 | 75万円 | 約170万円 |
| 800万円 | 120万円 | 約272万円 |
| 1,000万円 | 166.4万円 | 約340万円 |
| 1,500万円 | 282.4万円 | 約510万円 |
| 2,000万円 | 398.4万円 | 約680万円 |
| 3,000万円 | 630.4万円 | 約1,020万円 |
| 5,000万円 | 1,094.4万円 | 約1,700万円 |
大企業(資本金1億円超)の所得別・法人税額早見表
| 課税所得 | 法人税額(23.2%一律) | 法人税等の概算額(実効税率約31%) |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 232万円 | 約310万円 |
| 3,000万円 | 696万円 | 約930万円 |
| 5,000万円 | 1,160万円 | 約1,550万円 |
| 1億円 | 2,320万円 | 約3,100万円 |
| 3億円 | 6,960万円 | 約9,300万円 |
※中小法人の法人税額は軽減税率(800万円以下15%、超過分23.2%)で計算。法人税等の概算額は東京23区ベースの実効税率(中小法人:標準税率約34%、大企業:超過税率約31%)を使用した目安。実際の税額は事業所の所在地、各種控除、外形標準課税の適用有無等により異なります。参照:国税庁|No.5759 法人税の税率
法人税等(実効税率ベース)で見た実際の納税額の目安
法人税(国税)だけの金額と、法人税等(住民税・事業税含む)の合計金額は大きく異なります。
たとえば、課税所得1,000万円の中小法人の場合、法人税は約166万円ですが、法人税等の合計では約340万円が目安です。資金繰りの計画では、必ず法人税等の合計額を基準に考えてください。
実効税率の計算方法|法人の実質的な税負担率を理解する

法人税率(23.2%)だけでは実際の税負担は分かりません。法人住民税・法人事業税を含めた実効税率を理解することが重要です。
実効税率の計算式
法定実効税率は以下の計算式で求められます。
実効税率 =(法人税率 ×(1 + 地方法人税率 + 住民税率 + 防衛特別法人税率)+ 事業税率 + 特別法人事業税率)÷(1 + 事業税率 + 特別法人事業税率)
分母に「1+事業税率+特別法人事業税率」がある理由は、法人事業税が損金算入できるため、翌期の課税所得を減少させる効果を反映しているからです。この損金算入効果により、実効税率は表面税率よりも低くなります。
中小法人(外形標準課税なし)の実効税率
東京23区に本社がある中小法人(資本金1億円以下)の実効税率は以下のとおりです。
| 区分 | 防衛特別法人税なし(〜2026年3月) | 防衛特別法人税あり(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 標準税率適用 | 約33.58% | 約34.43% |
| 超過税率適用 | 約34.59% | 約35.43% |
大企業(外形標準課税あり)の実効税率
| 区分 | 防衛特別法人税なし(〜2026年3月) | 防衛特別法人税あり(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 標準税率適用 | 約29.74% | 約30.64% |
| 超過税率適用 | 約30.62% | 約31.52% |
※防衛特別法人税の基礎控除500万円は考慮せずに計算。参照:みずほ銀行|法人税の実効税率とは?
防衛特別法人税導入後(2026年度〜)の実効税率まとめ
上記の表から分かるとおり、防衛特別法人税の導入により、大企業の超過税率ベースの実効税率は約30.62%→約31.52%へ、中小法人の超過税率ベースでは約34.59%→約35.43%へ、それぞれ約0.8〜0.9ポイント上昇します。
ただし、中小法人の大半は基礎控除500万円の範囲内に収まるため、実質的な負担増はありません。
法人税率の推移|過去30年の変遷と引下げの歴史
日本の法人税率は、過去30年間で大幅に引き下げられてきました。その推移を振り返ります。
1990年代:基本税率40%超の時代
1990年代初頭の法人税率は37.5%で、法人住民税・事業税を含めた法人実効税率は約50%に迫る水準でした。当時は「法人の利益の約半分が税金で消える」と言われていました。
1998年度の改正で法人税率は34.5%に引き下げられ、翌1999年度にはさらに30%に引き下げられました。
2000年代:段階的引下げで30%に
2000年代は法人税率30%の時代が続きました。この間、法人実効税率は約40%前後で推移し、「法人税率の引下げと課税ベースの拡大」がセットで議論される時期でした。
2015〜2018年:成長志向の改革で23.2%に到達
安倍政権下で「成長志向の法人税改革」が実施され、法人税率は段階的に引き下げられました。2015年度に25.5%→23.9%、2016年度に23.4%、2018年度に23.2%に到達し、法人実効税率は29.74%(標準税率ベース)と「20%台」を実現しました(参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料)。
2026年〜:防衛特別法人税で実質的な負担増へ反転
約10年にわたる法人税率引下げのトレンドは、2026年度の防衛特別法人税の導入により反転します。法人税率そのものは23.2%で据え置かれますが、付加税(4%)の追加により実効税率は上昇し、大企業ベースでは再び30%超に戻ることになります。
| 年度 | 法人税率 | 法人実効税率(大企業・超過税率) |
|---|---|---|
| 1990年 | 37.5% | 約49.98% |
| 1998年 | 34.5% | 約46.36% |
| 1999年 | 30.0% | 約40.87% |
| 2012年 | 25.5% | 約38.01% |
| 2015年 | 23.9% | 約32.11% |
| 2016年 | 23.4% | 約29.97% |
| 2018年〜 | 23.2% | 約30.62% |
| 2026年〜(防衛増税後) | 23.2%+防衛税4% | 約31.52% |
※法人実効税率は東京都の超過税率適用の場合。年度により住民税率・事業税率も変動しているため概算値。参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料
法人税率の国際比較|日本の税率は高いのか?
日本の法人税率は国際的にどの水準に位置するのでしょうか。主要国の法人実効税率を比較します。
主要国の法人税率(法定実効税率)比較表
| 国名 | 法定実効税率(概算) |
|---|---|
| 日本 | 約29.74%(標準税率、2025年度)→約30.64%(2026年度〜) |
| アメリカ(連邦+州税) | 約25〜28%(州により異なる) |
| ドイツ | 約29.9% |
| フランス | 約25.8% |
| イギリス | 約25.0% |
| カナダ | 約26.2% |
| 韓国 | 約24.2% |
| 中国 | 約25.0% |
| シンガポール | 約17.0% |
| アイルランド | 約15.0% |
※各国の税率は2024年時点の概算値。州税・地方税の扱いが国によって異なるため厳密な比較は困難。参照:財務省|法人課税に関する基本的な資料
日本の法人税率のポジション(G7・OECD平均との比較)
日本の法人実効税率は、G7諸国の中ではドイツとほぼ同水準で、フランス・イギリスよりは高い位置にあります。OECD加盟国の平均(約23%前後)と比べるとやや高めですが、アジアのシンガポールや香港(16.5%)と比べると大幅に高い水準です。
国際的な法人税率引下げ競争とグローバルミニマム課税(15%)
各国が企業誘致のために法人税率を引き下げる「底辺への競争」が問題視され、2021年にOECD/G20でグローバルミニマム課税(最低税率15%)が合意されました。
日本でも2024年度から関連制度が順次導入されています。この合意により、法人税率の極端な引下げ競争には歯止めがかかりつつあります。
法人税の計算方法と申告の基本

法人税額の計算式:課税所得×税率−税額控除
法人税額は以下の計算式で求められます。
法人税額 = 課税所得(益金 − 損金)× 法人税率 − 税額控除
中小法人の場合は800万円以下と超過部分で税率が異なるため、段階的に計算します。
益金・損金と税務調整の基礎
課税所得は、会計上の「税引前当期純利益」をベースに、法人税法の規定に基づく税務調整(加算・減算)を行って算出します。
会計上の「収益」と税法上の「益金」、「費用」と「損金」は完全には一致しないためです。たとえば交際費の一部や役員賞与は、会計上は費用でも税法上は損金にならない場合があります。
申告期限は事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内
法人税の申告期限は、事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内です。3月決算であれば5月31日が期限です。
申告期限を過ぎると無申告加算税(15〜20%)や延滞税が課されるため、期限厳守が重要です。一定の要件を満たせば1ヶ月の延長も可能です(参照:国税庁|No.5765 法人税の確定申告書の提出期限の延長)。
法人税率を踏まえた主要な節税対策

中小法人の軽減税率を最大活用する(所得800万円以下のコントロール)
中小法人の年800万円以下の所得には15%の軽減税率が適用されるため、所得を800万円以下に抑えることができれば、法人税率を8.2ポイントも低く抑えられます。
役員報酬の調整や、設備投資の前倒しなどにより課税所得をコントロールすることが有効です。
役員報酬の最適化で法人所得と個人所得のバランスを調整
法人の所得を減らすと法人税は下がりますが、その分だけ役員個人の所得税が増えます。法人税率と所得税率のバランスを考慮し、法人と個人のトータルの税負担が最小になる役員報酬額を設定することが重要です。
中小企業向け税額控除制度の活用(投資促進税制・賃上げ税制)
中小企業投資促進税制では機械装置等の取得に対し7%の税額控除または30%の特別償却が可能です(参照:国税庁|No.5433 中小企業投資促進税制)。
また、賃上げ促進税制では給与等の支給増加額の一部を法人税額から直接控除できます。これらの制度を活用すれば、実質的な税負担率を下げることが可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 法人税率は何%ですか?
普通法人の法人税率は原則23.2%です。資本金1億円以下の中小法人については、年800万円以下の所得に15%の軽減税率が適用されます。800万円を超える部分には23.2%が適用されます。
Q2. 中小企業の法人税率はいくらですか?
中小法人(資本金1億円以下で、大法人の完全子会社等に該当しない法人)は、年800万円以下の所得に15%の軽減税率が適用されます。800万円超の部分は23.2%です。
ただし、所得金額が年10億円超の事業年度は800万円以下の部分も17%に引上げられます。
Q3. 法人税率と実効税率の違いは何ですか?
法人税率(23.2%)は法人税(国税)単体の税率です。
一方、実効税率(約30〜35%)は法人税に加えて法人住民税・法人事業税等を含め、さらに事業税の損金算入効果を加味した、企業の実質的な税負担率です。実際の納税額を把握するには実効税率を使います。
Q4. 防衛特別法人税はいつから始まりますか?
2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
基準法人税額に対して税率4%が課されますが、年500万円の基礎控除があるため、法人税額が500万円以下の法人は負担がありません。大半の中小法人は実質的に影響を受けません。
Q5. 法人税率15%の軽減税率はいつまで適用されますか?
令和9年(2027年)3月31日までに開始する事業年度まで適用されます。これは租税特別措置法による時限措置で、本則税率は19%です。
これまで複数回延長されてきた経緯があり、今後も延長される可能性はありますが確実ではありません。
まとめ|自社に適用される法人税率を正しく把握し、税務戦略に活かす
法人税率は一律ではなく、法人の種類・資本金・所得金額によって異なります。また、法人税だけでなく住民税・事業税を含めた実効税率で考えることで、実際の税負担を正確に把握できます。
最後に、法人税率に関して押さえるべきポイントを整理します。
1. 自社に適用される税率を正確に確認する
普通法人か中小法人か、軽減税率の適用要件を満たしているか、適用除外事業者や通算法人に該当しないかを確認してください。本記事の法人種類別税率一覧表を参考に、自社の正確な税率を把握しましょう。
2. 実効税率で資金繰りを計画する
法人税率(23.2%や15%)だけでなく、住民税・事業税を含めた実効税率(約30〜35%)をベースに納税資金を確保してください。所得別の早見表を活用すれば、おおまかな納税額を把握できます。
3. 2026年度の防衛増税への備え
2026年4月以降、大企業は防衛特別法人税により実効税率が約0.9ポイント上昇します。中小法人の大半は基礎控除500万円の範囲内で影響を受けませんが、法人税額が500万円を超える法人は追加負担が発生するため、事前にシミュレーションしておきましょう。
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。税制は毎年改正される可能性があるため、具体的な税務判断にあたっては最新の情報を確認し、税理士にご相談ください。



