
相続税のことで相談したい。そう思っても、どこに行けばいいのかは意外と分かりません。
税務署、税理士会、自治体、税理士事務所。どれも無料で相談できますが、答えてもらえる範囲は同じではありません。
この記事では、相続税を無料で相談できる5つの窓口を、費用・受付時間・対応できる範囲で比べます。
※相談・見積りのあとに断っても費用はかかりません
相続税の無料相談ができる5つの窓口【比較表】
まず全体像です。5つの窓口を7つの軸で並べました。

どの窓口も相談そのものは無料です。差が出るのは「どこまでやってくれるか」でした。
税務署と公的な相談会は、制度の説明まで。節税の提案や申告書の作成は、税理士に依頼する領域です。
もうひとつ見落としやすいのが、受付できる時間です。公的な窓口は平日の日中に限られ、相談会にいたっては開催日そのものが決まっています。
平日に仕事がある人ほど、動ける時間が合わずに先延ばしになりやすいという現実があります。相続税の申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月です。
① 相続税理士ナビ|一度の入力で最大5事務所に相談
相続税の対応実績がある税理士に、まとめて相談・見積りができるサービスです。
東証グロース上場企業の株式会社アシロが運営しています。



他の窓口と違うのは、一度のフォーム入力で複数の相続税の対応実績がある税理士の提案と費用を比べられる点です。1か所だけでは、提示された金額が高いのか安いのかも分かりません。
提携しているのは、相続税の対応実績を確認した事務所です。相続税は、税理士なら誰でも多く手がけている分野ではありません。
申告件数を税理士の登録者数で割ると、1人あたり年に約2.0件という計算になります。多くの税理士にとって、主な業務は企業の顧問や法人税・所得税の申告です。
使い方|入力から相談までの流れ
まず、希望の対応を選びます。
※画面は「まず相談したい」を選んだ場合です。「見積りの概算がほしい」「両方」を選ぶと、相続人の構成・遺産の種類・おおよその遺産総額などの入力が加わります。

相談内容はチェックで選ぶだけです。

最後に、折返し用の連絡先などを入力します。電話番号は任意で、メールだけのやりとりも選べます。

送信すると、対応できる事務所から連絡が届きます。

※相談・見積りのあとに断っても費用はかかりません
② 税務署|手続きは聞けるが、節税の提案はない
相続税を扱う役所そのものなので、制度の説明は確実です。相談は無料です。
ただし、できることとできないことがはっきり分かれます。

税務署は公平な立場の役所です。「この特例を使ったほうが有利ですよ」とは教えてくれません。申告書を代わりに作ってもらうこともできません。
窓口での面接相談は、電話での事前予約が必要です。受付は平日8時30分から17時までで、土日祝は対応していません。
もう一点、知っておきたいことがあります。税務署の案内どおりに申告して誤りがあっても、納税者の責任として扱われます。
窓口で聞けるのは一般的な取り扱いであって、個別の財産の評価まで踏み込んだ回答ではないためです。
向いているのは、申告書の書き方や必要書類を確かめたい段階の人です。何を提出すればよいかは、ここで確実に分かります。
その前に使える「電話相談センター」
いきなり予約を取るのが気が重いなら、国税局電話相談センターがあります。
国税相談専用ダイヤル(0570-00-5901)に電話し、音声案内で相続税を選びます。匿名で使えて、予約も要りません。
基礎控除の仕組みや、申告が必要かどうかの考え方を、その場で確認できます。何を聞けばいいか分からない段階でも大丈夫です。
③ 税理士会の無料相談会|開催日が限られる
各地の税理士会が開く相談会です。税理士が直接答えてくれて、費用はかかりません。
日本税理士会連合会は全国15の税理士会と共催で、相続や遺言をテーマにした無料相談会を開いています。

常設の窓口を置いている会もあります。東京税理士会の納税者支援センターは平日10時から16時までで、受付は15時30分までです。
気をつけたいのは、担当する税理士を選べないことです。持ち回りで担当するため、相続税を多く扱ってきた税理士に当たるとは限りません。
向いているのは、税理士に聞いてみたいが、依頼するかはまだ決めていない人です。費用をかけずに専門家の見方に触れられます。
④ 自治体の無料税務相談|相続税に限らない一般相談
市区町村が税理士会と協力して開く相談会です。広報誌や自治体のサイトで告知されます。
こちらも無料で、予約制のところがほとんどです。1回30分程度に区切られることが多く、相談できる件数にも限りがあります。
税理士会の相談会との違いは、相続税に限らず税全般を扱う点です。所得税や住民税の相談と同じ枠で受け付けるため、相続税に詳しい担当に当たるかは運の要素が残ります。
住まいの近くで気軽に聞ける点は利点です。最初の一歩として使い、込み入った話は別に相談する、という使い方が向いています。
⑤ 税理士事務所に直接|初回無料の事務所もある
初回相談を無料にしている事務所があります。個別の事情を踏まえた話ができるのは、ここからです。
ただし、1事務所ずつ探して問い合わせるには手間がかかります。

同じ内容を何度も説明することになり、途中で面倒になって最初の1事務所に決めてしまう。これが起きやすい落とし穴です。
初回無料の範囲も事務所によって違います。「初回60分まで無料」「初回のみ無料」など条件があり、どこから費用が発生するかは先に確認しておくほうが安全です。
そのかわり、依頼すれば申告書の作成まで任せられます。財産の評価も、どの特例を使うかの判断も含めてです。
公的な窓口では踏み込めない部分を扱えるのが、税理士に依頼する意味です。

相続税の申告では、税理士報酬だけでなく財産の評価や特例の検討内容にも違いが出ることがあります。だからこそ、比べてから決める意味があります。
悩み別|どの窓口を選べばいい?
聞きたいことによって、向いている窓口は変わります。

「相続税がかかるかどうか知りたい」だけなら、税務署や自治体の相談会で足ります。基礎控除を超えるかどうかは、制度の説明で判断がつく範囲だからです。
一方、節税・費用・期限が絡むなら、税理士に相談する領域です。公的窓口では踏み込めません。
順番としては、公的窓口で全体像をつかんでから税理士に相談する流れが無理のない進め方です。
ただし期限が迫っているなら、最初から税理士に相談したほうが早いです。小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は、期限内に申告して初めて使えます。
無料相談を活かす3つのコツ
どの窓口を使うにしても、準備があるかどうかで得られる答えが変わります。

相談時間は限られます。聞きたいことを先に書き出しておくだけで、同じ30分でも中身が変わります。
「うちは相続税がかかりますか」だけでは、返ってくる答えも一般論になります。家族構成と財産のおおまかな内訳を添えると、話が具体的になります。
財産のメモは概算でかまいません。不動産の所在地と、預金のおおよその額が分かれば、話がぐっと具体的になります。
そして、1か所で決めないことです。同じ相続の話でも、相談先によって答えが違うことがあります。
違いが出たときこそ、どこを見て判断しているのかを聞ける機会になります。無料の相談は、何度使っても費用はかかりません。
まとめ
相続税を無料で相談できる窓口は複数あります。どれも無料ですが、対応できる範囲は違います。
税務署と公的な相談会は、制度の説明まで。節税の提案と申告の代行は、税理士に依頼する領域です。
そして税理士に頼むなら、1事務所で決めずに複数の提案と費用を見比べることです。
相続税は、土地の評価や特例の判断など、正解が1つに決まらない部分を含みます。だからこそ、比べる相手がいるかどうかで結果が変わることがあります。
※相談・見積りのあとに断っても費用はかかりません
※本ページは広告です。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断については税理士にご相談ください。掲載している各窓口の受付時間や相談方法は2026年9月時点で公表されている情報に基づいており、変更される場合があります。税理士会・自治体の相談会は、地域や開催回により内容が異なります。
入力5分・最大5事務所・全国対応